Default Folder Xをどう選ぶか|見るべき4つの軸
Default Folder Xをどう選ぶかを調べていて、機能の一覧を読み進めるほど決めにくくなる。よくある詰まり方です。この道具が手を入れる範囲はかなり限られていて、そこが自分の詰まっている場所と重なっているかどうかだけで答えが出ます。判断に使う軸は、詰まっている画面はどこか、渡す許可はどこまでか、支払いの形はどうか、使っているアプリの作りに合うか。この4つです。
開く・保存の窓だけを速くする道具という区分
Macのファイル操作を助ける市販アプリは、手を入れる場所で3つに分かれます。Finderそのものを置き換えるもの、ファイルの移動や整理を自動で回すもの、そしてアプリが出す「開く」「保存」の窓を強くするものです。Default Folder Xは3つ目に属します。
開発元のSt. Clair Softwareは、この道具の役目を、すべてのアプリの「開く」「保存」の窓を拡張し、最近使ったファイルとフォルダを追い、閉じたFinderウインドウを開き直せるようにするものだと説明しています。Finderの側にも機能が出ますが、中心にあるのは窓の中です。階層のポップアップメニューでフォルダを潜る、数文字打って目的のファイルへ飛ぶ、Finderのウインドウをクリックしてその場所へ切り替える。Command+Shift+Spaceで出るクイック検索も、最近使った項目を呼び出すためのものです。
ここを押さえておくと、選ぶかどうかの半分が決まります。1日に何十回も「保存」の窓を開いて、そのたびにフォルダを潜っているなら、効きます。反対に、窓を開く回数がそもそも少なく、ターミナルやエディタの中で作業が完結しているなら、この道具が触る場所を通っていません。
2026年9月時点の最新版は6.3で、macOS 10.13からmacOS 27までに対応し、IntelとApple Siliconのどちらでもそのまま動きます。試用期間は30日間で、機能を削らずに全部試せる形です。
軸1: 詰まっているのは、どの画面か
最初に決めるのは、手が止まる場所です。ここを取り違えると、入れてから「思ったほど変わらない」という結論になります。
止まる場所は、だいたい3つに分かれます。1つ目は「保存」の窓の中で、深いフォルダを潜るのに時間がかかる場合。2つ目はFinderのウインドウの中で、どこに何を置いたか探すのに時間がかかる場合。3つ目は窓の外側で、アプリとターミナルとブラウザを行き来する回数そのものが多い場合です。
Default Folder Xが強いのは1つ目で、2つ目にも部分的に届きます。Finder側の機能として、最近使った項目とお気に入りにメニューから届く、ウインドウの下の引き出しに項目をドラッグして置いておく、メニューバーのアイコンに落としてメニューから移動先を選ぶ、といった動きが用意されています。
3つ目に当たる人は、この道具を入れても行き来の回数は変わりません。窓を速くしても、窓を開くまでの前段が減らないためです。自分がどこで止まっているかは、1日のうち10回だけ、手が止まった瞬間に何の画面を見ていたかを書き留めれば分かります。窓の中で止まっているかどうかを見分ける、もう少し機械的な方法もあります。作業を終えたあとで、その日に自分が「保存」の窓を開いた回数を思い出してみる。10回を下回っているなら、1回あたりを数秒縮めても1日の合計は1分に届きません。逆に50回を超えているなら、1回3秒の短縮でも2分半になり、同じ作業を1年続けた分では効き方が変わってきます。回数の見積もりは、書類を扱う仕事か、コードを書く仕事か、画像や動画を書き出す仕事かで大きく変わります。書き出しの多い仕事ほど、窓を開く回数は多くなります。
軸2: 渡す許可の範囲を受け入れられるか
この道具は、macOSのアクセシビリティAPIを使って他のアプリの窓を操作します。そのため、アクセシビリティの許可が要ります。さらに、窓の見た目を合わせたりメニュー操作を隠したりするために、画面収録の許可も求めます。開発元は、撮った画像はメモリ上にしか置かず、ファイルとして保存せず、使い終わったらすぐ破棄すると説明しています。
アクセシビリティの許可が何を意味するかは、Appleの説明がそのまま参考になります。
アクセスを付与する際は、知っていて信頼できるアプリに限定するよう注意してください。アプリにMacへのアクセス権を与えると、連絡先やカレンダーなどの情報へのアクセス権も与えることになります。 出典: support.apple.com
会社から貸与されたMacで、アクセシビリティや画面収録の許可が管理者によって止められている環境では、この軸で落ちます。入れる前に、システム設定の「プライバシーとセキュリティ」で、自分の手でこれらの項目を切り替えられるかを確かめておくと、無駄な試用を避けられます。
許可を渡したくない場合の逃げ道も用意されています。開発元のFAQには、画面収録の許可を出さずに動かす方法が書かれていて、その場合は窓の一部が黄色く表示されるという挙動になります。見た目を我慢すれば使える、という形です。許可の扱いで、もう1つ確かめておくとよい点があります。macOSのプライバシーの記録が壊れると、システム設定で許可を入れてあるのに「許可が要る」と言われ続けることがあり、開発元のFAQにはその復旧手順が載っています。アクセシビリティの記録を作り直してMacを再起動する、という内容です。管理者パスワードを使う操作になるため、貸与されたMacでは自分の手で実行できない場合があります。この道具に限った話ではなく、アクセシビリティを使う市販アプリ全体に共通する詰まり方なので、許可を渡す仕組みの道具を選ぶときは、復旧手順が公開されているかどうかも判断材料に入れておきます。
軸3: 支払いの形と、次に払うのはいつか
価格は公式サイトに出ています。単体のライセンスが39.95ドル、2本以上をまとめて買う場合は1本34.95ドルです。教育機関向けの割引も別に用意されています。
大事なのは支払いの形です。開発元は、アップグレードは一度きりの購入であってサブスクリプションではないと明記しており、次のメジャーリリースまでは無償で更新を受け取れるとしています。その間隔についても、通常5年から7年と書かれています。
実際のアップグレード料金は、前に買った時期で決まります。2023年3月1日以降に購入した人は無償、2022年9月1日から2023年3月1日の間なら9.95ドル、それより前なら19.95ドルです。ライセンスは台数ではなく人に紐づく形で、同じ人が使うのであれば複数のMacに入れて構わないとFAQに書かれています。
月々の支払いを増やしたくないなら、この形は合います。反対に、常に最新の版を追いたいなら、数年後にもう一度支払いが来ることを織り込んでおきます。
軸4: 使っているアプリの作りに合うか
最後の軸が、意外に落ちやすいところです。この道具はmacOSのアクセシビリティAPIを通して窓を操作するため、その仕組みにきちんと乗っていないアプリでは効きません。
開発元の説明では、CarbonとCocoaで作られたアプリ、つまりmacOSネイティブのアプリであれば窓が拡張されます。一方、QtやJavaのような複数のOS向けの土台で作られたアプリでは、うまくいかないことがあると書かれています。名前を挙げて説明されているのは電子書籍管理のCalibreで、人によっては動き、人によっては固まると記載されています。標準のファイルダイアログを使っていないJavaアプリでは、そもそも拡張されません。
対処として、特定のアプリを除外する一覧が用意されています。メニューバーのアイコンから設定を開き、Optionsのタブで一覧にアプリを足す形です。AdobeやMicrosoft 365のアプリが自動更新された直後に控えが出なくなる件も記載されていて、これはアプリを終了して開き直せば戻ります。
自分が1日のうち最も長く触っているアプリが、この分類のどちら側にいるか。それを試用期間のうちに確かめます。判断を早めるなら、試用の初日にやることを決めておきます。1日目は普段どおりに使って、窓の控えが出ないアプリがあるかだけを見ます。2日目に、お気に入りのフォルダとキーボードショートカットを5つだけ登録します。ここまでで行き来が軽くなった感覚がなければ、残りの日数を使っても結論は変わりにくいです。逆に、ショートカットを登録した時点で手が先に動くようになったなら、軸1は通っています。詳しい条件は、開発元のFAQのページにまとまっています。
4つの軸を並べて、どこで落ちるかを見る
ここまでの4つを、判断の順に並べます。
| 軸 | 見るもの | 落ちる条件 |
|---|---|---|
| 詰まっている画面 | 手が止まる瞬間に見ている画面 | 止まる場所が窓の外側にある |
| 許可の範囲 | アクセシビリティと画面収録 | 管理者が許可を止めている |
| 支払いの形 | 買い切りか、継続か | 数年後の再購入を避けたい |
| アプリの作り | ネイティブか、他の土台か | 主に使うアプリが対象外 |
上から順に見て、1つでも落ちたらそこで判断がつきます。4つとも通るなら、30日間の試用でそのまま確かめられます。
窓の外側に詰まりがあるときの選び方
軸1で「窓の外側」に当たった場合は、比べる相手が変わります。速くしたいのは窓ではなく、フォルダとターミナルとAIの間の行き来だからです。
この領域では、フォルダとターミナルとAIが同じ窓にある作りの道具が別に存在します。フォルダを切り替えるとターミナルも一緒に切り替わるので、cdを打つ必要がなくなる。サイドバーには、外付けディスクの資料と書類フォルダの案件を同じ階層に並べられる。この種類でできることの全体像はできることにまとまっていて、窓の中を速くする道具とは手を入れる場所が違うことが分かります。
行き来の回数そのものが減るかどうかは、行き来の相手が何かで変わります。ノートを書く道具とコードを書く道具を並べているなら、他のファイル管理との比較に、どこを引き受けてどこを引き受けないかが表で整理されています。勝てない領域もそのまま書かれている形なので、自分の作業がどちら側かを判断する材料になります。
席を立ったあとの時間も、軸1に入れておく価値があります。AIのエージェントを走らせると数分から数十分かかることがあり、その間に画面を見張る人はいません。iPhone・iPadから続きをでは、外出先の端末から自宅のMacのターミナルを見て打ち返す仕組みが説明されています。同じWi-Fiにいるときは直接つながり、離れているときは中継サーバ経由に自動で切り替わる作りです。
費用の考え方も、窓の中を速くする道具とは形が違います。料金によれば、Mac単体で使う範囲は期限なく無料で、支払いが要るのはiPhoneとiPadから使いたくなったときだけです。有料の形は月額780円、年額6,800円、買い切り14,800円の3つで、1つのライセンスで同時に3台のMacまで使えます。買い切りとサブスクのどちらを選ぶかは、軸3と同じ考え方で決められます。
言語の扱いも、日本語で使う人には判断材料になります。対応言語には32の言語が並び、訳語をAppleがmacOSで使っている語に合わせていると書かれています。「ウインドウ」「ゴミ箱」「クイックルック」のような語が他のアプリと食い違わないため、読み替えの手間が減ります。導入の条件や台数の扱いで残った疑問はよくある質問に畳まずに並んでいるので、試す前にそこを通しておくと判断が早くなります。
よくある質問
Default Folder Xは買う前にどこまで試せますか?
開発元の公式サイトでは、30日間の無償試用が案内されています。機能を削った体験版ではなく、期間内は通常の状態で使えます。対応するのはmacOS 10.13からmacOS 27までで、最新版は6.3です。
価格と支払いの形はどうなっていますか?
公式サイトの記載では、単体のライセンスが39.95ドル、2本以上なら1本34.95ドルです。サブスクリプションではなく一度きりの購入で、次のメジャーリリースまでは無償で更新を受け取れます。その間隔は通常5年から7年と説明されています。
Macを2台使っている場合、ライセンスは2本要りますか?
開発元のFAQでは、ライセンスは台数ではなく人に紐づくと説明されています。同じ人だけが使うのであれば、複数のMacに入れて同じライセンス番号を入力して構わないという扱いです。
入れても効かないアプリはありますか?
macOSネイティブのアプリであれば窓が拡張されます。QtやJavaのような複数のOS向けの土台で作られたアプリでは、うまく動かない例が公式FAQに挙げられています。効かないアプリは除外の一覧に足せるので、試用期間のうちに主に使うアプリで確かめておきます。