Claude Codeのデスクトップアプリとターミナル版の違い|選び方と併用
Claude Code には、ターミナルで動かす CLI のほかに、画面を持つデスクトップアプリがあります。 「claude code デスクトップ」で調べている人の多くは、ターミナルが苦手でアプリから始めたいか、CLI を使っていてアプリに移る意味があるのかを知りたいかの、どちらかです。 この記事では、公式ドキュメントの機能比較をもとに、2つの違い、共有される設定、併用のしかた、どちらから始めるかの決め方を整理します。
デスクトップアプリで何ができるのか
公式のデスクトップアプリは、Mac、Windows、Linux(ベータ版)向けに配布されています。 Mac 向けは Intel と Apple シリコンの両方で動くユニバーサル版です。 アプリには Claude Code が含まれていて、Node.js や CLI を別に入れる必要はありません。
公式ドキュメントの説明では、アプリには3つのタブがあります。
- Chat:ファイルに触れない、普段の会話
- Cowork:仮想マシンの中で独立して動く、裏で作業を進めるエージェント
- Code:手元のファイルを直接読み書きする、コーディングの相手
この記事で扱うのは Code タブです。 Code タブでは、作業するフォルダを選び、Claude に頼みたいことを書くと、ファイルの変更が差分として表示されます。 変更を1つずつ承認するか、先に反映させてから見直すかは、権限のモードで切り替えます。
ほかにも、並列のセッションをサイドバーで管理する機能、チャット・差分・ターミナル・ファイル・ブラウザのペインを好きな位置に並べる機能、開発中のアプリを画面の中でプレビューする機能があります。 決まった時刻に Claude を動かすスケジュール機能や、プルリクエストの CI の結果を見張る機能も、公式のクイックスタートで紹介されています。
使うには有料のプランが要ります。 公式は Pro、Max、Team、Enterprise のいずれかが必要としていて、Anthropic の料金ページでは Pro が米ドル表示で月払い 20ドル と案内されています(税別、2026年9月時点)。 Code タブを押してアップグレードを促す表示が出たら、プランが足りていないということです。
ターミナル版との違いを表で見る
公式ドキュメントには、CLI とデスクトップアプリの機能を並べた比較表があります。 主なものを抜き出すと、次のとおりです。
| 項目 | ターミナル版(CLI) | デスクトップアプリ |
|---|---|---|
| 複数のセッション | 別々のターミナルで開く | サイドバーのタブで切り替える |
| ファイルの添付 | できない | 画像と PDF を添付できる |
| 変更の確認 | テキストの差分 | 画面で差分を見て行ごとにコメントできる |
| 定期的な実行 | cron や CI を自分で組む | スケジュール済みタスクの画面がある |
| スクリプトからの呼び出し | --print や Agent SDK で可能 | できない(対話のみ) |
| 権限のモード | dontAsk を含むすべて | Manual、Accept edits、Plan、Auto など |
| 外部のモデル提供元 | Amazon Bedrock などを直接指定 | 既定は Anthropic の API |
表から読み取れる違いは、ひとことで言えば「見て確かめる作業はアプリが得意、決まった作業を機械に任せるのは CLI が得意」ということです。 公式ドキュメントも、使い分けを次のように書いています。
Desktop と CLI をいつ使用するか:並列セッションをウィンドウで管理したい場合、ペインを並べて配置したい場合、または変更をビジュアルで確認したい場合は Desktop を使用します。スクリプト、自動化、またはターミナルワークフローが必要な場合は CLI を使用します。 出典: code.claude.com
デスクトップアプリにない機能も、公式に明記されています。
エディタのような入力途中の補完(インラインのコード提案)はありません。
複数のエージェントに役割を割り振るエージェントチームの機能は CLI のみです。
また、/permissions のようにターミナルで対話用の画面を開くコマンドは、Code タブでは同じようには動きません。
設定は共有される。移っても積み上げは残る
CLI からアプリへ、あるいはその逆へ移るときに気になるのが、これまで作ってきた設定の扱いです。 公式によると、2つは同じ設定ファイルを読むので、ほとんどがそのまま引き継がれます。
- プロジェクトの CLAUDE.md と CLAUDE.local.md
~/.claude.jsonや.mcp.jsonに書いた MCP サーバー- 設定に書いたフックとスキル
~/.claude/settings.jsonの権限のルール
会話の履歴は別々に残りますが、同じ Mac の同じプロジェクトで、両方を同時に動かしてもかまいません。
ターミナルで作業している途中で画面で差分を見たくなったら、CLI で /desktop と打つと、そのセッションが保存されてアプリで開き直されます。
公式によれば、このコマンドは macOS と x64 の Windows で使え、Claude のサブスクリプションでサインインしているときに限られます。
逆にアプリの側では、入力欄に /resume と打つと、CLI で始めたセッションを一覧から選んで続きができます。
1つ注意したいのは、MCP サーバーの読み込みの向きです。
アプリは、チャット用の設定ファイル(claude_desktop_config.json)に書いた MCP サーバーも Code タブで読み込みます。
一方、単体の CLI はこのファイルを読みません。
アプリで使えていたサーバーが CLI で見えないときは、claude mcp add-from-claude-desktop で CLI 側に写す手順が公式に用意されています。
どちらから始めるかの判断基準
ここまでの違いを踏まえると、始め方の目安は次のように決められます。
デスクトップアプリから始めるとよい人
- ターミナルを普段開かない
- 変更の中身を画面で確かめてから受け入れたい
- 複数の依頼を並べて進め、どれが終わったかを一覧で見たい
- 画像や PDF を添付して説明したい
ターミナルに慣れていない人にとって、最初の障害は Claude Code そのものではなく、cd や PATH といったターミナルの作法です。
アプリならフォルダを選ぶだけで始められるので、その壁を飛ばして、Claude に何を頼めるかを先に知ることができます。
ターミナル版から始めるとよい人
- すでにターミナルで1日の大半を過ごしている
- 決まった作業をスクリプトや cron に組み込みたい
- Amazon Bedrock など、Anthropic 以外の提供元を経由して使う
- エージェントチームのような CLI にしかない機能を使いたい
CLI は、1行のコマンドとして他の道具とつなげられるのが強みです。
claude -p で結果だけを受け取り、別のスクリプトに渡す、といった使い方はアプリではできません。
どちらか一方に決める必要はありません。 設定が共有されるので、まずアプリで慣れ、繰り返しの作業が見えてきた段階で CLI を足す、という順番でも損はありません。
デスクトップアプリで止まりやすいところ
アプリは入口が易しい分、止まる場所がターミナル版と少し違います。 公式のクイックスタートとトラブルシューティングに載っているものから、よくある3つを挙げます。
1つ目は、Code タブを押してもアップグレードの案内が出る場合です。 これは無料プランのままサインインしているときに起きます。 有料プランに入ったあと、サインインし直してアプリを再起動すると使えるようになります。
2つ目は、フォルダの選び方です。 「Select folder」で選んだフォルダが作業の範囲になるので、大きすぎるフォルダ(ホームフォルダ全体など)を選ぶと、Claude が読む範囲も広がります。 公式は、まず中身をよく知っている小さなプロジェクトで始めるよう勧めています。
3つ目は、権限のモードの選び方です。 Manual なら変更のたびに承認を求められ、Accept edits ならファイルの編集は自動で受け入れられます。 Plan は、ファイルを書き換えずに進め方だけを提案するモードで、大きな変更の前に向いています。 慣れないうちは Manual で差分を1つずつ見て、どんな変更をするのかをつかんでから緩めると、思わぬ書き換えを防げます。
アプリにしてもファイルを探す手間は残る
デスクトップアプリに移ると、ターミナルの作法からは解放されます。 ただし、公開されている機能を見る限り、残る手間もあります。
アプリの Code タブが扱うのは、選んだ作業フォルダの中です。 案件の資料が、書類フォルダ、外付けディスク、クラウドのフォルダに分かれて置かれている場合、それらを探して集める作業は、Finder の側に残ります。 つまり、「AIに頼む場所」はアプリにまとまっても、「ファイルを探して並べる場所」は別の窓のままです。
この残った往復を減らす方法の1つが、フォルダとターミナルが1つの窓に入ったファイル管理アプリです。 離れた場所にあるフォルダをサイドバーで1つの案件の下にまとめ、その場所のターミナルで Claude Code を起動できれば、探すことと頼むことが同じ窓の中で完結します。 どんな組み合わせになっているかは、できることに一覧があります。 Finder や他の道具との違いは他のファイル管理との比較で確かめられます。
もう1点、席を離れている時間の扱いも選び方に関わります。 Claude Code の依頼は数分から数十分かかることがあり、その間に確認を求めて止まることもあります。 出先の iPhone や iPad から Mac のターミナルを見て答える方法は、iPhone・iPadから続きをで説明されています。 費用は料金に、購入前によく聞かれる点はよくある質問にまとまっていて、Mac の中だけで使う範囲は無料と案内されています。
デスクトップアプリとターミナル版の違いは、賢さの差ではなく、作業の見え方と、他の道具とのつなげ方の差です。 自分の手が止まっているのが「ターミナルの作法」なのか「ファイルを探す往復」なのかを見極めると、どちらを選ぶか、何を足すかが決めやすくなります。
よくある質問
デスクトップアプリを使うのにターミナル版も入れる必要がありますか?
必要ありません。公式によると、デスクトップアプリには Claude Code が含まれていて、Node.js や CLI を別に入れなくても Code タブで使えます。ターミナルから claude と打って使いたい場合だけ、CLI を別にインストールします。両方入れても、設定や CLAUDE.md は共有されます。
デスクトップアプリは無料プランでも使えますか?
アプリの Chat タブは無料プランでも使えますが、Code タブで Claude Code を使うには Pro、Max、Team、Enterprise のいずれかが必要です。無料のまま Code タブを押すと、アップグレードを促す表示が出ます。有料プランに入ったあとは、サインインし直してアプリを再起動します。
ターミナル版で始めた作業をデスクトップアプリで続けられますか?
続けられます。CLI で /desktop と打つと、そのセッションが保存され、デスクトップアプリで開き直されます。アプリ側で /resume と打てば、CLI で始めたセッションを一覧から選ぶこともできます。/desktop は Claude のサブスクリプションでサインインしている場合に使え、API キーでは使えません。
デスクトップアプリでできないことは何ですか?
公式の比較表では、--print のようなスクリプトからの呼び出しや Agent SDK を使った自動化、エージェントチーム、インラインのコード提案がデスクトップでは使えないとされています。決まった作業を機械に任せたい場合や、他のコマンドとつなげたい場合は、ターミナル版を併用するのが現実的です。