Claude Codeのコマンド|最初に覚えるものと後回しでよいもの
claude code コマンドで調べると、公式の一覧だけで100近い名前が並んでいて、どれから覚えればよいのか分からなくなる。実際に毎日使うのはその1割ほどで、残りは特定の場面でしか出番が無い。覚える順番を決めておけば、一覧を眺める時間は要らない。最初の1週間で使うもの、困ったときに使うもの、後回しでよいものの3つに分けて整理する。
コマンドは3つの層で考える
Claude Codeの操作は、大きく3つの層に分かれる。
1つめは、ターミナルで claude を起動するときに付ける指定だ。claude だけなら対話の画面が開き、claude -p "指示" なら1回だけ答えて終わる。claude --continue は直前の会話の続きから始める。
2つめは、起動した画面の中で / から打つ命令で、この記事で扱う中心になる。公式ドキュメントによると、/ を打つと使える命令の一覧が出て、続けて文字を打てば絞り込める。命令として認められるのは、入力の先頭に書いたときだけで、後ろに続けた文字は引数として渡される。
3つめは、キーボードの操作だ。Escで処理を止める、Shift+Tabで権限の段階を切り替える、といった操作がこれにあたる。
入り口として、起動までの準備も押さえておく。
npmでグローバルインストール
npm install -g @anthropic-ai/claude-code
プロジェクトに移動
cd your-awesome-project
Claude Codeを起動
claude 出典: qiita.com
npmで入れる方法は今も使えるが、現在の公式の案内では、Macは curl -fsSL https://claude.ai/install.sh | bash で入れる方法が先に載っている。こちらはバックグラウンドで自動更新される。Homebrewで入れた場合は自動では更新されないので、ときどき自分で更新する。
最初の1週間で使う10個
公式ドキュメントは、コマンドを作業の流れに沿って紹介している。その順番に沿って、最初に使うものを並べる。
/init:作業フォルダに CLAUDE.md のひな形を作る。初めてのリポジトリで最初に打つ/memory:CLAUDE.md を開いて書き足す。毎回伝えている注意をここに移す/clear:会話を空にして新しい作業を始める。CLAUDE.md の内容は残る/compact:これまでの会話を要約して文脈を空ける。作業を続けたまま軽くしたいときに使う/context:文脈がどれだけ埋まっているかを色の格子で見せる/plan:大きな変更の前に、計画を立てる段階に入る/model:使うモデルを切り替える。選んだものが次回以降の既定になる/diff:Claudeが加えた変更を含め、作業中の差分を見る/resume:以前の会話を名前やIDで開き直す/help:使える命令の一覧を出す
この10個で、始める、続ける、見直す、戻る、の一通りが回る。中でも差が出るのが /clear と /compact の使い分けだ。
/clear と /compact の使い分け
会話が長くなると、Claudeは最初のほうの指示を忘れやすくなり、応答も遅くなる。話題が変わったなら /clear で空にするのが正解で、同じ作業を続けたいなら /compact で要約する。/compact には「テストの方針だけ残して」のように、要約で残してほしい点を添えられる。どちらを使うか迷ったら、/context で埋まり具合を見てから決める。
/clear に名前を付けて打つと、その会話が /resume の一覧にその名前で残る。途中で別の作業に切り替えるときに、あとで戻れるようにしておくと便利だ。
/init と /memory で毎回の指示を短くする
初めてのリポジトリで最初に打つのが /init になる。実行すると、そのフォルダに CLAUDE.md のひな形が作られる。Claude Codeは会話を始めるたびにこのファイルを読むので、ここに書いた内容は毎回伝え直さずに済む。書く中身は、使っている言語やフレームワーク、テストの動かし方、触ってはいけないフォルダ、コミットの書き方のように、いつも口頭で補っている前提だ。
作ったあとの手入れは /memory で行う。Claudeの答えが的外れだったとき、その原因が前提の伝え漏れなら、その場で1行書き足す。この積み重ねが、数日で指示の長さを目に見えて短くする。すでに他のAIエージェント向けに AGENTS.md を置いているリポジトリなら、Claude Codeはそちらを読むこともできるので、同じ内容を二重に管理する必要はない。
困ったときに使うコマンド
うまくいかない場面で出番があるのが次の5つだ。
/rewind:会話とコードを以前の時点に巻き戻す。Claudeの変更が的外れだったときに使う/doctor:インストールや設定の状態を点検し、直せるものは直す/permissions:確認なしで許す操作、必ず確認する操作、禁止する操作を決める/mcp:外部の道具(MCPサーバー)の接続状態を見て、認証をやり直す/usage:その会話の費用と、契約の使用量の上限を見る
/rewind は、gitに戻る前の最初の手段として覚えておきたい。Claudeが複数のファイルを書き換えたあとでも、指示を出す前の状態に戻せる。
/doctor は、動きがおかしいときの最初の一手になる。インストールが二重になっている、設定ファイルの書き方が壊れている、といった原因を機械が見つけてくれるので、推測で設定を触る前に一度走らせたい。外部の道具が急に使えなくなった場合は /mcp を開く。接続に失敗しているサーバーには理由が表示され、認証の期限切れならその場でやり直せる。
/usage は、上限に達してから見るのでは遅い。大きな作業に取りかかる前に一度開き、残りの量を確かめてから始めると、作業の途中で止まる事態を避けられる。長い会話ほど1回のやり取りで使う量が増えるので、/compact で整理しておくことも費用の面で効いてくる。
/permissions は、確認の回数に不満があるときに開く。毎回同じ読み取りのコマンドで確認を求められているなら、それを許可の一覧に足せば済む。逆に、消す系の操作は禁止の一覧に入れておくと、誤って許してしまう事故を防げる。
後回しでよいコマンドと、その判断
公式の一覧には、サブエージェント、バックグラウンドの実行、クラウドでの実行、プラグイン、見た目の設定など、多くの命令が並んでいる。これらは慣れてから必要になったときに探せば足りる。判断の基準は、いまの作業で同じ手順を何回繰り返しているかだ。
/backgroundや/tasks:作業を裏で走らせ、ターミナルを空ける。長い作業を並べて回したくなったら覚える/code-reviewや/security-review:変更の見直しを頼む。人に見せる前の確認が習慣になったら使う/remote-control:いまの会話をスマートフォンやブラウザから続けられるようにする。席を離れることが増えたら覚える/configや/theme:設定や配色を変える。困っていないなら触らなくてよい/hooksや/skills:決まった処理を自動化する仕組み。同じ依頼を5回以上書いたら検討する
AIに任せる作業と、人間が判断する作業を分けて考えると、どのコマンドが必要かが見えやすい。
反復的で、結果の正否が機械的に判定できるものはAI側に寄せられます。テストが通るまでの修正ループ、差分の一次レビュー、ログからの原因候補の洗い出しなどが該当します。 出典: start-link.jp
自分用のコマンドを作るという選択
同じ長い指示を何度も打っているなら、それを自分用のコマンドにできる。Claude Codeでは、手順をまとめたものをスキルと呼び、/名前 で呼び出せる。たとえば「変更をまとめてコミットの文面を作り、テストを走らせてから報告する」という手順を1つにすれば、毎回の入力が1語になる。
作るときのこつは、最初から大きくしないことだ。まず普段の指示をそのまま書き写し、動かしてみて足りない前提を足していく。チームで同じ手順を使うなら、リポジトリに置いて共有できる。
一方で、作りすぎには注意したい。スキルが増えると、その説明だけで文脈を使う。使っていないものは止め、よく使うものだけを残すほうが結果的に速い。
命令とよく似た働きをするものに、起動時の指定がある。claude -p "指示" は画面を開かずに答えだけを返すので、シェルの処理に組み込める。claude --continue は直前の会話の続きから始まる。決まった時刻に同じ作業を走らせたいなら、-p の形をcronやlaunchdに登録する。画面の中の命令と、起動時の指定は役割が違うので、両方を混ぜて覚えようとせず、対話で使うものから先に身に付けたい。
コマンドを覚えても残る往復
コマンドに慣れると、Claude Codeの中の作業は確かに速くなる。ただ、Claudeが書き換えたファイルを確かめるためにFinderを開き、画像や書き出した資料を別のアプリで見て、またターミナルに戻るという往復は残る。/diff で差分は見えても、ファイルそのものの確認は外で行うことになる。
この往復を減らす方法として、ファイル管理アプリの中にターミナルとAIを置く形がある。どの操作が1つの窓で完結するのかはできることに整理されている。フォルダとターミナルとAIが同じ窓にあると、/init で作った CLAUDE.md も、Claudeが書き出したファイルも、横の一覧からそのまま開ける。Finderや他のファイル管理アプリとの違いは他のファイル管理との比較で見比べられる。
/remote-control を使う場面のように、席を立ったあとも作業を続けたいなら、外出先から続きを見る方法がiPhone・iPadから続きをにまとまっている。費用の考え方は料金、細かい疑問はよくある質問で確かめられる。まずは今日の作業で /init、/context、/clear の3つを一度ずつ使ってみると、残りの7個がどこで必要になるかが自然に分かる。
よくある質問
Claude Codeのコマンドは全部覚える必要がありますか?
必要ありません。毎日使うのは /init、/memory、/clear、/compact、/context、/plan、/model、/diff、/resume、/help の10個ほどです。残りは、長い作業を裏で回したい、変更の見直しを頼みたい、といった必要が出てきたときに、/ を打って表示される一覧から探せば足ります。
/clear と /compact は何が違いますか?
/clear は会話を空にして新しく始めます。CLAUDE.md の内容は残るので、別の作業に移るときに使います。/compact はこれまでの会話を要約して文脈を空ける命令で、同じ作業を続けたいときに使います。どちらか迷ったら、/context で文脈の埋まり具合を見てから決めてください。
Claudeが変なふうにファイルを書き換えたときはどうすればよいですか?
/rewind で、会話とコードを以前の時点に巻き戻せます。複数のファイルを書き換えたあとでも、指示を出す前の状態に戻すことができます。念のため、大きな変更の前にgitで記録を残しておくと、さらに確実に元へ戻せます。
よく使う長い指示を短くする方法はありますか?
あります。手順をまとめてスキルにすると、/名前 の1語で呼び出せます。最初は普段の指示をそのまま書き写し、動かしながら足りない前提を足していくのが作りやすい方法です。リポジトリに置けばチームで同じ手順を共有できますが、使わないものは止めておくと文脈の無駄を減らせます。