外付けドライブの整理がうまくいかないとき|確かめる順番

外付けドライブの整理を始めたのに、名前を変えられない、コピーが途中で止まる、検索しても中身が出てこない。どれも「うまくいかない」とまとめられがちですが、原因はまったく別のところにあります。この記事では、症状ごとに最初に見る場所を決めて、確かめる順番を上から並べます。片づけの手を止めずに切り分けるための順路として読んでください。

「整理できない」の中には、別々の症状が混ざっている

最初にやることは、直すことではなく、いま起きている症状を1つに絞ることです。症状が違えば、見るべき場所が違います。

症状 最初に見る場所
ドライブが出てこない、消える 接続と電源。ディスクユーティリティの表示設定
開けるが、名前の変更も移動もできない フォーマットと、ボリュームの所有権の設定
コピーが途中で止まる、失敗する ファイルの大きさ、名前に使えない文字、電力
検索しても中身が出てこない Spotlightの索引
「正しく取り外されませんでした」が繰り返し出る スリープ設定と、掴んだままのアプリ
動きが極端に遅い 接続の規格と、索引の作成中かどうか

ここを飛ばして、いきなりフォーマットのやり直しに進むと、消さなくてよいものまで消えます。上の表で行を1つ選んでから、対応する節に進みます。

複数の症状が同時に出ている場合は、いちばん上の行から片づけます。ドライブが不安定に消えたり出たりしている状態では、下の行の判断はどれも当てになりません。

最初に見るのは、ドライブが見えているかどうか

Finderのサイドバーに出ていない場合でも、Macがドライブを認識していることはあります。認識はしているがマウントされていない、という状態が間に入るためです。

ディスクユーティリティを開いて、表示メニューから「すべてのデバイスを表示」を選びます。ここでドライブ本体の行が出ていれば、Macは繋がっていることを分かっています。下にぶら下がるボリュームの行が薄く表示されているなら、マウントされていない状態です。ターミナルから確認するなら、diskutil list で同じ内容が一覧になります。

ここで何も出てこないなら、原因はファイルの側ではなく、物理の側にあります。順に切り分けます。

  • 別のポートに挿し替える。同じ側面のポートだけで試さない
  • ケーブルを別のものに替える。充電専用のケーブルはデータが通らない
  • ハブを経由しているなら、Mac本体に直接挿す
  • 据え置き型のドライブなら、電源アダプタが繋がっているかを見る

2.5インチのバスパワー駆動のドライブは、ハブ経由だと電力が足りずに認識と切断を繰り返すことがあります。認識が不安定なときに真っ先に疑う点です。

ドライブ本体の行は出るのに、ボリュームが薄いままなら、次の節に進みます。

書き込めないときは、フォーマットと所有権を分けて見る

中身は読めるのに、名前の変更も移動も削除もできない。この症状には、原因が2つあります。順に潰します。

1つ目はフォーマットです。NTFS形式のドライブは、macOSでは中身を読めますが、標準の状態では書き込めません。Windowsの機械から引き継いだドライブでは、これがそのまま当てはまります。ディスクユーティリティでボリュームを選ぶと、情報欄に形式が表示されます。ここがNTFSなら、中身を別の場所に退避してからフォーマットし直すか、書き込みに対応する手段を足すかのどちらかになります。

2つ目は所有権です。外付けドライブは、別のMacや別のユーザーアカウントで使われていた履歴を持っていることがあります。その場合、ファイルの持ち主が現在のアカウントと違うため、書き込みが拒否されます。Finderでボリュームを選んで「情報を見る」を開き、いちばん下の「このボリューム上の所有権を無視する」にチェックを入れると、持ち主の記録を見ずに扱えるようになります。この設定はボリューム単位で、外付けの持ち歩き用ドライブでは有効にしておく運用が一般的です。

フォルダ単位で拒否される場合は、そのフォルダの権限だけが原因です。情報ウインドウの「共有とアクセス権」で、現在のアカウントが「読み/書き」になっているかを見ます。

First Aidは、走らせる順番が決まっている

接続もフォーマットも問題ないのに、動作が不安定、開けないファイルがある、という場合はディスクの構造そのものを調べます。ディスクユーティリティのFirst Aidがその役です。

ディスクを検証して修復するには、ストレージデバイス上の各ボリュームおよびコンテナで順にFirst Aidを実行してから、ストレージデバイス自体でも実行する必要があります。 出典: support.apple.com

順番は、ボリューム、コンテナ、ストレージデバイス本体の3段階です。ボリュームだけ実行して問題なしと出ても、その上の階層に不整合が残っていることがあります。同じ資料には、ディスクユーティリティがすべての問題を検出できるわけではないことも書かれています。First Aidが通ったからといって、ディスクが健全だと確定するわけではない、という前提で読みます。

First Aidが失敗したと報告された場合、もう一度実行して同じ結果になるなら、次にやるのは修復の再試行ではありません。取り出せるデータを先に別の場所へ写すことです。不安定なディスクに対して書き込みを伴う操作を重ねると、読めるうちに救えたものが減ります。

近いうちに障害が起きるという警告が出た場合は、そのディスクは修復の対象ではなく、交換の対象になります。

検索しても中身が出てこないのは、索引が無いから

外付けドライブの中を検索したのに、ファイル名の一致しか返ってこない。書類の中の単語やPDFの本文で探せない。これはドライブの故障ではなく、Spotlightの索引が作られていない状態です。

外付けボリュームは、内蔵ディスクと違って索引が自動で作られるとは限りません。以前に除外設定に入れたドライブや、他のMacで使われていたドライブでは、索引が無いまま接続されることがあります。

確認は簡単です。中身に含まれているが、ファイル名には含まれていない単語で検索します。何も出てこなければ索引が無い状態です。

  • システム設定のSpotlightの項目を開き、検索対象から除外されているドライブの一覧を見る
  • 除外されているなら一覧から外す。次の接続から索引の作成が始まる
  • ターミナルからは mdutil -s /Volumes/ドライブ名 で、索引が有効かどうかを確認できる

索引の作成中は、ドライブへのアクセスが遅くなります。数TBのドライブを繋いだ直後に動きが重いのは、故障ではなく作成中であることが多く、しばらく繋いだままにしておくと収まります。逆に、繋ぐ頻度が低い保管用のドライブでは、索引を作らない判断も成り立ちます。その場合はファイル名とフォルダ名だけで探せる構造にしておきます。

コピーが途中で止まるときに見る4か所

大量のファイルを移している最中に止まる場合、原因はほぼ次の4つに収まります。

1つ目はファイルの大きさです。FAT形式のドライブには、4GBを超えるファイルを置けません。動画1本で超えるため、素材を移している途中で特定のファイルだけ失敗します。

2つ目は名前に使えない文字です。exFATやFAT形式では、コロンやスラッシュ、疑問符を含む名前を扱えません。Macの中で問題なく付けていた名前が、移した先で弾かれます。

3つ目は電力と発熱です。バスパワーのドライブに数百GBを連続で書き込むと、途中で切断されることがあります。電源アダプタのある機種なら繋ぎ、ハブを外して直結します。

4つ目は、小さいファイルが極端に多い場合です。件数が数万を超えると、1件ずつの処理が積み上がって、残り時間の表示が当てにならなくなります。止まったように見えても進んでいることがあるため、ドライブのアクセスランプや、アクティビティモニタのディスクの項目で動きを確かめます。

Finderのコピーが途中で失敗したとき、どこまで終わったのかが分かりにくい点も問題になります。件数の多い移動では、途中から再開できる手段を使うほうが、やり直しの範囲が小さくなります。

「正しく取り外されませんでした」が繰り返し出るとき

抜いていないのに取り外しの警告が出る場合、ドライブが自分でスリープに入り、Mac側が切断と解釈していることが考えられます。

  • システム設定のバッテリーまたは省エネルギーで、ハードディスクをスリープさせる設定を確認する
  • Time Machineの対象になっているドライブでは、バックアップの開始時に接続が戻るため、警告との間隔が規則的になる
  • ハブやドックを経由している場合は、Mac本体に直結して再現するかを見る

取り外しのときに「使用中のため取り出せません」と出る場合は、そのボリューム上のファイルを掴んでいるアプリがあります。編集中の書類を閉じても、プレビューやSpotlightの索引作成が掴んでいることがあります。ターミナルからは lsof /Volumes/ドライブ名 で、掴んでいる側を一覧にできます。

消したのに空き容量が戻らないとき

不要なフォルダを削除したのに、ドライブの空き容量が変わらない。これも故障ではありません。

外付けボリュームのゴミ箱は、内蔵ディスクとは別に、そのボリュームの中に作られます。Finderで削除した項目は、そのボリュームの中の不可視のゴミ箱フォルダに移っているだけで、ドライブから出ていません。空にするまで容量は戻らず、ドライブごとに溜まっていきます。

  • Finderでゴミ箱を空にする。ドライブを繋いだ状態で実行する
  • 繋いでいないドライブの分は空にできない。複数台を持ち回っているなら、1台ずつ繋いで空にする
  • 容量の実態を見るなら、ディスクユーティリティでボリュームを選んで使用量を確認する

APFSのボリュームでは、スナップショットが領域を掴んでいることもあります。Time Machineの対象になっているドライブでは、消したはずのデータが世代として残っているため、見かけの使用量と中身が合いません。ディスクユーティリティの表示メニューからスナップショットの一覧を出すと、何がどれだけ占めているかが分かります。

この症状は、整理の効果が見えないという形で出るため、作業そのものを疑う原因になります。容量の数字が動かないときは、削除の失敗ではなく、まだドライブの中にあると考えます。

同じ止まり方を繰り返さないために

ここまでの切り分けで共通しているのは、詰まった場所を見るために、Finderとターミナルと設定画面を行き来している点です。ドライブの状態を diskutil で確かめ、掴んでいるプロセスを lsof で調べ、その結果を見ながらFinderで同じフォルダを開く。窓を3つ並べている時間が、実際の作業より長くなります。

フォルダとターミナルとAIが同じ窓にある作りのファイル管理アプリでは、いま開いているフォルダがそのままコマンドの実行場所になります。外付けドライブの中を見ながら、その場で状態を確かめられるため、パスを打ち直す往復が減ります。どこまでが1つの窓に収まるのかはできることに整理されています。Finderや他の道具との違いを並べて見たい場合は他のファイル管理との比較が、外付けドライブや対応環境について個別に確かめたい点があればよくある質問が参考になります。大きなコピーを走らせたまま席を離れることが多いなら、手元の端末から進み具合を見に行けるiPhone・iPadから続きをという使い方もあります。

症状を1つに絞り、上から順に確かめる。この順路を持っているかどうかで、止まっている時間が変わります。

よくある質問

外付けドライブがFinderに出てこないとき、最初に何を見ればよいですか?

ディスクユーティリティを開き、表示メニューから「すべてのデバイスを表示」を選びます。ドライブ本体の行が出ていれば認識はされており、マウントの問題です。何も出てこない場合はポート、ケーブル、電源の順に替えて試します。充電専用のケーブルではデータが通りません。

ファイルは見えるのに名前を変更できないのはなぜですか?

フォーマットか所有権のどちらかです。NTFS形式のドライブには、macOSの標準機能だけでは書き込めません。フォーマットがAPFSやexFATなら、Finderの情報ウインドウで「このボリューム上の所有権を無視する」にチェックを入れると、別のMacで作られたファイルも扱えるようになります。

First Aidはどの順番で実行すればよいですか?

ボリューム、コンテナ、ストレージデバイス本体の順です。Appleの資料では、各ボリュームとコンテナで順に実行してから、デバイス自体にも実行することが案内されています。ボリュームだけで問題なしと出ても、上の階層に不整合が残っていることがあります。

外付けドライブの中を検索しても中身がヒットしないのは故障ですか?

多くの場合は故障ではなく、Spotlightの索引が作られていない状態です。外付けボリュームは索引が自動で作られるとは限らず、その状態ではファイル名の一致しか返りません。システム設定のSpotlightで除外の一覧を確認し、対象から外すと次の接続から索引の作成が始まります。

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