MacのFinderの設定|最初に変えると毎日が軽くなる項目
「mac finder 設定」で検索する人が探しているのは、たいてい項目の一覧ではない。どれを変えると毎日の手間が減るのか、という順番である。Finderの設定は項目数こそ多くないが、既定の状態は「Macを初めて触る人がつまずかないこと」を優先した並びになっている。ファイルを1日に何十回も触る仕事では、その優先順位が合わない。この記事では、Finder設定の4つのタブで何が切り替わるのかを公開資料で確かめた上で、ターミナルやAIと併用する働き方で効き方の大きい項目から順に整理する。
Finder設定を開く場所と、4つのタブの役割
Finderの設定は、Dockの左端にあるFinderのアイコンをクリックしてFinderを前面に出した状態で、メニューバーの「Finder」から「設定」を選ぶと開く。Appleのユーザガイドは、この画面で変えられるものをFinderウインドウ、ファイル拡張子、ゴミ箱のオプションとまとめている。
タブは「一般」「タグ」「サイドバー」「詳細」の4つである。名前から中身が想像しづらいのは「詳細」で、実務で効く項目の多くがここに入っている。拡張子を出すかどうか、削除の前に警告を出すかどうか、フォルダを名前順の先頭に集めるかどうか、そして検索を始めたときにどこを探すか。この4つはすべて「詳細」の中にある。
Windowsから移ってきた人が「ファイル操作が難しい」と感じる原因を、既定の設定に求める書き手は少なくない。
Windowsから乗り換えるとファイルの操作が難しいと思います。なぜかというと、Finderの初期設定がイマイチだからだと思います。「ファイル操作」と「ファイル表示」の設定を変更すれば、視覚的に分かりやすくなると思います。 出典: qiita.com
「詳細」タブで最初に変える項目
最初に触るなら「すべてのファイル名拡張子を表示」である。Appleの説明では、この項目を有効にすると、個々のファイルに「拡張子を非表示」が設定されている場合も含めて拡張子が表示される。無効のままだと、ファイルごとの設定に従って見えたり見えなかったりする。同じフォルダの中で表示が揃わない状態は、コマンドでファイル名を扱う場面と噛み合わない。ターミナルからはいつでも拡張子が見えているのに、Finderでは見えていないという食い違いが起きる。
「拡張子を変更する前に警告を表示」は有効のまま残しておくほうが安全である。Appleの説明も、原則としてファイル名の拡張子は変更するべきではないと書いている。名前の付け替えを一括でやりたいときは、拡張子を触らない範囲でやる、という線を引きやすくなる。
「ゴミ箱を空にする前に警告を表示」と「iCloud Driveから削除する前に警告を表示」も同じ考え方である。確認ダイアログを1枚はさむことで失う時間は数秒だが、取り戻せない削除を止められる。「30日後にゴミ箱から項目を削除」は、ゴミ箱に入ってから30日を過ぎた項目を完全に削除する設定である。ディスクの空きを自動で保てる反面、間に合わなかった書類は戻らない。どちらを取るかは、バックアップを取っているかどうかで決まる。
フォルダを先頭にまとめるかどうかを決める
「詳細」タブには、フォルダを常に先頭に表示する場所として「名前順で表示しているウインドウ」と「デスクトップ」の2つが並んでいる。有効にすると、名前で並べ替えたときにフォルダが先にアルファベット順で並び、そのあとにファイルが並ぶ。
この項目は好みの話だと思われがちだが、作業の型によって向きが変わる。プロジェクトのディレクトリを掘っていく使い方なら、フォルダが上にまとまっているほうが目的地へ速く着く。逆に、1つのフォルダに書類が数百個入っていて名前で探す使い方なら、フォルダとファイルが混ざったまま名前順のほうが探しやすい場合もある。デスクトップとウインドウで別々に指定できるので、デスクトップだけ有効にして作業フォルダは混在させる、という組み合わせも取れる。
検索の初期範囲を決めておく
見落とされやすいのが「検索実行時」である。Finderウインドウの検索フィールドに文字を打ったとき、既定でどこを探すかを選ぶ項目で、Mac全体、いま開いているフォルダ、前回の検索で指定した範囲の3つから選べる。
Mac全体のままだと、プロジェクトの中にあるファイルを探したいだけなのに、システムのキャッシュや別の案件の書類まで混ざって出る。いま開いているフォルダに変えると、Finderの検索はその場の絞り込みとして使えるようになる。Mac全体を探したいときは、検索窓の下に出る範囲の切り替えでその都度広げればよい。最初の1回を狭く始めて必要なときだけ広げる形のほうが、結果を読む時間が短い。
サイドバーの設定は保存ダイアログにも効く
「サイドバー」タブでは、Finderのサイドバーに出す項目を選ぶ。ここで見落とされやすいのは、選んだ項目が「開く」ダイアログと「保存」ダイアログにも表示されるという点である。Appleのユーザガイドはこの点を明記している。つまりサイドバーの整理は、Finderの見た目を整える作業ではなく、他のアプリで書類を保存するときに目的のフォルダへ何回で着けるかを決める作業である。
サイドバーには任意のフォルダやディスクをドラッグして足せる。ファイルやアプリを足す場合はCommandキーを押したままドラッグする。サイドバーの項目はエイリアスなので、足しても外しても元のフォルダやディスクは動かない。よく使う案件のフォルダを3つか4つだけ置き、終わった案件は外す。この入れ替えを月に一度やるだけで、保存ダイアログで階層を掘る回数が減る。
「一般」タブでウインドウの出方を決める
「一般」タブには、デスクトップに何を表示するか、新しいFinderウインドウを開いたときにどのフォルダを出すか、といった項目が並ぶ。新規ウインドウの表示先は、既定では「最近の項目」になっていることが多い。ここを仕事のフォルダに変えると、Commandキーとキーを組み合わせてウインドウを開いた直後の1手が省ける。
「フォルダを新規ウインドウではなくタブで開く」を有効にすると、Commandキーを押しながらフォルダをダブルクリックしたときに、ウインドウではなくタブで開く。窓の数を増やしたくない人には効く。「「デスクトップ」フォルダと「書類」フォルダを同期」はiCloudを使う項目で、他のデバイスから同じフォルダに届く代わりに、ローカルだけに置いておきたいファイルの扱いが変わる。ターミナルからパスを固定して扱っているファイルがあるなら、有効にする前に影響範囲を確かめておく。 「ファイル名を提案」は、書類の名前を変えたり保存したりするときに名前の候補を出す項目である。候補を採るかどうかは毎回選べるが、命名の規則をチームで決めている場合は、提案に引っ張られて規則が崩れることがある。名前の付け方を自分で決めているなら、切っておくほうが迷いが少ない。
タグを使うなら決めておくこと
「タグ」タブでは、サイドバーに出すタグ、色、名前を決められる。Controlキーを押しながらファイルをクリックしたときに出るメニューへ載せる「よく使うタグ」は、最大7つまで表示できる。「フォルダをタグに基づいて色合い調整」を有効にすると、タグの付いたフォルダに色が乗る。
タグが続かない理由はほとんどの場合、色の数を絞っていないことにある。7つ載せられるからといって7つ使うと、付けるときに迷い、見るときに意味が読めない。運用として持つなら3つ前後に絞り、しかも「状態」だけを表す使い方にする。たとえば確認待ち、送付済み、保管。案件名や種類はフォルダの階層で表すほうが後から探せる。
設定画面の外にある「表示」メニューの項目
Finderの見え方を決める項目は、設定画面の外にもある。フォルダごとの見せ方はメニューバーの「表示」から「表示オプションを表示」を選ぶか、CommandキーとJキーで開く。ここでアイコンのサイズやリストに出す列を決め、「常にこの設定で開く」を有効にすると、そのフォルダだけに設定を固定できる。
「表示」メニューには、ウインドウの下端に情報を足す項目も2つある。「パスバーを表示」を有効にすると、いま開いているフォルダの階層がウインドウの下端に出る。ターミナルでパスを打つ場面が多いなら、これは出しておいたほうが手が速い。パスバーの項目はドラッグの行き先としても使えるので、階層をさかのぼるウインドウを開かずに済む。「ステータスバーを表示」を有効にすると、そのフォルダの項目数と、ディスクの空き容量が出る。写す作業の前に空きを確かめる手間が1手減る。
Finderが仕事の中心にあることを前提に設定を整える、という考え方は、手順を紹介している記事でも共通している。
Finderは、Windowsでいう「エクスプローラー」のような存在で、ファイル管理の中心になるアプリです。ここをしっかり設定しておくと、作業効率がかなり変わります。 出典: note.com
表示の形そのものは、アイコン表示、リスト表示、カラム表示、ギャラリー表示の4つが用意されている。リスト表示では列のヘッダをControlキーを押しながらクリックすると、出す列を選べる。作成日とサイズを出しておくと、同じ名前の書類が並んだときに見分けが付く。サイドバーの表示と非表示も「表示」メニュー側にあり、設定画面ではなくウインドウごとの切り替えとして扱われる。
設定画面に出てこない項目をコマンドで変えるとき
Finderの挙動のうち、設定画面に項目が用意されていないものもある。そうした値はmacOSのユーザ初期設定の仕組みに入っていて、defaultsコマンドで読み書きできる。ただしマニュアルには釘が刺してある。アプリは動作中もこの仕組みへ触るため、動いているアプリの初期設定を書き換えるべきではなく、書き換えてもアプリはその変更に気付かず、こちらの値を上書きしてしまうことさえあると書かれている。
だからFinder向けの値を書き換えたあとは、Finderを読み直させる必要がある。多くの手順書がkillall Finderを添えているのは、見た目を整えるためではなく、この上書きを避けるためである。コマンドと再起動を1組として覚えておく。
コマンドで変える範囲は、設定画面で足りないところに限るのが無難である。画面に項目があるものは画面から変える。理由は単純で、次のmacOSで挙動が変わったときに、画面の項目は残るがコマンドのキー名は消えることがあるためである。手元のMacを2台、3台とそろえたい場合も、まずは設定画面の並びを紙に書き写して同じ順に触るほうが、後から差分を追いやすい。
設定を変えたあとにも残る手間についての考察
ここまでの項目を変えると、Finderの中の移動と探し物は確かに短くなる。それでも残る手間がある。設定で変えられるのはFinderの中の話であって、Finderとターミナルの間を行き来する回数は変わらないからである。フォルダの場所を目で確かめてからターミナルに切り替えてパスを打つ、コマンドの結果を見てまたFinderに戻る。この往復は、拡張子を出しても検索範囲を絞っても減らない。
同じ画面の中にフォルダとコマンドの結果を置く作り方をしているファイル管理アプリもある。フォルダとターミナルとAIが同じ窓にある構成では、階層を見ながらそのフォルダでコマンドを走らせられるため、切り替えの前に場所を覚え直す必要がない。どこまでが1つの画面に入るのかはできることのページに並んでいる。Finderや既存のエディタとの違いを項目ごとに比べたページが他のファイル管理との比較で、乗り換えるかどうかを判断する材料としてはこちらが早い。
外出先から手元のMacのフォルダを触りたい場面の作りはiPhone・iPadから続きをに、費用の考え方は料金に、導入前に引っかかりやすい点はよくある質問にまとまっている。画面の言葉を英語以外で扱いたい場合の対応状況は対応言語で確かめられる。Finderの設定を整えることと、行き来そのものを減らすことは、別の打ち手である。順番としては先に設定を整えて、それでも残る往復の回数を数えてから、道具を替えるかどうかを考えるのが無駄が少ない。
よくある質問
Finderの設定はどこから開きますか?
Dockの左端にあるFinderのアイコンをクリックしてFinderを前面に出し、メニューバーの「Finder」から「設定」を選びます。macOSの「システム設定」の中には入っていません。開くと「一般」「タグ」「サイドバー」「詳細」の4つのタブが並び、実務で効く項目の多くは「詳細」に入っています。
拡張子は表示したほうがよいですか?
ファイル名をコマンドや自動処理で扱うなら表示をおすすめします。「詳細」タブの「すべてのファイル名拡張子を表示」を有効にすると、個別に非表示が設定されたファイルも含めて拡張子が出ます。無効のままだと同じフォルダ内で表示が揃わず、ターミナル側の見え方と食い違います。
Finderの検索が毎回Mac全体になるのを変えられますか?
変えられます。「詳細」タブの「検索実行時」で、Mac全体、現在開いているフォルダ、前回指定した範囲の3つから選べます。開いているフォルダに変えておくと、検索窓がその場の絞り込みとして使えます。広く探したいときは検索結果の上にある範囲の切り替えで広げられます。
サイドバーの項目を整理すると何が変わりますか?
Finderの見た目だけでなく、他のアプリの「開く」「保存」ダイアログにも同じ項目が出ます。よく使う案件のフォルダを3つか4つ置いておくと、書類を保存するときに階層を掘る回数が減ります。サイドバーの項目はエイリアスなので、追加や削除で元のフォルダは動きません。