MacBookの容量を増やす|何を残して何を外すか決める
MacBookの容量を増やすために調べ始める場面は、たいてい急いでいます。更新をインストールしようとして止まった、書き出しの途中で処理が落ちた、写真を取り込めない。ここでは、その場で空きを作る手と、同じことを繰り返さないための決め方を分けて並べます。読み終わったときに、何を残して何を手元から外すかが決まる形にします。
「容量を増やす」には2つの意味がある
最初に切り分けます。この言葉には、保存できる総量そのものを大きくする話と、いま埋まっている分を減らして空きを作る話の2つが混ざっています。
総量を大きくする側は、いまのMacBookでは手元で行えません。保存装置が本体の基板に直付けされている世代が続いているため、あとから交換する形は取れません。総量を増やしたい場合の選択は、外付けの装置を追加するか、次に買う機種で容量の大きいものを選ぶかのどちらかになります。
空きを作る側は、今日できることが多く残っています。そして、急いでいるときに必要なのはこちら側です。更新をインストールしたいだけなら、恒久的に総量を増やす必要はなく、その作業が通る分の空きが一時的にあれば足ります。
この2つを混ぜたまま調べると、外付けの装置を買う話と、ダウンロードフォルダを片付ける話が同じ列に並んでしまいます。先に、いま欲しいのがどちらかを決めます。多くの場合、必要なのは空きを作る側です。
いまの内訳を見る場所は1か所に決まっている
手を動かす前に内訳を見ます。Appleの案内では、見る場所が版によって分かれています。
macOS Ventura 13以降は、アップルメニューから「システム設定」を選び、サイドバーで「一般」をクリックしたあと、右側の「ストレージ」をクリックします。それより前の版では、アップルメニューの「このMacについて」から「ストレージ」を選びます。
この画面には、書類、アプリケーション、写真、ゴミ箱といった区分ごとの使用容量が並びます。区分の横に詳細情報のボタンが出ているものは、押すと中身の一覧に進めます。Appleが名指しで挙げているのは、アプリケーション、書類、メッセージ、音楽制作、ポッドキャスト、ゴミ箱、テレビの区分です。ここから消す判断をするのが、最も回り道が少ない道です。
迷うのは「システムデータ」という区分です。以前の版では「その他」と表示されていました。Appleの説明では、ほかの特定の区分に当てはまらないAppleと他社のファイル全体が占めている容量を示す一般的な区分だとされています。つまり中身が1種類ではないため、この数字だけを見て原因を決めることはできません。
数字が合わないときは、削除可能な領域を見る
内訳を合計しても使用量と一致しない、消したのに空き容量が増えない。この食い違いの多くは、必要になったら自動で消される領域が含まれているためです。
その代表が、Time Machineが手元に残している複製です。外付けの装置につないでいない期間も、macOSは手元に複製を作って保持します。ターミナルで一覧を出す道具が入っていて、起動ディスクを指定すると保持されている複製の日付が並びます。何も無ければ見出しだけが出ます。
この複製は、容量が足りなくなると古いものから自動で削除されます。急いでいて待てない場合は、間引く指定を渡して減らせます。まとめて削除する指定もありますが、削除するとその時点まで戻せなくなるため、外付けの装置への保存が済んでいるかを先に確かめます。
同じ性質のものとして、各アプリが作った一時ファイルがあります。こちらは手で消さずに済ませるのが基本です。消しても翌日また作られるため、空きを作る効果が続きません。効くのは、下で述べる大きい項目のほうです。
大きい項目から探すと、判断の回数が減る
小さいファイルを何百も消すより、大きい項目を数個外すほうが早く終わります。探し方は2つあります。
1つはFinderの検索です。検索の条件にファイルサイズを加えて、一定の容量を超えるものだけを並べます。並べたら、名前と最後に開いた日を見て判断します。1年以上開いていない大きな動画や書き出し済みの素材は、手元から外す候補になります。
もう1つはターミナルでフォルダごとの合計を出す道具です。フォルダを指定すると、その下にある物の合計容量が1行で出ます。ホームフォルダの下を1階層ずつ見ていくと、どこに偏っているかが数分で分かります。仮想マシンの保存先、動画編集の作業フォルダ、開発用の依存パッケージの置き場が、上位に来ることが多い場所です。
Appleが具体的に挙げている片付け先も、この考え方に沿っています。写真やビデオのような素材は容量を大量に使うため、フォトライブラリやiMovieのライブラリを移す価値が高いとされています。音楽、映画、ポッドキャストなど、必要になったときに再び入手できるものは削除しておくよう案内されています。
判断に迷ったら、再び入手できるかどうかで決めます。入手できるものは手元から外し、入手できないものは残します。この基準1つで、大半の項目は仕分けが付きます。
ゴミ箱とダウンロードは、見落としやすい
内訳を見て意外な数字が出るのは、この2か所です。
ゴミ箱については、Appleが明確に書いています。ファイルをゴミ箱に移しても、ゴミ箱を空にしない限り、そのファイルが使っている容量は解放されません。つまり、片付けたつもりで容量が変わらない状態が続きます。外付けの装置にもそれぞれのゴミ箱があるため、装置ごとに確かめます。
ダウンロードフォルダは、放置すると積み上がります。Dockから、またはFinderのメニューバーの「移動」から「ダウンロード」を選んでFinderで表示できます。インストーラーの本体や、一度展開した圧縮ファイルの元の分が残っていることが多い場所です。
メールアプリを使っている場合は、Appleが2つの操作を案内しています。メニューバーの「メールボックス」から「迷惑メールを消去」を選び、続けて「削除済み項目を消去」を選びます。どちらも、消したつもりで残っていた分を実際に解放する操作です。
iPhoneやiPadをMacで保存している場合は、古い分が残ります。機種を買い替えたあとの古い記録を削除すると、まとまった容量が空きます。使っていないアプリの削除と、使わなくなったアカウントの削除も、同じ列に並ぶ手です。
iCloudに移すときの条件と費用
手元から外した分をどこに保存するか。1つめの選択はiCloudです。Appleの案内には、費用の条件がはっきり書かれています。
iCloud にファイルを保存すると、iCloud ストレージプランの容量が消費されます。iCloudストレージの上限に達してしまった場合は、より大きな容量のiCloudストレージをApple製デバイスで直接購入するか、または、iCloudの空き容量を増やすことができます。iCloudストレージは、月々150円で50GBからプランをご用意しています。ご利用の地域の料金については、こちらの記事を参照してください。 出典: support.apple.com
月額150円で50GBという条件は、外付けの装置を買う金額と比べて判断します。手元から数十GBを外したいだけなら、この費用で済みます。数百GBの素材を扱うなら、外付けの装置のほうが総額で安くなります。
iCloudに移す形には利点が1つあります。Macのストレージを最適化する設定を有効にすると、必要になったときだけ手元に取り戻す動きになるため、手で仕分けをしなくても空きが保たれます。ただし、手元に無い状態で回線が使えないと開けません。出先で必ず開く書類は、この対象から外します。
外付けの装置に移すときに決めること
2つめの選択は外付けの装置です。移す対象は、大きくて、毎日は開かないものに限ります。
Appleが移す先の例として挙げているのは、フォトライブラリとiMovieのライブラリです。どちらも1つの塊として扱われるため、移動の手順が決まっており、途中で崩れにくい対象です。動画編集の書き出し済みの素材や、終わった案件のフォルダも、同じ扱いにできます。
移したあとに気を付けるのは、装置をつないでいないときの動きです。移したフォルダを参照しているアプリは、装置が無い状態で開こうとして止まります。作業中の案件は移さず、終わった案件から移すのが、止まらせない順番です。
削除したくないが手元に置いておく必要が無いものは、圧縮するという手もAppleが案内しています。使う必要ができたときに展開すればよいため、判断を後回しにできます。ただし圧縮が効くのは書類や記録で、動画や写真はすでに圧縮されているためほとんど減りません。
一時的に空きを作るだけでよい場合
更新をインストールしたいだけ、という場面もあります。この場合、恒久的に片付ける必要はありません。
一時的にストレージの空き容量を増やすには、Macをセーフモードで起動するとよいかもしれません。このとき、Macは特定のシステムキャッシュをクリアし、必要に応じて自動的に再作成します。これにより、macOSのアップデートをインストールする場合など、より多くの空き容量を必要とするタスクを実行するのに十分なストレージ容量をタスクの実行時にのみ確保できる場合があります。セーフモードを終了するには、Macを通常通りに再起動します。 出典: support.apple.com
Appleシリコンを搭載した機種では、電源を入れてから電源ボタンを押し続け、起動オプションの画面が出たら指を放し、そこからセーフモードを選びます。Intelを搭載した機種では、起動時にshiftキーを押し続けます。戻すときは普通に再起動するだけです。
この手は、作業が通るまでの時間を稼ぐものです。恒久的に空きが増えるわけではないため、通ったあとに上で挙げた片付けを行います。順番として、急ぎの作業を通してから、落ち着いて仕分けをするほうが判断を誤りません。
片付けの作業そのものを短くする
ここまでの作業を振り返ると、探す、容量を見る、移す、結果を確かめるという流れを何度も回すことになります。Finderで大きいフォルダを見つけ、ターミナルに切り替えて合計を出し、またFinderに戻って移す。この行き来が、片付けにかかる時間の大部分を占めます。
フォルダとターミナルとAIが同じ窓にある形にすると、いま見ているフォルダがそのままコマンドの対象になるため、場所を打ち直す手間が消えます。合計容量を出して、その場で移す判断をして、結果をすぐ確かめられます。どこまでを1つの窓に収められるかはできることに整理されています。
大きな書き出しを流したまま席を離れる場合に、出先の端末から進み具合を見て指示を返す使い方はiPhone・iPadから続きをにあります。日本語の表示で揃えられるかどうかは対応言語で確かめられます。
いま使っているファイル管理の道具との違いは他のファイル管理との比較にまとめられています。費用の考え方は料金にあり、始める前に出やすい疑問はよくある質問に集まっています。
決める順番をもう一度並べると、内訳を見て、削除可能な領域を除いた実際の使用量をつかみ、大きくて再び入手できるものから外し、外した先をiCloudか外付けの装置に決める。急ぎの作業があるなら、先にセーフモードで通してから仕分けに入ります。
よくある質問
MacBookの保存装置は後から交換できますか?
できません。保存装置が本体の基板に直付けされている世代が続いているため、あとから交換する形は取れません。総量を増やしたい場合は、外付けの装置を追加するか、次に買う機種で容量の大きいものを選ぶことになります。手元でできるのは、いま埋まっている分を減らして空きを作る側です。
「システムデータ」が大きいのですが、これは消していいのですか?
1種類のファイルではないため、この数字だけを見て消す判断はできません。Appleの説明では、ほかの特定の区分に当てはまらないAppleと他社のファイル全体が占めている容量を示す一般的な区分とされています。Time Machineが手元に残している複製や各アプリの一時ファイルが含まれます。
消したのに空き容量が増えません。どこを見ますか?
まずゴミ箱です。Appleの案内にも、ゴミ箱を空にしない限りそのファイルが使っている容量は解放されないと書かれています。外付けの装置にもそれぞれのゴミ箱があるため、装置ごとに確かめてください。それでも増えない場合は、必要になったら自動で消される領域が含まれています。
iCloudと外付けの装置は、どちらを選べばよいですか?
外したい容量で決まります。iCloudは月額150円で50GBからの条件が案内されているため、数十GBを外すだけならこちらで済みます。数百GBの素材を扱うなら外付けの装置のほうが総額で安くなります。出先で必ず開く書類は、回線が使えないと開けないため、手元に残す判断にしてください。