Gemini CLIの使い方|よく使う指示と設定から覚える

gemini cli 使い方で調べる人の多くは、インストールまでは終えたものの、起動したあと何をどう頼めばよいのか、設定をどこに書けばよいのかで手が止まっている。Gemini CLIは覚えることが多そうに見えるが、日常で使う操作は @ でファイルを渡す、! でシェルを動かす、/ で設定を変える、の3つに集約される。そこに作業ごとの約束事を書く GEMINI.md を加えれば、実務で困ることはほとんど無い。順に整理する。

Gemini CLIはターミナルで動くGoogleのAIエージェント

Gemini CLIは、GoogleのGeminiをターミナルから直接使うためのオープンソースのAIエージェントだ。ライセンスはApache 2.0で、ソースコードはGitHubで公開されている。チャットの画面と違い、手元のフォルダの中身を読み、ファイルを書き換え、シェルのコマンドを実行できる。Google検索で最新の情報を引いてくる機能と、Webページを取得する機能も最初から入っている。

公式のリポジトリに載っている説明では、個人のGoogleアカウントでログインした場合の無料枠は1分あたり60回、1日あたり1,000回のリクエストまでとされている。扱える文脈は100万トークンの枠で、大きめのリポジトリでも丸ごと読ませやすい。無料で試せる範囲が広いことが、Gemini CLIが最初の1本として選ばれやすい理由になっている。

同じ種類の道具として、AnthropicのClaude CodeやOpenAIのCodex CLIがある。どれもターミナルで動き、フォルダの中身を扱い、MCPで外部の道具とつながる点は共通している。違いが出るのは、ログインに使うアカウント、無料で使える範囲、設定ファイルの名前だ。Gemini CLIではGoogleアカウント、GEMINI.md、settings.json の3つを押さえれば迷わない。

どれを選ぶかより先に決めたいのは、どのフォルダで動かすかだ。AIエージェントは起動したフォルダを作業の起点にするので、ホームで起動すると関係の無いファイルまで読める状態になる。作業ごとにフォルダを作り、その中で起動するのが基本の形になる。

インストールとログインの手順

インストールは3つの方法から選ぶ

Node.jsが入っていれば、npmで全体に入れるのが一番手軽だ。npmに登録されている最新版は、Node.js 20以上を要件にしている。Macでは、Homebrewの brew install gemini-cli でも入る。入れずに一度だけ試したい場合は、npxで直接起動できる。

option 1: install Gemini CLI

npm install -g @google/gemini-cli

.. and then run

gemini 出典: codelabs.developers.google.com

Googleのハンズオン資料には、Google Cloud Shellを使っている場合はGemini CLIが最初から入っているという注記もある。手元のMacに何も入れずに感触を確かめたいなら、そちらで試す手もある。

更新の頻度は高い。公式の説明では、安定版は毎週火曜日に出ており、試験版とナイトリー版も別に配られている。業務で使うなら安定版の latest を入れ、ときどき同じコマンドで更新する形で足りる。

ログインは3つの方式がある

初めて gemini を起動すると、ログインの方式を聞かれる。個人で使うなら「Sign in with Google」を選び、ブラウザで自分のGoogleアカウントにサインインする。APIキーの管理が要らず、上で触れた無料枠がそのまま使える。

2つめは、Google AI Studioで発行したAPIキーを環境変数 GEMINI_API_KEY に入れる方式で、使うモデルを細かく選びたい人や、有料の枠に上げたい人向けだ。3つめはVertex AIで、会社のGoogle Cloudの請求にまとめたい場合に使う。組織の有料ライセンスで使う場合は、GOOGLE_CLOUD_PROJECT にプロジェクトのIDを設定してから起動する。

よく使う指示は @ と ! と / の3つ

起動したら、日本語でそのまま頼めばよい。「このフォルダの構成を説明して」「READMEを読んで、足りない手順を書き足して」といった頼み方で動く。そのうえで、覚えておくと手数が減る記号が3つある。

@ でファイルやフォルダを渡す

@ のあとにパスを書くと、そのファイルやフォルダの中身を指示に含めて渡せる。「@src/parser.ts の日付の扱いを直して」のように書けば、どのファイルの話なのかをAIが探す手間が省ける。フォルダを渡すと、その中のファイルがまとめて読まれる。大きなフォルダを丸ごと渡すと文脈を多く使うので、関係のある範囲に絞るのがこつだ。

! でシェルのコマンドを実行する

! を行頭に付けると、その行はAIへの指示ではなくシェルのコマンドとして実行される。!git status で状態を見て、そのままAIに続きを頼む、という往復がGemini CLIの中で完結する。! だけを打つとシェルのモードに切り替わり、もう一度打つと戻る。注意したいのは、ここで実行したコマンドはターミナルで直接打ったのと同じ権限で動くという点だ。消す系のコマンドは確認してから打つ。

/ で設定と会話を操作する

/ から始まるのは、Gemini CLI自体への命令だ。よく使うものは次の通り。

  • /help:使える命令の一覧を出す
  • /model:使うモデルを切り替える
  • /memory show:いま読み込まれている GEMINI.md の中身を確かめる
  • /mcp:つながっているMCPサーバーと道具を一覧にする
  • /compress:長くなった会話を要約して文脈を空ける
  • /clear:画面と会話をまっさらにする
  • /resume:以前の会話を開き直す
  • /tools:使える道具の一覧を出す

全部を覚える必要は無い。最初は /help と /memory show と /compress の3つで足りる。

最初の1時間で試したい頼み方

使い方を覚える近道は、実際の作業を小さく頼んでみることだ。たとえば、手元の資料フォルダで「@議事録 の中から、決まったことと宿題だけを表にして」と頼めば、ファイルを渡す操作と出力の形を一度に確かめられる。次に「!ls で中身を見てから、日付が名前に入っていないファイルを挙げて」と頼むと、シェルとAIの往復が体感できる。

コードを扱う人なら、既存のリポジトリで「このリポジトリの構成を説明して、最初に読むべきファイルを3つ挙げて」と頼むのがよい。答えが的外れなら、GEMINI.md に書くべき前提が足りていないという合図になる。こうして足りない前提を1行ずつ書き足していくと、数日で自分の作業に合った設定が育つ。

GEMINI.mdとsettings.jsonで毎回の指示を減らす

同じ注意を毎回書いているなら、それは GEMINI.md に移す合図だ。Gemini CLIは起動するたびにこのファイルを読み込み、指示と一緒にモデルへ渡す。置き場所は2段になっていて、~/.gemini/GEMINI.md はすべての作業に効く共通の約束事、作業フォルダに置いた GEMINI.md はその作業だけの約束事になる。ファイルを読んだフォルダに別の GEMINI.md があれば、それも必要になった時点で読み込まれる。

書く内容は、使う言語、ファイル名の付け方、触ってはいけないフォルダ、テストの動かし方のように、毎回口頭で伝えている事柄だ。書いたら /memory show で実際に読み込まれているかを確かめる。書き換えたあとは /memory refresh で読み直させる。

動きそのものの設定は settings.json に書く。自分用は ~/.gemini/settings.json、作業フォルダ用はその中の .gemini/settings.json に置く。MCPサーバーの登録もここに書く。鍵のような値は、$MY_API_TOKEN のように環境変数の名前で書けば、ファイルに鍵そのものを残さずに済む。

約束事と設定を分けておくと、あとで別のAIエージェントに移るときも楽になる。Claude Codeなら CLAUDE.md、Codex CLIなら AGENTS.md と名前が違うだけで、書く中身の考え方は同じだ。

スクリプトから使う方法と、使う前の注意

対話の画面を開かずに1回だけ答えを得たいときは、-p を付けて指示を渡す。gemini -p "このリポジトリの構成を説明して" のように書くと、答えを出して終了する。結果を別のプログラムで扱いたいなら --output-format json を付けると、決まった形で受け取れる。毎朝の定型作業をcronやlaunchdに載せるときに使う形だ。

使う前に押さえておきたい注意点もある。

  • 無料枠は個人のGoogleアカウントでの話で、組織のアカウントやAPIキーでは条件が変わる。業務で使う場合は、会社の方針とデータの扱いを先に確かめる
  • ! のコマンドや、AIが提案するコマンドは、手元の権限で実際に動く。重要なフォルダでは、作業の前にgitで状態を記録しておく
  • -m で古いモデルを指定したままにすると、性能の差に気付きにくい。ときどき /model で現状を確かめる
  • 大きなフォルダを @ で渡し続けると文脈が埋まる。長くなったら /compress で整理する

画面の行き来まで含めて整える

Gemini CLIを使いこなしても、作業の全体では往復が残る。AIが書き換えたファイルを確かめるためにFinderを開き、別の資料を探しにいき、またターミナルに戻る。@ でファイルを渡す操作も、パスを思い出して打つ手間はかかる。

この往復を減らす方法として、ファイル管理アプリの中にターミナルとAIを置く形がある。どの操作が1つの窓で完結するのかはできることに整理されている。フォルダとターミナルとAIが同じ窓にあると、一覧で見つけたファイルをそのまま指示に渡し、書き換わった結果を横で開いて確かめられる。Finderや他のファイル管理アプリとの違いは他のファイル管理との比較で見比べられる。

AIエージェントの作業は数分から数十分かかることがあり、その間に席を立つこともある。外出先から続きを見る方法はiPhone・iPadから続きをにまとまっている。画面の表示言語は対応言語、費用の考え方は料金、細かい疑問はよくある質問で確かめられる。まずは作業用のフォルダを1つ決め、その中に短い GEMINI.md を置いて起動するところから始めると、毎回の指示が確実に短くなる。

よくある質問

Gemini CLIは無料で使えますか?

個人のGoogleアカウントでログインすれば、無料枠の範囲で使えます。公式のリポジトリでは、1分あたり60回、1日あたり1,000回のリクエストまでと説明されています。より多く使いたい場合や、モデルを細かく選びたい場合は、APIキーやVertex AIを使う有料の方式に切り替えます。

Gemini CLIのインストールに必要なものは何ですか?

npmで入れる場合は、Node.jsが必要です。npmに登録されている最新版は、Node.js 20以上を要件にしています。Macでは Homebrew の brew install gemini-cli でも入れられます。入れる前に一度だけ試したい場合は、npx でそのまま起動する方法もあります。

毎回同じ指示を書くのが面倒です。どうすればよいですか?

GEMINI.md に書いておくと、起動するたびに自動で読み込まれます。すべての作業に効かせたい内容は ~/.gemini/GEMINI.md に、特定の作業だけの約束事はその作業フォルダの GEMINI.md に書きます。書いたあとは /memory show で読み込まれているかを確かめると確実です。

Gemini CLIの中からシェルのコマンドを実行できますか?

できます。行頭に ! を付けると、その行はシェルのコマンドとして実行されます。! だけを打つとシェルのモードに切り替わり、もう一度打つと戻ります。ここで実行したコマンドはターミナルで直接打ったのと同じ権限で動くため、ファイルを消すような操作は内容を確かめてから実行してください。

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