Macのゴミ箱から削除できない|権限とロックのどちらかを見る

mac ゴミ箱 削除 できないで調べている時点で、画面には何かの断りが出ているはずです。ロックの確認を求められている、鍵のアイコンが付いている、「使用中のため、操作を完了できません」と言われている。この3つはどれも「削除できない」に見えますが、止めている仕組みは別のもので、直す場所も違います。先に原因を決めずに強制削除の手順から試すと、消えない1件だけが残って毎回同じところで詰まります。この記事では、画面の文面から止めている相手を特定する順番と、ロック、所有者と権限、ACL、フラグ、掴んでいるプロセスのそれぞれの外し方を並べます。

「削除できない」は、3つの別の場面をまとめて指している

同じ言葉で検索されている状況は、実際には3つに分かれています。1つ目は、ファイルをゴミ箱に入れる段階で断られる場面です。2つ目は、ゴミ箱の中に入っているのに、その1件だけが消えずに残る場面です。3つ目は、ゴミ箱を空にする操作そのものが途中で止まる場面です。どこで止まっているかを先に決めると、試す手順が4分の1に絞れます。

この詰まりは珍しい事故ではありません。macOSの側にも、ゴミ箱が溜まったままになる前提の設定が用意されています。システム設定の「一般」から「ストレージ」を開くと、おすすめの一覧に「ゴミ箱を自動的に空にする」が並んでいて、Appleはその内容をこう説明しています。

ゴミ箱に入れてから30日が過ぎた項目を自動的に消去します。この設定は、Finderで後から変更できます。 出典: support.apple.com

放っておくと溜まる前提で機能が作られている、ということです。つまり「消えない1件」は例外的な壊れ方ではなく、ロックや権限という通常の仕組みが働いた結果であることが多いです。順番に外していけば片付きます。

ロックされた項目は、消せないのではなく確認を挟んでいる

最初に疑うのはロックです。Finderでファイルを選び、「ファイル」から「情報を見る」を選ぶ(Command+Iキーでも開きます)と、上のほうに「ロック」のチェックボックスがあります。ここに印が付いている項目は、ゴミ箱に入れるときに確認のダイアログが挟まる仕様です。Appleの案内も、この確認は削除の禁止ではなく念押しであることを示しています。

Appleの案内では、ロックされた項目はゴミ箱へ移動するときに確認が入り、ロック解除は「情報を見る」から行える。つまり、“削除できない謎ファイル”に見えても、実際はただロックされているだけということがある。 出典: note.com

確認が出たときは「続ける」でそのまま進めます。先にロックを外しておきたい場合は、「情報を見る」で「ロック」の選択を解除します。管理者としてログインしていないときは、ウインドウの鍵をクリックしてロックを解除し、管理者の名前とパスワードを入力するか、Touch IDかApple Watchで認証する手順が加わります。ダウンロードした書類や、外部から受け取った資料にロックが付いていることがあり、複数ファイルに同じ印が付いていると「全部消せない」と見えます。

所有者と権限で断られているとき、見るのは3行だけ

ロックが付いていないのに断られる場合は、所有者と権限を見ます。ターミナルで対象のパスに対して次の3つを表示すると、判断材料がそろいます。

ls -l@eO /path/to/the/item
whoami
id -Gn

ls のマニュアルによると、-@ は拡張属性の名前と大きさを、-e はACLを、-O はファイルのフラグを、それぞれ長い形式の表示に足すオプションです。3番目の列に出る所有者が whoami の結果と一致していれば、自分で権限を書き換えられます。一致していないときは、権限を書き換える操作そのものが所有者不足で断られます。

ここで多くの手順記事が飛ばしているのが、削除の可否を決めているのはファイル側の権限ではないという点です。chmod のマニュアルは、フォルダに対する w の意味をこう定めています。フォルダの書き込み権限は、そのフォルダへのファイル作成、移動、コピーを許可します。削除と名前の変更も同じ枠に入ります。つまり、消したいファイルの権限が読み出し専用でも、入れ物のフォルダに書き込み権限があれば消せます。逆に、ファイルの権限をどれだけ開いても、入れ物に書き込み権限が無ければ消えません。見る順番は、ファイルより1つ上のフォルダが先です。

ACLとフラグは、権限を開いても残る

権限の3桁を開いたのに結果が変わらないときは、別の層が断っています。macOSにはPOSIXの権限ビットのほかにACLがあり、こちらが先に評価されます。ls -l の権限表示の末尾にプラス記号が付いていれば、その項目にACLが付いています。ACLの権限は権限ビットより細かく、chmod のマニュアルには delete(項目の削除)と、フォルダ側の delete_child(中の項目の削除)が別の権限として並んでいます。片方に拒否の行が1つ入っているだけで、権限表示が開いて見えるまま削除だけが止まります。chmod -a で行を消す、chmod -N でACLごと外す、というのが対処になります。

さらに下にファイルのフラグがあり、chmod からは見えません。chflags のマニュアルには、所有者か管理者が設定と解除をできる uchg(ユーザ変更不可)と、管理者だけが設定できる schg(システム変更不可)が載っています。フラグが立っている項目は、権限の表示が開いていても変更も削除もできません。解除は chflags nouchg です。Finderの「情報を見る」にある「ロック」は、この uchg と同じ場所を触っています。/System の下にある項目が動かないときは、これらの層ではなくシステム整合性保護(SIP)が効いているので、権限の話として追いかけると時間だけが減ります。

「使用中」と出るときは、掴んでいるプロセスを名指しする

「項目が使用中のため、操作を完了できません」という文面は、権限の話ではありません。どこかのプロセスがそのファイルを開いたままにしている、という報告です。心当たりのアプリを終了すれば消えることが多いものの、書類を閉じただけでは掴んだままになっている場合があり、当てずっぽうで終了させていくと手数がかさみます。

名指しするには lsof を使います。マニュアルによると、+D はフォルダを指定して、その下にあるすべての階層を降りながら開かれているファイルを探すオプションです。-c はコマンド名の先頭でプロセスを絞るオプションです。ゴミ箱のフォルダを +D に渡すと、掴んでいるプロセス名とプロセス番号が並びます。出てきた名前のアプリを終了させれば、その1件は消えます。名前に見覚えのない常駐プログラムが出てくることもあり、その場合はログアウトして入り直すのが穏やかな順番です。再起動は他の作業を巻き込むので、先にアプリ単位で試します。

外部ディスクとiCloud Driveは、ゴミ箱の扱いが別

同じゴミ箱アイコンに見えても、項目の出どころによって挙動が変わります。外部ディスクから入れた項目は、ディスクを取り外した状態では操作の対象になりません。ディスクを繋ぎ直してから空にする、という順番になります。Windowsで使っていたディスクをそのまま繋いだ場合は、macOS側が読み出しだけの扱いにしていることがあり、削除の操作自体が最初から通りません。この詰まり方は実際によく相談されています。

MACで外付けハードディスクの中身が削除できません。 以前windowsを使っており、最近macに替えました。win時代に使っていた外付けハードディスクを接続して、中のファイルをデスクトップのゴミ箱に入れようとしたのですが、「削除できないため、ゴミ箱に入れる事ができません」とメッセージが出て削除する事ができません。どうやれば削除できますか??? 出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

この場合に見るのは権限ではなくディスクの形式です。書き込みができない形式のままなら、対応する読み書き用のドライバを入れるか、そのディスクの中身を退避してから形式を変えるかの二択になります。iCloud Driveから入れた項目には別の規則があり、Appleの案内では、Finder設定の内容に関係なく30日後に自動でゴミ箱から消去されます。手元で消えていないように見えても、期限で片付く側です。

ターミナルから消すときに知っておく2つの道

Finderで手が止まるとき、ターミナルには2つの道があります。1つは trash コマンドです。マニュアルによると、指定したファイルとフォルダをユーザのゴミ箱フォルダへ移すツールで、macOS 15.0で登場しました。移すだけなので、間違えても「戻す」で引き返せます。ゴミ箱が存在して、移動を許す権限があることが条件だとマニュアル自身が書いています。

もう1つは rm です。こちらはゴミ箱を通らず、その場で参照を外します。戻す操作が用意されていないので、消す対象を1件ずつ確認できる場面だけで使う道具になります。ゴミ箱から消えない1件を片付けたいという目的に対しては、先に原因を外すほうが手数も危険も少ない順番です。ロックを外す、フラグを外す、掴んでいるアプリを終了する、のどれかで動くのであれば、そちらを選ぶ理由があります。

Finderの側にも1件ずつの操作があります。ゴミ箱を開いて、消したい項目をControlキーを押しながらクリックし、「すぐに削除」を選ぶと、その1件だけが対象になります。警告が出たら「削除」を押します。全部を一度に空にしようとして止まっていた場合、この方法で残る1件を特定できます。

詰まりを作らない設定に変えておく

同じ詰まりを毎月見ているなら、溜めない設定にしてしまうほうが早いです。FinderのメニューからFinder設定を開いて「詳細」をクリックすると、「30日後にゴミ箱から項目を削除」があります。ここを入れておくと、期限を過ぎた項目が自動で消えます。自動で消えた項目は完全に削除されて使えなくなるので、Appleの案内どおり、Time Machineのバックアップか外部ストレージへの控えを先に用意しておく前提の設定です。

同じ「詳細」の中には「ゴミ箱を空にする前に警告を表示」もあります。毎回の確認が要らない場合はここを外します。1回だけ確認を省きたいときは、「空にする」を押すときにOptionキーを押します。この2つは削除できない原因ではありませんが、原因を切り分けているときに確認ダイアログが挟まると手順が読みにくくなるので、調べている間だけ外しておくと作業が追いやすくなります。詳しい手順はAppleのユーザガイドのファイルやフォルダを削除するのページにまとまっています。

切り分けが1回で終わる道具の条件

ここまでの順番を振り返ると、見ているものは常に2種類です。Finderの「情報を見る」に出る表示と、ターミナルに出る ls -l@eO や lsof の出力です。片方だけでは足りません。ロックと権限は「情報を見る」で分かり、ACLとフラグと掴んでいるプロセスはターミナルでしか名前が出ません。ところがこの2つを別のアプリで開いていると、1件を追いかけるたびにウインドウを行き来することになり、どのファイルの話だったかを見失います。フォルダとターミナルとAIが同じ窓にある形にしておくと、フォルダの一覧で1件を選んだまま、その場で出力を読めます。

具体的にどの操作がまとまるのかはできることのページに一覧があり、フォルダの表示とコマンドの実行、AIへの相談が同じウインドウに並ぶ構成になっています。Finderや既存のファイル管理アプリと何が違うのかを先に確かめたい場合は他のファイル管理との比較に対応の有無が表で並んでいます。手元のMacで止まっている調査を移動中に続けたい場面では、iPhone・iPadから続きをのページに、同じ作業を持ち出す方法が書かれています。導入前に費用の目安を知りたいときは料金、動作条件や対応環境の細かい点はよくある質問にまとまっています。

よくある質問

ゴミ箱の中の1件だけが消えないときは、何から見ればよいですか?

まず「情報を見る」で「ロック」に印が付いていないかを確認します。付いていなければ、次に1つ上のフォルダの書き込み権限を見ます。削除の可否はファイル側ではなく入れ物のフォルダの権限で決まるためです。どちらも問題なければ、掴んでいるプロセスを lsof で名指しする段階に進みます。

権限を開いても消えないのは、どういうときですか?

POSIXの権限ビットより先にACLが評価されるため、削除を拒否する行が1つ入っているだけで止まります。ls -l の権限表示の末尾にプラス記号が付いていればACLがあります。加えて uchg などのファイルのフラグが立っている場合も、権限とは無関係に変更と削除ができません。

外付けディスクの項目が削除できないのは権限の問題ですか?

多くの場合はディスクの形式の問題です。Windowsで使っていたディスクは、macOS側が読み出しだけの扱いにしていることがあり、その状態では削除の操作が最初から通りません。読み書き用のドライバを入れるか、中身を退避してから形式を変えるかを選びます。

毎回ゴミ箱が詰まるのを止める設定はありますか?

Finder設定の「詳細」にある「30日後にゴミ箱から項目を削除」を入れておくと、期限を過ぎた項目が自動で消えます。システム設定の「一般」から「ストレージ」を開いた画面にも同じ内容の項目があります。自動で消えた項目は戻せないので、控えを取る手立てを先に決めておく前提の設定です。

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