Finderが固まるときに、どのフォルダやファイルが原因かを突き止める

フォルダを開いた瞬間に虹色の円が回り出し、Finderが固まる。強制終了して開き直すと、同じフォルダでまた固まる。この繰り返しに疲れている人は少なくありません。finder 固まるという症状の多くは、Finder全体の不調ではなく、特定のフォルダや特定のファイルが引き金になっています。この記事では、再起動で逃げるのをやめて、どこが引き金なのかを突き止める手順を順に示します。

固まる場面を「どこで」「いつ」で書き出す

原因を突き止める最初の手は、道具を使うことではなく、固まる場面を書き出すことです。Finderが固まるたびに、次の3つをメモに残します。

  • どこで:そのとき開いていたフォルダ、または操作していたファイルの場所
  • いつ:フォルダを開いた瞬間か、スクロールした時か、ファイルを選んだ時か、コピーの途中か
  • 何がつながっていたか:外付けディスク、ネットワーク上の共有、iCloud Driveの同期状態

3回分ほど書き出すと、共通点が見えてきます。同じフォルダでしか固まらないなら、そのフォルダの中身が引き金です。フォルダを問わず、外付けディスクをつないだ日だけ固まるなら、そのディスクが引き金です。ファイルを選んだ瞬間に固まるなら、プレビューを作ろうとしているそのファイルが疑わしい、というように、「いつ」によって疑う相手が変わります。

固まるタイミングと疑う相手の関係は、おおむね次のとおりです。

固まるタイミング 疑う相手
フォルダを開いた瞬間 フォルダの中のファイル数、フォルダがある場所の応答
スクロールした時 サムネイルを作れないファイル
ファイルを1つ選んだ時 そのファイルのプレビュー
起動直後やスリープ明け 外付けディスク、ネットワーク上の共有
コピーや移動の途中 コピー先の容量、コピー先の応答

Macの性能が足りないのでは、と考える人もいます。メモリの容量について迷う声は多く、質問サイトにも次のような相談が寄せられています。

MacBookAirのメモリは8GBでは厳しいですか? MacBookAirのM2またはM3モデルを購入しようと思っていますが、新品の売れ残り品のため16GBにできません。 出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

メモリが少ないと全体の動きは鈍くなりますが、特定のフォルダでだけ固まる症状の説明にはなりません。性能を疑うのは、場面を書き出しても共通点が見つからないときにします。

アクティビティモニタで、固まっている最中のFinderを見る

固まっている最中のFinderが何をしているかは、アクティビティモニタで見られます。固まったらすぐに強制終了せず、まず次の手順を踏みます。

  • アクティビティモニタを開き、検索欄に Finder と入れる
  • Finderの行が赤字で「応答なし」になっているかを確かめる
  • Finderの行を選び、ツールバーの「…」から「プロセスのサンプルを収集」を選ぶ

サンプルは、その瞬間にFinderの中でどの処理が動いているかを記録したものです。専門的な内容が並びますが、全部を読む必要はありません。見るべきは、繰り返し出てくる言葉です。「SMB」「AFP」「NFS」といった言葉が多ければネットワーク上の共有を待っています。「QuickLook」「Thumbnail」が多ければプレビューの生成で止まっています。「iCloud」「FileProvider」が多ければiCloud Driveの同期を待っています。

同じ画面の「開いているファイルとポート」も手がかりになります。Finderの行をダブルクリックして開く情報のウインドウに、Finderがその時点で開いているファイルの一覧が出ます。固まっている最中にここを見ると、Finderがどのファイルを読もうとして止まっているかが分かることがあります。

ターミナルで、Finderが触っているファイルを一覧にする

ターミナルが使えるなら、同じ情報をもっと絞り込んで見られます。Finderが開いているファイルを一覧にするには次のようにします。

lsof -p "$(pgrep -x Finder)" | grep -v '/System/'

システムの部品を除いた残りが、Finderがその時点で触っているファイルです。固まっている最中にこれを実行し、ユーザーのフォルダや外付けディスクの場所が出てきたら、そこが引き金の候補になります。

Finderの中で何が起きているかを数秒分記録するには、次のコマンドも使えます。

sample Finder 5 -file ~/Desktop/finder-sample.txt

これはアクティビティモニタの「プロセスのサンプルを収集」と同じもので、5秒分の記録をデスクトップにファイルとして残します。前の節と同じく、繰り返し出てくる言葉を探します。記録を残しておけば、固まる場面を何度か比べたり、詳しい人に見てもらったりするときにも役に立ちます。

ターミナルを別の窓で開いておくと、Finderが固まった瞬間に切り替えてすぐにコマンドを打てます。フォルダを表示する画面の中にターミナルを持つファイル管理アプリもあり、できることでその作りが紹介されています。

固まった後から、時刻を頼りに記録を読む

固まっている最中にサンプルを取り損ねた場合でも、後から手がかりを拾えることがあります。macOSには「コンソール」というアプリがあり、システムやアプリが書き残した記録を時刻順に読めます。

  • Spotlightで「コンソール」と打って起動する
  • 左の一覧から「ログレポート」を選ぶ
  • Finderが強制終了された時刻に近い、名前に Finder を含む記録を探す

アプリが長く応答しなかったり強制終了されたりすると、その時点の様子が報告として残ることがあります。報告の中身は専門的ですが、前の節と同じく、繰り返し出てくる言葉と、ファイルの場所らしき文字列を探します。ユーザーのフォルダや外付けディスクの名前が出ていれば、それが引き金の候補です。

時刻を頼りに読むためにも、固まったときの時刻をメモしておくことが役に立ちます。「どこで」「いつ」の書き出しに、時計の時刻を1つ添えるだけで、後から記録と突き合わせられるようになります。記録と自分のメモが同じ場所を指していれば、原因はほぼ確定です。

引き金のファイルを、表示を変えながら絞り込む

引き金になっていそうなフォルダが分かったら、次はその中のどのファイルかを絞り込みます。まず、Finderに余計な仕事をさせない状態でそのフォルダを開きます。

  • 固まる前にほかのフォルダでCommand+2を押し、リスト表示にしておく
  • Command+Shift+Pでプレビューの列を閉じる
  • Command+Jの表示オプションで「アイコンプレビューを表示」と「すべてのサイズを計算」を外す

この状態で開いて固まらないなら、原因はサムネイルかプレビューの生成です。フォルダの中に、壊れた画像、途中までしかダウンロードされていない動画、特殊な形式の書類などがあると、Quick Lookがその中身を読み込もうとして止まります。

どのファイルかを突き止めるには、フォルダの中身を半分ずつ別のフォルダに移し、どちらの半分を開くと固まるかを確かめます。固まる側をさらに半分に分けていけば、ファイル数が1,000あっても10回ほどの繰り返しで1つに絞れます。移動はターミナルの mv でも、Finderのリスト表示でも構いません。移動するだけでファイルは消えないので、終わったら元の場所へ戻します。

見つかったファイルは、Finderで選ぶだけで固まることがあるため、ターミナルで調べます。

file ~/Downloads/suspect.mov
ls -l@ ~/Downloads/suspect.mov

1行目はファイルの種類を、2行目は大きさと付いている属性を表示します。大きさが0だったり、拡張子と種類が合っていなかったりするなら、そのファイルが壊れている可能性が高いです。別の場所から取り直すか、要らないものなら削除します。

場所が引き金のときは、接続を1つずつ外す

フォルダを問わず固まる場合や、サンプルにネットワークやiCloudの言葉が多く出る場合は、フォルダがある場所が引き金です。

外付けディスクとネットワーク上の共有は、サイドバーの取り出しの印を押していったん外し、Finderを再起動してから、1つずつつなぎ直します。つないだ直後に固まり出したものが引き金です。外付けディスクなら、ディスクユーティリティで「First Aid」を実行し、ファイルシステムに不整合がないかを確かめます。

iCloud Driveの場合は、同期が途中で止まっているファイルが原因になることがあります。ファイルの実体がMacになく、Finderがそれを取り寄せようとして待ち続けている状態です。システム設定の一番上に出る自分の名前からiCloudの状態を開き、警告が出ていないかを確かめます。回線が遅い場所では、iCloud Driveのフォルダを開くのを避け、回線のよい場所で同期を終わらせてから開くほうが確実です。

ネットワーク上の共有が引き金の場合は、サイドバーや「最近使ったフォルダ」に残っている古い共有先も確かめます。今は届かない共有先に、Finderが再接続を試みて待つことがあります。使っていない共有先は外しておきます。

フォルダも場所も関係なく固まり、サンプルにも決まった言葉が見当たらない場合は、Finderに入り込むほかのアプリを疑います。クラウドストレージの同期アプリや、Finderの右クリックメニューに項目を足すアプリは、Finderの中で動く部品を持っています。システム設定の「一般」から「ログイン項目と機能拡張」を開き、Finderに関わる機能拡張を一時的に外して様子を見ます。セーフモードで起動して固まらないなら、こうした部品のどれかが引き金だと絞り込めます。

引き金を突き止めたあとに作業の置き方を変える

引き金が分かれば、同じ場面で固まらないように作業の置き方を変えられます。サムネイルが原因ならそのフォルダはリスト表示で開く、場所が原因なら使うときだけつなぐ、といった具合です。

最近増えているのが、AIのエージェントがファイルを書き出し続けるフォルダをFinderで開いたまま待つ、という場面です。エージェントがファイルを1つ書くたびに、Finderは表示を更新し、Quick Lookはサムネイルを作り、Spotlightは索引に加えます。書き出しが数百のファイルに及ぶと、Finderはその更新を追いかけきれずに固まります。この場合、引き金は特定のファイルではなく、書き出しが続いている状態そのものです。

対策は、書き出しが終わるまでそのフォルダをFinderで開かないこと、またはターミナルとフォルダを同じ窓で扱う道具に作業の場所を移し、Finderに見張らせないことです。Finderの代わりになるファイル管理アプリの違いは他のファイル管理との比較にまとまっています。エージェントを動かしたまま席を離れる人は、iPhone・iPadから続きをで、出先から自宅のMacの作業に答える流れも確かめられます。

Finderが固まったら、すぐに強制終了せず、まず何をしていたかを書き留め、アクティビティモニタで固まっている最中の様子を見ること。その2つを数回繰り返すだけで、多くの場合は引き金のフォルダかファイルにたどり着けます。引き金が分かったら、そのフォルダやファイルの扱い方だけを変えればよく、Macの初期化や買い替えのような大きな手を打たずに済みます。

よくある質問

Finderが固まったとき、すぐに強制終了してもよいですか?

強制終了しても問題はありませんが、同じ症状を繰り返しているなら、その前にアクティビティモニタでサンプルを取っておくと原因を探しやすくなります。サンプルを取るのは数秒で済みます。取り終えたら、強制終了ウインドウでFinderを選び「再度開く」を押します。

特定のフォルダを開くと必ずFinderが固まります。中のファイルは無事ですか?

多くの場合、ファイルは無事です。固まる原因の多くは、中のファイルのサムネイルやプレビューを作る処理が止まることで、ファイルそのものが壊れているとは限りません。リスト表示にしてプレビューを切った状態で開き直し、ファイルを別の場所へコピーして控えを取っておくと安心です。

壊れたファイルが原因だった場合、どう扱えばよいですか?

ターミナルの file コマンドで種類を確かめ、大きさが0だったり種類が合わなかったりするなら、壊れている可能性が高いです。元の入手先から取り直すのが確実です。要らないファイルなら、Finderで選ぶと固まることがあるため、ターミナルから削除するか、フォルダごとゴミ箱へ移します。

メモリを増やせばFinderは固まらなくなりますか?

メモリが少ないと全体の動作は鈍くなりますが、特定のフォルダや場面でだけ固まる症状は、メモリを増やしても解消しないことが多いです。引き金になっているファイルや接続先を外さない限り、同じ場面で固まります。まず固まる場面の共通点を探し、それでも見つからない場合に性能を疑います。

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