MacでGoogleドライブを同期する|手元に無いファイルの見分け方

google ドライブ 同期 macで検索する人の悩みは、たいてい2つに分かれます。設定が分からないという入口の悩みと、設定は終わっているのにどのファイルが手元にあるのか分からないという運用の悩みです。この記事では、同期に2つの方式があることを最初に押さえたうえで、手元に無いファイルの見分け方、導入の手順、容量の数え方の誤解、同期が止まったときに見る順番までを、実際に触る順で整理します。

同期には2つの方式があり、既定はストリーミング

Macで使うGoogleドライブのアプリは「パソコン版Googleドライブ」という名前です。

Googleドライブはまた、ファイルのバックアップ用や同期用として、多くの人から頼りにされています。そこで登場するのが、「パソコン版Googleドライブ」です。 出典: lifehacker.jp

このアプリには方式が2つあります。ストリーミングは、ファイルの一覧だけを手元に持ち、開いたときに中身を取り寄せる方式です。パソコンの容量はほとんど使いません。ミラーリングは、完全なコピーをパソコンに直接ダウンロードする方式です。オフラインでも全部開けますが、その分だけ内蔵ストレージを消費します。

どちらを選ぶかは、扱う総量とMacの空き容量の関係で決まります。クラウド側に数百GBある状態でミラーリングを選ぶと、内蔵ストレージが先に尽きます。逆に、電波の届かない場所で作業する時間が長いなら、必要なフォルダだけをオフライン利用の対象にしたうえでストリーミングを使うのが噛み合います。

方式はフォルダ単位で混ぜられます。マイドライブ全体はストリーミングにしておき、毎日触る作業フォルダだけをオフラインで使える状態にする、という組み方が現実的です。全部を一律にする必要はありません。

手元に無いファイルをどう見分けるか

同期を入れた直後に起きる混乱は、Finderに並んでいるファイルが手元にあるのかクラウドにしかないのかが分からないことです。

同期されたファイルには2つの入口があります。1つはアプリ本体で、フォルダのアイコンをクリックするとドライブのファイルが一覧で出ます。もう1つはFinderで、Googleドライブのフォルダを開くと、マイドライブ、共有ドライブ、その他のパソコンといった項目が並びます。共有ドライブやその他のパソコンは、中身が空のときは表示されません。

ここで最も誤解されるのが容量の表示です。アプリの容量トラッカーが出しているのは、Googleアカウントの保存容量ではなく、パソコンのハードドライブの空き容量です。クラウド側の残りを見たつもりで内蔵ストレージの数字を読んでいると、判断が逆になります。

ファイルを開く動作も方式で変わります。Googleドキュメント、スプレッドシート、スライドのファイルはダブルクリックするとWebブラウザで開き、それ以外のファイルは既定のデスクトップアプリで開きます。ブラウザが立ち上がるのは不具合ではなく、そのファイルの実体がクラウド側にしかない形式だからです。

検索も専用の仕組みが用意されています。Finderのスポットライトとは別に、アプリの中で検索すると、ストリーミングされているフォルダの中身まで探せます。既定のホットキーはmacOSではcommandキーとアクセント記号とGキーの組み合わせで、詳細設定から変えられます。

導入の手順は4つのステップで終わる

手順は短いです。

  • Mac版のインストーラを取得して GoogleDrive.dmg を開き、画面の案内に従って進める。導入後のメニューは画面右上のメニューバーに出る
  • メニューから開始とログインを選び、使うGoogleアカウントでログインする。ここで一度ブラウザに移る
  • 同期するフォルダを決める。マイドライブをストリーミングにするか、ミラーリングにするかを選び、パソコン側のフォルダをドライブへ同期する設定を必要な分だけ足す
  • 同期の状態を確認する。ホーム画面の同期ステータスに、最近同期されたファイルと進行中の処理が並ぶ

アプリを探しやすくしておくと運用が楽になります。アプリケーションフォルダで、最近使ったアプリを区切る線の左側へドラッグすると、Dockに固定できます。

アカウントは同時に最大4個まで使えます。追加するときはメニューアイコンから右上のプロフィール写真を選び、アカウントを追加してブラウザでログインし、アプリを再起動します。仕事用と個人用を分けている場合はここで両方を繋げますが、どちらのマイドライブがどのフォルダなのかを取り違えやすいので、繋げる前に置き場所を決めておきます。

仕事用や学校用のアカウントでは、組織の設定によってパソコン版が使えない場合があります。ログインできないときは設定を疑う前に、管理者に確認するのが早い経路です。

容量の数え方を取り違えない

Googleアカウントの保存容量は、無料の状態で最大15GBです。これはフォト、ドライブ、Gmailの合計で、ドライブだけの枠ではありません。足りなくなったときの追加は、Google Oneの100GBが月額290円から用意されています。

ここで押さえておくべき性質が2つあります。1つは、他の人から共有されたファイルの扱いです。共有されたファイルは、同期するとパソコンのハードドライブの容量を使いますが、自分のGoogleの保存容量は消費しません。持ち主の側に計上されます。共有ドライブを大量に同期して内蔵ストレージが減っても、クラウドの残りは変わらないのはこのためです。

もう1つは、ミラーリングを選んだフォルダの容量が二重に見えることです。クラウド側にある分と、Mac側のコピーの両方が存在するので、同じファイルが2か所で容量を占めます。Macの空きが少ないのにクラウドの残りは十分、という状態は、ほぼこの組み合わせで起きます。

内蔵ストレージを守る設定も用意されています。MinFreeDiskSpaceKBytes は、空き容量がこの値を下回ったら内容の書き込みを止める、というしきい値です。単位はキロバイトで指定します。ノートのMacで作業する場合は、ここに余裕を持たせておくと、空き容量ゼロで他のアプリが落ちる事態を避けられます。

同期が終わらないときに見る順番

同期が進まないときは、原因を推測する前に順番を決めて見ます。

最初に見るのは同期ステータスです。ホーム画面の同期ステータスのタイルに、最近同期されたファイルと現在の処理が出ます。以前のアクティビティ表示に代わるもので、時間的制約のある同期エラーは通知にも出ます。ここに何も出ていないなら、そもそも処理が始まっていません。

次に帯域の設定です。上限が入っていると、当然ながら終わりません。ターミナルから defaults コマンドで確認と設定ができます。

defaults write com.google.drivefs.settings BandwidthRxKBPS -int 100

BandwidthRxKBPS が受信の上限、BandwidthTxKBPS が送信の上限です。単位はキロバイトで、キロビットではありません。ここを読み違えると、指定したつもりの8倍の差が出ます。

設定の置き場所は3か所あり、優先順位が決まっています。ホスト全体の設定は /Library/Preferences/com.google.drivefs.settings、利用者ごとの設定は ~/Library/Preferences/com.google.drivefs.settings、管理者が上書きする設定は /Library/Managed Preferences/com.google.drivefs.settings.plist です。アプリの画面で変えた設定はホスト全体の設定より優先され、上書きの設定はさらにその上に来ます。

なお、plistファイルを直接編集するのは避けます。反映されない変更があるため、defaults コマンド経由で扱うのが公式の手順です。プロキシを通る環境で繋がらないときは DirectConnection を真にしてプロキシ設定を迂回する方法があります。

macOS 12.1以降で効かなくなった設定

ここは知らないと時間を無駄にする箇所です。macOS 12.1以降のパソコン版ドライブは、macOSのFile Providerという仕組みを使います。そのため、マウント位置とキャッシュの場所と大きさは、アプリではなくmacOS側が決めます。

具体的に効かなくなるのは次の3つです。マウント位置を指定する DefaultMountPoint、キャッシュの置き場所を指定する ContentCachePath、キャッシュの上限を指定する ContentCacheMaxKbytes です。「Googleドライブのフォルダを別のディスクに置きたい」という要望は、現在のmacOSでは設定で解決できません。

macOS 12.0以前のキャッシュの既定の置き場所は ~/Library/Application Support/Google/DriveFS でした。当時の上限も、設定値に関わらずハードドライブの空き容量の20%で打ち止めになる仕様でした。古い記事に出てくるこの手順は、いまのmacOSには当てはまりません。

ミラーリングを組織として止めたい場合は別の設定が残っています。マイドライブ全体のミラーリングを無効にする DisableMirroredMyDrive と、任意のフォルダのミラーリングを無効にする DisableMirroredFolders です。USBメモリやカメラからの自動バックアップを止めるのは DisableExternalMediaSync です。

消えると困る操作を先に把握する

取り返しがつかない操作は2つあります。

1つはアカウントの接続解除です。ストリーミングで使っているアカウントの接続を解除すると、オフライン利用の対象にしていたファイルはすべて削除されます。クラウド側には残りますが、手元の作業中の状態は消えます。アカウントを繋ぎ替える前に、進行中のファイルを別の場所へ複製しておきます。

もう1つはキャッシュの削除です。調子が悪いときにキャッシュを消す手順が広く紹介されていますが、公式の説明には明確な警告が付いています。アップロード前のファイルはキャッシュに置かれるため、アップロードが完了する前にキャッシュを消すと、そのファイルは失われます。消す前に、同期ステータスで進行中の処理が無いことを確認します。

安全な切り分けは、消す前に止めることです。同期はいつでも一時停止と再開ができます。まず一時停止して、状態が変わるかを見る。それで判断がつかないなら、進行中の処理が空になったことを確認してから次に進む。この順番だけで、失うファイルはほぼゼロになります。

Finderとターミナルを行き来する時間を数える

ここまでの設定は、突き詰めるとファイルがどこにあるかを管理する作業です。そして実務でかかっている時間は、設定の画面ではなく窓の往復に落ちています。

Finderでドライブのフォルダを開いて中身を見る。ターミナルに切り替えてコマンドで絞り込む。結果を確かめるためにFinderへ戻る。AIに相談するために4つ目の窓へ移り、パスをコピーして貼り付ける。パソコン版ドライブのフォルダのパスは深く、手で打つ気になる長さではないので、この貼り付けが毎回発生します。

フォルダとターミナルとAIが同じ窓にある構成なら、いま見ているフォルダがそのままコマンドの作業フォルダになり、パスを運ぶ手順が消えます。窓の中で何ができるのかはできることに、標準のFinderや他のファイル管理アプリとの違いは他のファイル管理との比較に整理されています。

外出中に手元のファイルの続きを確認したい場合の考え方はiPhone・iPadから続きをに、費用の目安は料金にあります。

まず決めるとよいのは、設定の細部ではありません。マイドライブ全体はストリーミングにして、オフラインで使うフォルダを3つまでに絞ることです。この線引きができていれば、容量の計算も同期の切り分けも簡単になります。

よくある質問

ストリーミングとミラーリングはどちらを選ぶべきですか?

クラウド側の総量がMacの空き容量を超えているならストリーミングです。ミラーリングは完全なコピーを内蔵ストレージにダウンロードするため、同じファイルがクラウドと手元の2か所で容量を占めます。方式はフォルダ単位で混ぜられるので、全体はストリーミングにして、毎日触るフォルダだけオフラインで使える状態にする形が実用的です。

アプリに出ている容量はGoogleの保存容量ですか?

違います。パソコン版ドライブの容量トラッカーが表示しているのは、パソコンのハードドライブの空き容量です。Googleアカウントの保存容量とは別物なので、クラウド側の残りを知りたいときはこの数字を見ないでください。無料の保存容量はフォト、ドライブ、Gmailの合計で最大15GBです。

同期が終わらないときは何から確認しますか?

最初にホーム画面の同期ステータスで処理が始まっているかを見ます。始まっていれば、次に帯域の上限設定を確認します。BandwidthRxKBPS と BandwidthTxKBPS の単位はキロバイトでキロビットではないため、読み違えていると想定の8倍の差が出ます。設定は defaults コマンドで扱い、plistは直接編集しません。

Googleドライブのフォルダを別のディスクに置けますか?

macOS 12.1以降はできません。パソコン版ドライブがmacOSのFile Providerを使うため、マウント位置とキャッシュの場所と大きさはmacOS側が決めます。マウント位置を指定する DefaultMountPoint などの設定は、このバージョン以降は適用されません。古い記事に出てくる手順はいまのmacOSには当てはまりません。

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