mac finder tips and tricks|1日に何回使うかで選ぶFinderの便利技

mac finder tips and tricks で調べると、キーの組み合わせが数十個並んだ一覧が出てきます。書いてあることはどれも正しいのですが、読み終えて実際に手が変わるのは3つか4つです。原因は数が多いことではなく、並び順に基準が無いことにあります。ここでは、その動作を1日に何回しているかという1本の軸で並べ替えます。上のほうから順に試せば、覚える数を増やさずに効き目だけが増えます。

便利技は「1日に何回やるか」で選ぶ

まず数えるところから始めます。仕事でMacを使っている1日のうち、実際に繰り返しているのは次の5つです。深い階層のフォルダに潜る。離れた2か所を行き来する。中身を開かずに確かめる。届いたファイルの名前を直す。数週間後にもう一度探す。

それ以外の操作、たとえば圧縮する、アイコンを変える、1件だけラベルを付けるといった動作は、週に1回あるかどうかです。週1回の操作にキーを割り当てても、次に使うときには忘れています。

この並べ替えには実際的な効果があります。1日に60回している動作から2秒削れば、営業日で計算して年に8時間ほどになります。ただし本当の見返りは時間そのものではありません。マウスで狙う必要が無くなった動作は、そのとき考えていたことを中断しなくなります。1回あたりの差はごく小さく、1日単位では大きい、というのがこの種の改善の性質です。

以下は、この回数の多い順に並べています。移動が最初で、確認が次、名前の変更がその次です。名前の変更を3番目に置いたのは、回数では移動に負けるものの、間違えたときに取り返す手間がいちばん大きいからです。

最初に出しておく3つの表示

Finderの初期状態では、判断に必要な情報が3つ隠れています。どれも一度出せば以後ずっと出たままになるので、最初にまとめて設定します。

  • パスバー: 「表示」メニューから「パスバーを表示」、またはOption+Command+Pキー。窓の下に、いまいる場所が親フォルダまで並びます。途中のフォルダをダブルクリックすればそこへ移動できるので、階層を1つずつ戻る操作が消えます
  • ステータスバー: Command+スラッシュキー。選択している件数が窓の下に出ます。一括で名前を変える前や、まとめてゴミ箱へ送る前に、狙った件数になっているかをここで確かめられます
  • 拡張子: 「Finder」メニューの「設定」を開き、「詳細」の「すべてのファイル名拡張子を表示」に印を付けます。同じ名前で拡張子だけ違うファイルが並んだときに、見た目で区別できるようになります

3つとも、作業を速くするというより、間違いに気づける状態を作るための設定です。ステータスバーの件数表示は特に効きます。選んだつもりで選べていない、あるいは意図しない1件が混ざっている、という事故はこの表示があるだけでほぼ防げます。

移動を速くするキーを、5つだけ覚える

移動は回数がいちばん多い動作なので、ここに投じた労力がそのまま返ってきます。全部を覚える必要はなく、次の表の上から5つで日常の大半が片付きます。

操作 キー 使いどころ
場所を指定して移動 Command+Shift+G パスが文字で分かっているとき
親フォルダへ Command+↑ 1つ上に戻る
親を新しい窓で開く Control+Command+↑ 2か所を並べたいとき
戻る・進む Command+[ / Command+] 直前の場所へ
サイドバーに追加 Control+Command+T 何度も行く場所を固定する
ホーム・デスクトップ Command+Shift+H / Command+Shift+D 起点に戻る
新しいタブ Command+T 窓を増やさずに2か所目を開く

いちばん効くのはCommand+Shift+Gです。ターミナルの出力、ログ、同僚から送られてきたメッセージなど、パスが文字の形で手元にあるとき、貼り付けてReturnキーを押すだけでそこに着きます。クリックで潜る操作が丸ごと不要になります。

タブについては、見落とされている性質が1つあります。タブの見出しはドラッグの受け皿になっていて、ファイルをその上に落とすとタブの中のフォルダへ移動します。移動先のタブを前面に出す必要はありません。窓を2枚並べて片方が隠れる、という一番多い失敗がこれで無くなります。

サイドバーは、Appleが最初から並べた項目をそのまま使うものではありません。Control+Command+Tで自分がよく行く場所に入れ替えていくと、数日でクリック数が目に見えて減ります。

中身を確かめる方法は3つある

ファイルを開かずに中身を見る手段は、Finderの中に3つあります。用途が違うので、使い分けたほうが速くなります。

1つ目はクイックルックです。ファイルを選んでスペースキー、またはCommand+Yキーで、読める大きさの窓が開きます。複数選んでOption+Command+Yを押すと、そのままスライドショーになります。写真から1枚を選ぶ場面はこれがいちばん速い方法です。

2つ目はプレビューパネルで、Shift+Command+Pキーで窓の右側に出ます。クイックルックと違って窓の中に居座るので、ファイルを選び替えるたびに内容と情報が切り替わります。撮影日や解像度、ページ数といった情報を続けて確認するときはこちらです。

3つ目は表示形式そのものです。Command+1からCommand+4でアイコン、リスト、カラム、ギャラリーに切り替わります。深い階層を歩くならカラム表示が向いています。列が階層1つ分に対応するので、窓がそのまま道筋の表示になり、直前の3クリックがどこだったかを覚えておく必要がなくなります。

フォルダごとに表示形式を固定することもできます。Command+Jで表示オプションを開き、「常に○○で開く」に印を付けます。スクリーンショットの入るフォルダはギャラリー、作業中のプロジェクトはカラム、と決めておけば、開くたびに切り替える操作が消えます。

名前の一括変更はFinderの中で完結する

Finderには複数ファイルの名前をまとめて変える機能が入っていますが、2件以上を選んだときにしかメニューに出ないため、存在自体が知られていません。複数選んでControlキーを押しながらクリックし、「名称変更」を選ぶと専用のパネルが開きます。

モードは3つあります。「テキストを置換」は既存の名前の一部を別の文字に差し替えるもので、頭に付いた連番の記号を外すときに使います。「テキストを追加」は決まった文字を前か後ろに足します。「フォーマット」は既存の名前を捨てて、基本の名前と連番や日付から新しい名前を作ります。

注意が要るのはフォーマットです。前の2つは元の情報を残しますが、フォーマットは元の名前を消します。撮影機材が付けた識別番号は名前から失われ、取り戻すにはファイルの中の情報を見に行くしかありません。また連番は窓の並び順に従うので、実行前に意図した順に並べ替えておく必要があります。

名前そのものにも決まりがあります。

数字と、ほとんどの記号を使用できます。コロン(:)は使用できません。また、ピリオド(.)で始まる名前は付けられません。 出典: support.apple.com

長さの上限は255文字です。これはバイト数ではなく文字数なので、日本語でも255文字まで入ります。もう1つ、標準の設定で初期化されたディスクは大文字と小文字を区別しません。Report.pdfreport.pdf は同じ名前として扱われるため、この2つを同じフォルダに置くことはできません。

タグとスマートフォルダは、決めてから使う

タグは、Finderの機能の中でいちばん使われていないわりに効き目が大きいものです。使われない理由は見つけにくさではなく、ソフト側では決められない部分が残っているからです。どの言葉を使うかを先に決める必要があります。

7つ以内に絞って一貫して使えばフォルダとは別の軸になりますが、思いついた順に増やした20個は1か月で雑音になります。言葉を決めたあとの操作は速く、ファイルを選んでControl+1からControl+7で付け外し、Control+0で全部外れます。どのタグが1番から7番に入るかは「Finder」メニューの「設定」の「タグ」で決めます。

スマートフォルダは条件を保存した検索結果で、Option+Command+Nで作ります。

スマートフォルダを使用すると、設定した条件に基づいて書類が自動的に収集されます。 出典: support.apple.com

条件は一度作れば以後は勝手に更新されるので、「先週触った表計算ファイル」「名前に特定の記号が入る書類」といった見方を固定できます。

ただし限界も知っておく必要があります。タグはmacOSがファイルの付帯情報として持っているもので、名前やフォルダとは別の場所にあります。同じディレクトリをシェルのスクリプトやビルドの道具から読むと、そこに見えるのは名前とフォルダだけです。タグに重要な意味を持たせるほど、コマンド側からは扱いにくくなります。

Finderが答えを持っていない場所

ここまでの技には共通の前提があります。目的の場所を見つけて、そこに何があるかを見て、1件の中身を確かめる。この範囲でFinderは非常に優秀です。境目はその先にあります。

隠しファイルはCommand+Shift+ピリオドで表示が切り替わります。ただし見えるようになるだけで、設定ファイルを扱う道具のほとんどはコマンド側にあるため、見えたところで次の操作はFinderの外です。

同じことが他にも起きます。2つのフォルダの差分を出す、ファイルの中身の文字を検索する、決まった処理をまとめて流す。どれもFinderのメニューには無く、別のアプリに場所を渡すところから始まります。渡し方はドラッグかパスのコピーで、この受け渡しそのものが手を止めています。

境目がどこにあるかは、1日の終わりに「Finderで見つけたあと、次に何をしたか」を思い出すと分かります。開いて読んだ、名前を直した、送った、という答えで終わるならFinderの中で完結しています。コマンドを打った、別のアプリに投げた、パスをコピーした、という答えが多いなら、それが境目を越えた回数です。

この線を越えたあとは、ショートカットを増やしても解決しません。問いが「どのキーを覚えるか」から「フォルダの表示とコマンドの実行を別々の窓に置いたままでよいか」に変わるからです。

窓の数から道具を選び直す

Finderの便利技をひととおり入れたうえで、それでも1日の中で窓を行き来している回数が減らないなら、原因はキーの割り当てではなく窓の構成にあります。フォルダとターミナルとAIが同じ窓にある状態は、受け渡しそのものを無くす作り方です。

どの操作が同じ窓の中で完結するのかはできることに整理されています。Finderや二画面型のアプリとの違いを並べたものは他のファイル管理との比較にあり、費用の判断材料は料金にまとまっています。導入の可否を判断する前によく出る疑問はよくある質問で確かめられます。

判断の順序としては、まずこの記事の上から3つ、パスバーとステータスバーとCommand+Shift+Gを1週間試すのが確実です。それで足りるならFinderのままで問題ありません。足りないと感じた部分が「別のアプリに場所を渡す往復」に集中していたときだけ、道具そのものを見直す段階に入ります。

よくある質問

Finderのショートカットは何個くらい覚えれば効果が出ますか?

5つで十分です。Command+Shift+Gでの移動、Command+↑で親フォルダ、Command+[で戻る、スペースキーでクイックルック、Control+Command+Tでサイドバーに追加、この5つが1日の中でいちばん回数の多い動作に対応しています。それ以上は使う頻度が落ちるので、必要になってから足せば足ります。

複数ファイルの名前をまとめて変えるメニューが出てきません。

一括変更のパネルは、2件以上を選んだときだけ表示されます。1件だけ選んでControlキーを押しながらクリックすると、その場で名前を書き換える動作のほうが出ます。まず複数選択してから、そのうちの1つをControlキーを押しながらクリックしてください。

Finderのタグは他のMacやアプリでも見えますか?

タグはmacOSがファイルの付帯情報として保存しているので、Mac同士のコピーやiCloud経由では残ります。一方、中身だけを預かる形のサービスに上げると消えますし、標準のファイル操作を経由しないスクリプトやビルドの道具からは見えません。重要な情報をタグだけに持たせるのは避けたほうが安全です。

ファイル名の文字数に上限はありますか?

255文字までです。これはバイト数ではなく文字数なので、日本語でも255文字まで入ります。ほかに、コロンは使えず、ピリオドで始まる名前も付けられません。標準の設定のディスクは大文字と小文字を区別しないため、同じフォルダに大文字違いの同名ファイルを置くこともできません。

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