mac 起動 フォルダ はてなマーク|消す前に決める順番
mac 起動 フォルダ はてなマークで検索してたどり着く画面は、灰色の背景に、疑問符が点滅するフォルダのアイコンが1つだけ出ている状態です。ここで判断を誤ると、まだ読めるはずのファイルを自分の手で消すことになります。この記事では、この記号が伝えている事実を正確に押さえたうえで、一瞬だけ出る場合と出たまま止まる場合の分け方、復旧環境への入り方、ディスクユーティリティの結果ごとの分岐、そして消去に同意する前にファイルを取り出す手順までを順に整理します。
疑問符のフォルダが伝えているのは、狭い1つの事実
Appleの説明は短く、そして意図的に狭く書かれています。
疑問符の付いたフォルダが表示される場合、コンピュータの起動ディスクが利用できない状態になっているか、正常に動作するMacオペレーティングシステムが起動ディスクに入っていません。 出典: support.apple.com
主張されているのは、起動ディスクに手が届かないか、届いたけれど動くシステムが入っていなかったか、そのどちらかだという点だけです。ハードウェアが壊れたとも、保存したファイルが消えたとも書かれていません。
この違いは実務上とても大きな意味を持ちます。macOS Catalina以降、システムとユーザーのデータは同じディスク上の別々のボリュームに分かれています。システム側のボリュームが壊れていても、データ側のボリュームは丸ごと無事、という状態が普通に起こります。外付けの起動ディスクを外したまま電源を入れた場合や、インストールが途中で止まった場合も、ディスク自体は健康なままこの画面になります。
したがって、この画面を見た直後に「初期化して入れ直す」へ飛ぶのは順番が違います。消去はディスクユーティリティが修復に失敗したときの選択肢であって、最初の一手ではありません。
一瞬だけ出るのか、出たまま止まるのかで別の問題になる
疑問符が数秒だけ出て、そのあと通常どおり起動するのであれば、これは壊れている状態ではありません。
Macは前回選ばれた起動ディスクを覚えています。その記憶が指している先が見つからないと、いったん疑問符を出したうえで、別の起動できるシステムを探して立ち上がります。外付けの起動用SSDを取り外した、インストーラを作ったUSBメモリを抜いた、2つ目の内蔵ボリュームを消去した、といった心当たりがあれば、まずそれです。
対処は「システム設定」の「起動ディスク」で、使いたいボリュームを選び直すことです。これで記憶が書き換わります。Intel搭載モデルで設定が保持されない場合に限り、NVRAMのリセットが選択肢になります。ただしこの手順にはAppleが明確な線を引いています。
NVRAMのリセット手順は、Appleシリコン搭載のMacコンピュータには適用されません。これらのコンピュータでは、リセットする必要はありません。 出典: support.apple.com
Intel搭載モデルでのやり方は、電源を入れた直後にOption・Command・P・Rの4つを同時に押し、およそ20秒押し続けるというものです。Appleシリコンのモデルでこれを試しても、何も起きません。
出たまま止まる場合は、起動できるシステムがどこにも見つからなかったという意味です。ここからは復旧環境に入ります。入る前に、電源を切って、ハブ・ドック・カードリーダー・バスパワーの外付けドライブなど、起動に不要なものをすべて外してください。相性の悪いUSBケースが1つあるだけで、健康な内蔵ディスクが見つからない状態を作ることがあります。
起動時の記号は種類が分かれていて、対処もそれぞれ違う
Macが起動の途中で止まる画面は1種類ではありません。掲示板の回答では同じ扱いをされがちですが、Appleは記号ごとに別々の記事を用意していて、手順も違います。
| 画面に出る記号 | Appleの説明 |
|---|---|
| 疑問符の付いたフォルダ | 起動ディスクが利用できない、または動作するmacOSが入っていない |
| 円に斜線が入ったマーク | 別の状態を指し、専用の手順がある |
| 地球儀と警告シンボル | インターネット経由でmacOS復旧から起動しようとして失敗した |
いちばん取り違えやすいのが地球儀です。これはディスクの故障ではなく、インターネット復旧に落ちたうえで、その通信がうまくいっていない状態を指します。会社や施設のWi-Fiで認証画面を挟む回線や、通信を絞っているネットワークにつながっていると出ます。この画面に対してディスクの修復を試すのは、層が違うところを触っていることになります。
鍵のアイコンが出る場合もあります。これはファームウェアパスワードが設定されているMacで、普段とは違うディスクから起動しようとしたときの表示です。故障ではなく、機能が働いている状態です。パスワードを入力すれば起動が続きます。
画面に出ている記号の形を確かめてから調べ始めるだけで、別の故障向けに書かれた手順を1時間なぞる事故を避けられます。
復旧に入る手順はチップで分かれる
macOS復旧への入り方は、Appleシリコン搭載モデルとIntel搭載モデルで違います。ここを取り違えると、最初の数分をまるごと無駄にします。
Appleシリコン搭載モデルは、まず電源を完全に切ります。通常の方法で切れないときは、電源ボタンを10秒ほど押し続けます。そのあと電源ボタンを再び長押しし、押したままにします。画面に「起動オプションを読み込み中」と出るか、歯車の付いた「オプション」のアイコンが出たら指を離し、「オプション」から「続ける」に進みます。
Intel搭載モデルは、電源ボタンを押して放したあと、すぐにCommandとRを押し続けます。Appleロゴか、回転する地球儀が出るまで押したままにします。地球儀が出た場合はインターネット経由で復旧環境を取りに行っているので、ネットワークと時間が必要になります。
自分のMacがどちらか分からない場合でも、Appleは片方の手順を試しても問題ないと書いています。判別に時間をかける必要はありません。
どちらの経路でも、たどり着く画面は同じです。Time Machineから復元、macOSを再インストール、ディスクユーティリティ、そして画面上部のメニューバーから開けるターミナル。このターミナルの存在が、後の分岐でものを言います。
ディスクユーティリティの結果ごとに、次の一手が決まる
復旧環境でディスクユーティリティを開き、起動ディスクの修復を実行します。結果は次のどれかになり、それぞれ次にやることが違います。
| 修復の結果 | 次にやること | ファイルへの影響 |
|---|---|---|
| エラーなし、または全て修復された | Appleメニューから再起動 | なし |
| 再起動しても疑問符が戻る | 復旧からmacOSを再インストール | なし |
| 修復できないエラーが見つかった | ディスクを消去してから再インストール | あり |
| ディスクが表示されない、消去が失敗する | Macまたはディスクの修理 | 状況による |
注目すべきは3行目です。消去が正解になるのはこの行だけで、しかも多くの人が最初に飛びついてしまう行でもあります。
2行目の「再インストール」は、システムを入れ直す操作であって、データ側のボリュームを消す操作ではありません。つまり修復で直らなかったときに、まだファイルを触らずに打てる手が1つ残っているということです。ここを飛ばして消去へ進む理由はありません。
4行目は言葉どおりに受け取ってよい行です。ディスクユーティリティにディスクそのものが出てこない、あるいは消去の実行が失敗したと報告される場合、同じ操作を繰り返しても結果は変わりません。ここから先はハードウェアの話になります。
消去に同意する前に、復旧のターミナルから取り出す
3行目に進むと決めたなら、消去の前に取り出しを済ませます。作業は復旧環境のターミナルで行います。
データ側のボリュームは /Volumes の下にマウントされています。名前はボリューム名の末尾に - Data が付いた形が一般的です。外付けドライブをつないでから、両方が見えていることを確認して複製します。
ls /Volumes
ditto "/Volumes/Macintosh HD - Data/Users/name/Projects" /Volumes/Backup/Projects
ここで日本語環境の人が引っかかる点が2つあります。
- Finderの表示名とターミナルで打つ名前が違う。 Finderで「書類」「デスクトップ」「ダウンロード」と見えているフォルダは、実体の名前が
DocumentsDesktopDownloadsです。復旧環境のターミナルにFinderの表示名を打っても、そのパスは存在しません。日本語名で書けるのは、自分で日本語の名前を付けたフォルダだけです cpは更新日時を書き換える。 単純なcpで複製すると、コピー先の更新日時が実行した瞬間の時刻になります。案件フォルダの時系列がまるごと消えるということです。cp -pを使うか、上の例のようにdittoを使ってください。dittoはモード・アクセス時刻・更新時刻・所有者・グループを引き継ぎます
もう1つ、ディスクが弱っている疑いがあるときは、全体をまとめて複製し始めないでください。読み出しのたびに状態は悪くなります。取り返しのつかないディレクトリから順に、小さく取り出すほうが助かる確率が上がります。FileVaultを有効にしている場合は、そのMacのアカウントのパスワードでロックを解除しないとボリュームがマウントされません。これは回避する手段がなく、そもそもそのための機能です。
Appleシリコン搭載モデルであれば、同じ起動オプションの画面から「Macを共有」を選び、別のMacからディスクを読む方法もあります。直接つないだ外付けへの複製より速度は落ちますが、復旧環境で長いパスを打ち込まずに済みます。
被害の大きさを決めるのは、ふだんの置き場所のほう
ここまでは事故が起きたあとの話です。事故がどれだけ高くつくかは、それより前に決まっています。
いま動いている案件の唯一の実体が内蔵ディスクにしかないMacでは、起動できないことがそのままデータの緊急事態になります。作業中のフォルダが外付けボリュームにある、あるいは決めた間隔でそちらへ複製されているMacでは、同じ故障が「今日は別の機械で続ける」で済みます。差を作っているのはバックアップ製品ではなく、「取り返しのつかないディレクトリはどれで、その2つ目の実体はどこにあるか」を確認せずに言えるかどうかです。
これは、ふだんの作業でファイルの置き場所が目に入っているかどうかに直結します。フォルダを見ている窓と、コマンドを打つ窓と、AIに聞く窓が別々に開いていると、パスは頭の中だけにある情報になります。事故のときに思い出せないのはそのためです。フォルダとターミナルとAIが同じ窓にある状態で仕事をしていれば、その情報は常に画面に出ています。ファイル管理アプリ側で何を1つの窓にまとめられるのかはできることにまとまっています。同じ発想を他の道具がどう扱っているかを先に見たい場合は、公開されている機能を並べた他のファイル管理との比較が判断材料になります。
もう1つは、Macが使えない時間の過ごし方です。復旧作業の最中はその機械が占有されます。複製が終わったかどうか、パスが合っているかどうかを手元の端末から確認できるかは待ち時間の長さを変えます。iPhone・iPadから続きをでは、Macから離れた場所で作業の続きに触る手順が説明されています。導入前に費用の見当を付けたい場合は料金を、動作環境や制限が気になる場合はよくある質問を先に読んでおくと、判断の材料がそろいます。
よくある質問
疑問符のフォルダが出たら、保存していたファイルは消えていますか?
消えているとは限りません。この画面が伝えているのは、起動ディスクが利用できないか、動作するmacOSが入っていないという点だけです。macOS Catalina以降はシステムとデータが別のボリュームに分かれているため、システム側だけが壊れていてデータ側は読める状態が普通に起こります。ディスクユーティリティにディスクが表示されるかを先に確認してください。
復旧からmacOSを再インストールすると、ディスクは消去されますか?
再インストールはシステムを入れ直す操作で、データ側のボリュームを消去する操作ではありません。消去はディスクユーティリティの別の操作で、Appleの手順でも修復できないエラーが見つかった場合にだけ登場します。修復を試す前に消去へ進もうとしているなら、順番が違います。
Appleシリコン搭載のMacでもNVRAMのリセットは有効ですか?
Appleは、NVRAMをリセットする手順はAppleシリコン搭載モデルには当てはまらず、必要もないと明記しています。Option・Command・P・Rの操作はIntel搭載モデル向けです。Appleシリコンで起動ディスクの記憶がずれている場合は、「システム設定」の「起動ディスク」で選び直すのが対処になります。
起動しないMacからファイルを取り出すには何を使えばよいですか?
復旧環境から起動し、メニューバーのターミナルを開きます。データ側のボリュームは /Volumes の下にマウントされ、名前の末尾は - Data が一般的です。外付けドライブをつないで ditto か cp -p で複製すると更新日時が保たれます。FileVaultが有効なら、そのMacのアカウントのパスワードでロックを解除してからになります。