Macでファイルサーバーに接続する|画面から繋ぐ道と端末から繋ぐ道
mac ファイル サーバー 接続で調べる人が知りたいのは、社内のNASや共有フォルダを自分のMacから開くまでの最短の道と、それが通らなかったときにどこを見るかです。Macには画面から繋ぐ道と端末から繋ぐ道の2つが用意されていて、それぞれ向く場面が違います。この記事では、両方の手順とアドレスの書き方、繋がらないときの切り分けの順番、そして毎回繋ぎ直す手間を消す設定までを整理します。
接続の道が2つあるのは、必要な形が2つあるから
ファイルサーバーに繋ぐ目的は、大きく2つに分かれます。1つは、資料を探して開いて上書きするという人の手の作業です。もう1つは、バックアップやスクリプトから決まった場所を読み書きするという機械の作業です。前者には画面から選べる道が向き、後者には決まった場所に決まった名前でマウントされる道が向きます。
Macが接続できる相手は、macOSの案内で次のように整理されています。ファイル共有がオンになっているMacとWindowsのコンピュータ、共有フォルダを持つWindowsのコンピュータ、UNIXとLinuxとWindowsのサーバー上で動いているSMB/CIFS、NFS、FTP、WebDAVのサービス、そしてFTPサーバーです。読み出し専用の権限しかない相手からはファイルを取れますが、こちら側から置くには別のアプリが要る場合があると明記されています。
繋ぐ手段が複数あるという点は、公開されている解説でも出発点として扱われています。
Macでサーバーに接続することは、ITプロフェッショナルにとって基本的な作業です。この記事では、Finder、AppleScript、Cyberduck、Remote Desktop Protocol (RDP)を使用してmacOS上でサーバーに接続するためのさまざまな方法についての包括的な手順を提供します。各方法は、シームレスな接続体験を確保するために詳細に説明されています。 出典: tsplus.net
同じ解説では、接続したあとのサーバーはFinderのサイドバーに並び、手元のファイルと同じようにドラッグでの移動や直接の編集ができるとされています。つまり画面から繋ぐ道の価値は、繋いだ後の操作が普段と同じになるところにあります。逆に端末から繋ぐ道の価値は、繋ぐ操作そのものを手順として書き残せるところにあります。
画面から繋ぐ手順は、ブラウズと直接入力の2通り
画面側の道はさらに2つに分かれます。相手を一覧から選ぶブラウズと、住所を打ち込む直接入力です。
ブラウズで繋ぐ場合は、Finderのウインドウを開き、サイドバーの「場所」の中にある「ネットワーク」を選びます。サイドバーに「場所」が出ていないときは、その語の上にポインタを置くと展開の印が現れます。一覧に出た相手をダブルクリックして「別名で接続」を選ぶと、接続方法の選択に進みます。選べるのはゲスト、登録ユーザ、Apple Accountを使用の3つで、相手の設定次第で使える組み合わせが変わります。相手側が「次のユーザのみ」を選んでいる場合は、自分のログイン名が許可の一覧に入っているかを先に確かめる必要があります。
住所を打ち込む場合は、Finderのメニューから「移動」>「サーバへ接続」と選び、「サーバアドレス」の欄に相手のアドレスを入れて「接続」を押します。ブラウズに出てこない相手でも、アドレスが分かっていればこの入口から届くことがあります。相手が同じネットワークにいない場合でも、双方がインターネットに繋がっていてプライベートネットワークの中にいなければ、この入口から接続できる場合があるとされています。
一覧に出ないのは異常ではありません。相手の探索の仕組みが違う、サブネットが違う、名前解決が効いていない、という理由で一覧に載らないことは普通に起こります。一覧に無いから繋げないと判断せず、アドレスを聞いて直接入力に切り替えるのが早道です。
アドレスの形式は、プロトコルごとに決まっている
「サーバアドレス」に入れる文字列は、プロトコルの印のあとに相手の名前かIPアドレス、そしてパスが続く形です。macOSの案内に載っている形式は次の通りです。
| 相手 | アドレスの形 |
|---|---|
| SMB/CIFS(Windows)のサーバーと共有フォルダ | smb://DNS名/共有名 または smb://IPアドレス/共有名 |
| NFSのサーバー | nfs://DNS名/パス |
| WebDAVのサーバー | http://DNS名/パス |
DNS名の代わりにIPアドレスを使ってもよく、コンピュータ名でも届きます。共有フォルダの名前をアドレスに書かなかった場合は、ユーザ名とパスワードを入れたあとに共有フォルダを選ぶ画面が出ます。どの共有名だったか自信がないときは、あえて共有名を省いて繋ぎ、出てきた一覧から選ぶほうが確実です。
ここで1つ押さえておきたいのは、macOSの案内が挙げているプロトコルの並びです。SMB/CIFS、NFS、FTP、WebDAVが並び、かつてMacの標準だったAFPは一覧から外れています。古い手順書にAFPのアドレスが書かれている場合、相手の機器がまだ喋れるかどうかは相手側の話になります。新しく組む共有は、SMBで揃えておくのが素直な選択です。
繋がらないときは、4つを上から順に見る
接続が通らないときの切り分けは、手当たり次第に試すと時間だけが溶けます。macOSの案内が示している順番をそのまま辿るのが早いです。
1つ目は、表示の設定です。Finderのメニューから「Finder」>「設定」を開き、「一般」と「サイドバー」の両方で「接続中のサーバ」のチェックが入っているかを見ます。実は繋がっているのに画面のどこにも出ていないだけ、という状態がここで判明します。
2つ目は、名前です。相手のコンピュータ名ではなく、DNS名かIPアドレスが必要な場合があります。名前で駄目でIPで通るなら、原因は接続ではなく名前解決です。
3つ目は、相手の状態です。相手が終了している、再起動した、ネットワークから外れた、という場合があります。相手がBonjourを使っているか、Windows(SMB/CIFS)のサーバーである場合は、自分のMacと同じローカルネットワークかサブネットワークにいる必要があります。Windows側のファイアウォールが有効だと繋がらないことがある点も明記されています。
4つ目は、自分側のネットワークです。システム設定のサイドバーで「ネットワーク」を開き、接続の種類の横の印が緑色になっているかを確かめます。
この4つを上から潰すと、自分で直せる範囲と、管理者に頼む範囲がはっきり分かれます。4つのうち最初の2つは自分の手元の話なので、人に聞く前にここまでは終わらせておくと話が早くなります。
端末からマウントすると、手順として書き残せる
画面からの接続は速いかわりに、手順が記録に残りません。決まった場所に決まった名前で繋ぎたいなら、端末側のコマンドを使います。
SMBの共有をマウントするコマンドは mount_smbfs です。書き方は、スラッシュ2つのあとに利用者名とサーバー名と共有名を並べ、最後にマウント先のパスを置く形です。
mkdir /smb/public
mount -t smbfs //username:userpass@myserver/PUBLIC /smb/public
ゲストで繋ぐ場合は、利用者名を guest にしてパスワードを空にします。
mkdir /smb/public
mount -t smbfs //guest:@myserver/PUBLIC /smb/public
このコマンドには、画面からの接続では選べない指定がいくつかあります。nobrowse を付けるとマウント先が画面に別のボリュームとして出なくなり、soft を付けると相手が応答しないときに一定の秒数で呼び出しを失敗させます。sessionencrypt と shareencrypt を付けると暗号化を強制でき、filemode と dirmode で権限を8進数の数字で指定できます。相手が消えたときに画面が固まる事故を避けたいなら soft、機械の処理から読むだけなら nobrowse が向きます。
パスワードをコマンドの行に書くと、履歴と実行中の一覧に残ります。これを避けるための仕組みとして、~/Library/Preferences/nsmb.conf という設定ファイルが用意されています。mount_smbfs はこのファイルから追加の設定と認証情報を読み、見つからない場合にパスワードを尋ねます。このファイルは相手ごと、共有ごとに設定を分けて書ける形になっていて、応答を待つ上限の既定値は30秒、フォルダの一覧を保持する上限の既定値は60秒です。
起動のたびに繋ぎ直す手間を消す
毎日同じ共有を開くなら、繋ぎ直す操作自体を減らします。方法は3つあります。
1つ目は、よく使う項目への登録です。「移動」>「サーバへ接続」でアドレスを入れたあと、追加の印を押すと一覧に残ります。次からはアドレスを打たずに選べます。
2つ目は、サイドバーへの追加です。共有コンピュータやネットワーク領域を選び、「ファイル」>「サイドバーに追加」と選ぶと、Finderの左側に常駐します。アップルメニューの「最近使った項目」からも、直前に使ったサーバーを選び直せます。
3つ目は、自動マウントです。macOSには autofs という仕組みがあり、/etc/auto_master に並べた場所へ実際にアクセスした瞬間だけマウントが起きるように書けます。設定の行では -fstype=smb のようにファイルシステムの種類を指定し、smb://の形のURLも location として書けます。触られないまま一定の時間が過ぎたマウントは自動で外れ、その待ち時間の既定値は3600秒です。つまり常時繋いだままにせず、必要なときだけ繋がる状態を作れます。
どれを選ぶかの判断は、繋ぐのが人か機械かで決まります。人が開くなら、よく使う項目とサイドバーで足ります。バックアップや定期処理から読むなら、画面の操作に依存しない自動マウントにしておかないと、誰もログインしていない時間帯に処理が失敗します。
探す窓と打つ窓が分かれているから、接続の作業が二重になる
ここまでの手順を並べると、同じ1つの共有に対して、画面側の操作と端末側のコマンドを別々に覚えていることが分かります。Finderで繋いだ共有のパスを端末で使うには、/Volumes の下の名前を確かめる操作が挟まります。端末でマウントした場所を画面で開くには、そのパスをFinderに渡す操作が挟まります。この往復は成果を何も生みませんが、1日に何度も起きます。
フォルダとターミナルとAIが同じ窓にある状態なら、いま画面で開いている共有の場所がそのまま端末の現在の場所になります。マウントしたパスを手で打ち直す場面が減り、共有の上にあるファイルを選んでそのままコマンドの引数にできます。接続そのものが速くなるわけではありませんが、接続したあとの往復が消えます。
道具の側で何ができるかはできることにまとまっています。Finderや他のファイル管理との違いを並べたものは他のファイル管理との比較にあり、外出先から手元のMacの状況を確かめる使い方はiPhone・iPadから続きをに整理されています。費用の目安は料金、判断に迷いやすい点はよくある質問、日本語以外の環境で使う場合は対応言語を見てください。
いま決めるべきことは1つです。その共有に繋ぐのが人なのか機械なのかを先に決める。人なら画面側の登録で終わりにして、機械なら自動マウントの設定を書く。この切り分けを飛ばして両方を毎回手でやっていると、繋ぎ直しの操作が作業の合間に居座り続けます。
よくある質問
Finderの「サーバへ接続」に入れるアドレスは、どう書けばよいですか?
プロトコルの印のあとに相手の名前かIPアドレスとパスを続けます。Windowsの共有なら smb://DNS名/共有名 か smb://IPアドレス/共有名、NFSなら nfs://DNS名/パス、WebDAVなら http://DNS名/パスです。共有名が分からないときは省いて繋ぐと、認証のあとに共有フォルダを選ぶ画面が出ます。
ネットワークの一覧にサーバーが出てきません。繋げないということですか?
一覧に出ないことと繋げないことは別です。相手の探索の仕組みやサブネットの違いで一覧に載らないことは普通に起こります。アドレスが分かっているなら「移動」>「サーバへ接続」から直接入力してください。あわせてFinderの設定で「接続中のサーバ」のチェックも確かめると、実は繋がっていたという場合に気付けます。
起動するたびに繋ぎ直すのをやめたいときは、何を設定しますか?
人が開く共有なら、「サーバへ接続」でよく使う項目に登録し、Finderの「ファイル」>「サイドバーに追加」でサイドバーに残します。バックアップや定期処理から読む共有なら、/etc/auto_master を使った自動マウントにしておきます。この形なら、アクセスした瞬間だけ繋がり、触られないまま既定の3600秒が過ぎると自動で外れます。
コマンドでマウントするとき、パスワードを行に書かずに済ませられますか?
済ませられます。mount_smbfs は ~/Library/Preferences/nsmb.conf から追加の設定と認証情報を読み、見つからないときにパスワードを尋ねる作りです。コマンドの行に書くと履歴と実行中の一覧に残るため、相手ごとや共有ごとの設定はこのファイル側に置くほうが安全です。