Default Folder Xがうまくいかないとき|確かめる順番

Default Folder Xがうまくいかないとき、手当たり次第に設定を触ると元の状態が分からなくなります。この道具の不調は、公式のFAQに載っている症状だけでも10件以上あり、そのほとんどが原因ごとに決まった対処を持っています。つまり当てずっぽうで探す必要はなく、症状をどの層の話として扱うかを先に決めれば、見る場所は絞られます。ここでは公式の記載をもとに、確かめる順番を上から並べます。

最初に版とOSを合わせる。ここで終わる場合がある

公式のFAQは、リストを読む前に最新版かどうかを確かめるように書いています。現行版は6.3で、対応はmacOS 10.13 High Sierra から 27 Golden Gate までです。OSを上げた直後に調子が悪くなった場合、原因の第1候補はここです。公式サイトのトップにも、macOS 27 を動かしているなら最新版を取るようにという案内が出ています。

古いmacOSを使っている場合は逆の確認が要ります。macOS 13 Ventura までなら 5.7.8 も動き、10.12 Sierra と 10.11 El Capitan には 5.6.6、10.10 Yosemite から 10.6 Snow Leopard には 4.7.4 が該当します。公式が正式に支援するのは 6.3 だけで、それより前の版は古いOSの上では動く、という扱いです。手元の版がOSに対して古いのか新しいのかを先に確かめると、以降の切り分けが無駄になりません。

Apple SiliconとIntelの両対応は 5.5 以降なので、機械を買い替えた直後の不調も、この確認で説明が付く場合があります。

症状を3つの層に分けると、当たる場所が決まる

不調を並べ替えると3つの層に落ちます。

  • 常駐そのものが見えない層。メニューバーにアイコンが出ない、確認のダイアログが毎回出る
  • アプリの中のダイアログの層。帯が出ない、触ると消える、切り替わらない、ボタンが画面の外にある
  • Finderの側の層。Finderクリックで窓が出てこない、最近使った項目に知らないものが増える

この分け方が効くのは、対処の性質が層ごとに違うからです。1つ目の層はmacOS側の設定と権限、2つ目の層はアプリ側の状態と他のユーティリティとの衝突、3つ目の層は仕様と設定項目です。自分の症状がどの層かを決めずに検索すると、関係のない対処を試して状態を増やすことになります。

常駐が見えないとき。macOSの設定を2か所見る

メニューバーのアイコンが出ない場合、公式が最初に挙げているのはmacOS Tahoe の設定です。システム設定のメニューバーにある「メニューバーに表示を許可」の一覧で、Default Folder X のスイッチが入っているかを見ます。ここが切れていると、アプリ側の設定でどれだけ有効にしても出てきません。

それでも出ない場合の第2候補は、画面のノッチです。ノッチのあるMacBookでは、メニューバーに並べられる数が物理的に足りなくなり、アイコンがノッチの裏に隠れます。公式はコントロールセンター側の表示を減らすか、メニューバーの整理ができるユーティリティを使う方法を案内しています。この症状は不具合ではなく場所不足なので、設定を作り直しても直りません。

画面収録の確認が「開く」や「保存」のたびに出てくる場合は、macOS側の確認の仕組みが崩れています。公式は、macOS Sequoia 15.5 以降でアプリがアプリケーションフォルダに入っていることを前提に、ScreenCaptureApprovals.plist に承認の期限を書き込み、replayd を再読み込みさせるコマンドを2行載せています。ターミナルの操作に抵抗がある場合は、この段階でサポート窓口に回したほうが安全です。Setapp経由で入れている場合は、コマンドの中の識別子を com.stclairsoft.DefaultFolderX5-setapp に置き換えます。

ダイアログに帯が出ないとき。まずそのアプリを終了する

「昨日まで出ていたのに、今日は出ない」という形の症状には、はっきりした原因が公式に書かれています。Adobe Creative Suite や Microsoft 365 のアプリが自身の更新機構で更新された直後に起きます。更新の仕組みがアプリを立ち上げ直すとき、macOSが「アプリが起動した」という通知をDefault Folder Xに送らないことがあり、そうなるとダイアログの出現を検知できなくなります。

対処は、そのアプリを終了して立ち上げ直すだけです。Mac全体の再起動も、権限の作り直しも要りません。この症状で設定をいじり始めると、本来触る必要のなかった場所を変えてしまいます。

最初から一度も帯が出ないアプリがある場合は、別の話です。公式は、QT や Java のような横断フレームワークで作られ、macOSのAccessibility APIを正しく実装していないアプリでは動かないと説明しています。名前が挙がっているのは電子書籍管理の Calibre で、動く人と固まる人がいると書かれています。標準のmacOSファイルダイアログを使わないネイティブでないJavaアプリも対象外です。該当するアプリが起動しなくなる場合は、メニューバーのアイコンから設定を開き、Options タブのリストの下にある「+」で除外リストに入れます。

切り替えが遅い、切り替わらない。権限の記録が壊れている

フォルダを選んだのに切り替わらない、あるいは何秒も待たされるという症状について、公式は原因を1つに絞って書いています。

This is usually the result of corruption in your system's privacy database. 出典: stclairsoft.com

macOSは、どのアプリにどの権限を与えたかを専用のデータベースに持っています。これが壊れると、システム設定の画面ではチェックが入っているのに、実際には権限が働かないという状態になります。「Accessibilityの許可を求められ続けるが、設定では有効になっている」という症状も、同じ原因です。

公式の対処は、そのアプリの分だけ記録を消してやり直すことです。ターミナルから tccutil を管理者権限で実行し、Accessibility、AppleEvents、SystemPolicyAllFiles、ScreenCapture の4つについて記録を消してから、Macを再起動します。再起動後に権限の確認が最初から出てくるので、順に許可します。注意点は2つあり、コマンドがエラーを返した場合は自分で続けずに窓口へ回すこと、そしてこの操作は権限の記録を消すものなので、実行前に何を許可していたかを控えておくことです。

触ると消える、勝手に増える。原因は別のところにある

ダイアログの帯をクリックすると消えてしまう症状には、名指しの原因があります。マウスやトラックパッドの動きを増やす BetterMouse の「Left click-through」という機能です。この機能はウインドウが前面になる条件を変えるため、Default Folder X から見るとダイアログが非アクティブになったように見え、帯を隠します。BetterMouse の設定のButtonsタブで、この項目を切ると直ります。

最近使ったフォルダやファイルの一覧に、自分が開いていないものが並ぶ症状も仕様の話です。Default Folder X はiCloud、Dropbox、OneDrive、Google ドライブ、Box の同期フォルダを見張って、そこに現れた新しい項目を一覧に足します。自分の機械を複数台で使っている人には便利に働きますが、共有フォルダで他人と作業している場合、相手の変更が全部一覧に流れ込みます。設定のRecentで、各クラウドのチェックを外せば止まります。

「開く」や「保存」のときに画面全体が灰色になる症状も、機能が働いている状態です。Finderクリックの対象になる窓を示す影で、デスクトップをクリック対象に含める設定が入っていると画面全体が対象になります。設定でその項目を切るか、マウスを重ねたときの強調表示そのものを切ります。

Finderクリックで窓が出ない。仕様と設定を分けて見る

Finderクリックで一部の窓が反応しない場合、公式は2つの理由を挙げています。1つは、画面に実際に映っていない窓は対象にならないという点です。Finderが隠れているときや、別のデスクトップにある窓は、メニューには並ぶのに強調表示されません。これは設定で変えられて、Optionキーを押しながら設定を開くと出る追加の画面で「別のスペースの窓も対象にする」を入れます。

もう1つは設定では変わりません。スマートフォルダや検索結果の窓は、Finderクリックの対象になりません。これらの窓は表示している場所を1つに持たないので、クリックしても移動先が決まらないためです。仕様として対象外なので、ここを探し続けると時間を使います。

ダイアログのボタンが画面の下にはみ出してクリックできない症状は、Default Folder XではなくmacOSがダイアログの大きさを覚え損ねた結果です。Shiftキーを押しながらダイアログの縁を掴み、中心に向かってドラッグすると全方向が縮みます。掴むのはダイアログ自体の縁で、帯の縁ではありません。大きさはアプリごとに覚えられるので、複数のアプリで起きている場合はそれぞれで直します。覚え直しがうまく働かない環境では、追加の画面にある「ダイアログの大きさを覚える」を入れて、Default Folder X側から上書きします。

入れ直す前に、設定の控えを取る

ここまで試して直らない場合に入れ直しを考えることになりますが、その前に設定の控えを取ります。置き場所は公式に書かれていて、~/Library/Preferences/com.stclairsoft.DefaultFolderX5.plist と ~/Library/Application Support/com.stclairsoft.DefaultFolderX5/ の2か所です。Finderの移動メニューからフォルダを指定して開けます。お気に入り、ショートカット、既定フォルダの設定は、長く使っているほど作り直すのが面倒な部分です。新しいMacへ移すときも同じ2か所を運びます。

バージョン5と6の削除は、アプリを終了してゴミ箱に入れるだけです。Finderのツールバーにボタンを足していて、それが疑問符の表示になった場合は、Commandキーを押しながらツールバーの外へドラッグすれば外れます。識別子が DefaultFolderX5 のままである点は、バージョン6でも変わっていません。設定ファイルを探すときに 6 で探すと見つからないので、ここは覚えておく価値があります。

直ったあとに残る詰まりは、別の種類のもの

不調が直ると、ダイアログの操作は速い状態に戻ります。ただし、それで手が止まらなくなるとは限りません。ここまで並べた症状はどれも、ダイアログ1枚の中の話です。

ターミナルでコマンドを打ち、フォルダで生成物を確かめ、AIに次の指示を出す。この往復を1日に何十回もしている場合、時間を食っているのは窓と窓のあいだです。3枚並べれば1枚あたりの幅が潰れ、重ねれば切り替えるたびに直前まで何を見ていたかを思い出し直すことになります。ダイアログの帯が正しく出るようになっても、この思い出し直しは1回も減りません。切り分けの結果として「道具は正常だが手は止まっている」という状態に行き着いたなら、直す対象は設定ではなく画面の構成です。

症状の層と、道具の層を対応させる

切り分けの最後に確かめる価値があるのは、自分の不満がどの層のものかという点です。設定の層なら、ここまでの順番で当たります。画面の構成の層なら、設定をいくら変えても動きません。

どの操作が1枚の画面の中で完結するのかを並べたできることを読むと、往復のうちどれが設計で消せるものかが分かります。ファイル管理アプリごとの得意分野を横並びにした他のファイル管理との比較は、比べる軸を揃える材料になります。フォルダとターミナルとAIが同じ窓にある形を基準に置くと、切り分けの問いは「帯が出るか」ではなく「窓を移る必要があるか」に変わります。

離席中に止まる問題も、設定では直りません。エージェントが確認を求めて待っている状態に、手元の端末から答えられるかどうかで所要時間が変わります。その形を説明したiPhone・iPadから続きをと、日本語以外の環境での扱いをまとめた対応言語を見ておくと、必要な条件の一覧が整います。費用の考え方を並べたい場合は料金、条件の細部はよくある質問に整理があります。

Default Folder Xがうまくいかないときの手順は、版とOSの確認、層の切り分け、層ごとの決まった対処、控えを取ってからの入れ直し、という順番になります。この順で当たれば、公式に載っている症状のほとんどは設定の範囲で片付きます。片付いたあとに残る不満は、道具の不調ではなく道具の種類の話です。

よくある質問

OSを上げた直後に動かなくなりました。最初に何を見ますか?

版の確認から始めます。現行版は6.3で、macOS 10.13から27まで対応しています。公式サイトのトップにも、macOS 27を動かしているなら最新版を取るよう案内が出ています。古い版のままOSだけを上げた場合はここで終わることが多く、権限の作り直しのような手間のかかる作業に進む前に確かめておく価値があります。

システム設定でAccessibilityを許可しているのに、何度も求められます。

macOSが権限を記録しているデータベースが壊れている状態です。公式は、ターミナルから管理者権限でtccutilを実行して該当部分の記録を消し、そのあとMacを再起動する手順を案内しています。コマンドがエラーを返す場合は自分で続けず、サポート窓口へ連絡する流れになっています。実行の前に、何を許可していたかを控えておくと復帰が楽です。

特定のアプリだけ帯が出ません。壊れているのでしょうか?

2つの可能性があります。以前は出ていたのに出なくなった場合は、そのアプリが自身の更新機構で更新された直後に起きる症状で、アプリを終了して立ち上げ直せば戻ります。最初から一度も出ない場合は、QTやJavaのような横断フレームワークで作られ、macOSのAccessibility APIを正しく実装していないアプリである可能性が高く、その場合は除外リストに入れて回避します。

最近使った項目に、自分が開いていないファイルが並びます。

不具合ではなく機能です。iCloud、Dropbox、OneDrive、Googleドライブ、Boxの同期フォルダを見張って、新しく現れた項目を一覧に足す作りになっています。自分の機械を複数台で使う人には便利ですが、共有フォルダで他人と作業していると相手の変更が流れ込みます。設定のRecentで各クラウドのチェックを外せば止まります。

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