Default Folder Xの手順|最初に決めておくこと
Default Folder Xの手順を調べている時点で、困りごとはたいてい1つに絞れています。保存ダイアログが毎回書類フォルダから始まり、目的の場所まで階層を降りる操作を1日に何十回も繰り返している、という状態です。この道具は保存と開くのダイアログそのものに手を入れるため、入れた直後から全アプリの挙動が変わります。だからこそ、設定を触る順番を先に決めておかないと、どの設定が効いているのか分からなくなります。ここでは、費用の確認から始めて、許可、既定のフォルダ、キーボード、Finderとの連携までを、決める順に並べます。
保存ダイアログを拡張する道具が置かれている場所
macOSの保存と開くのダイアログは、アプリごとに用意されているのではなく、システムが1つの仕組みとして提供しています。そこへ機能を足す道具が成立するのは、この共通の仕組みに割り込めるからです。St. Clair Softwareは1996年からMac向けのソフトを出しており、Default Folder Xの製品ページでは最新版を6.3と案内しています。対応するのはmacOS 10.13から27までで、IntelとApple Siliconの両方でネイティブに動きます。試用は30日間です。
同じ悩みに当たる道具は、大きく3種類に分かれます。1つ目が保存ダイアログそのものを拡張する型、2つ目がドラッグの途中でファイルを置いておく棚を出す型、3つ目が条件に合わせてファイルを移す常駐型です。3つは重なりません。保存の瞬間に場所を選ぶ手間が問題なら1つ目、窓から窓へ運ぶ途中が問題なら2つ目、あとから片付けるのが問題なら3つ目です。Default Folder Xの手順を調べる前に、自分の詰まっている場所がこの3つのどれなのかを言い切れると、設定の取捨選択が早くなります。
もう1つ、位置づけとして押さえておく点があります。この型の道具は、ファイルを動かしません。動くのはダイアログの表示と初期位置だけです。したがって、入れても既存のフォルダ構成は変わらず、外しても元の操作に戻ります。試しやすい代わりに、フォルダ構成そのものが破綻している場合には効きません。
手順の1番目に置くのは、費用とライセンスの形の確認
費用は入れる前に確かめられます。単体のライセンスが39.95ドル、2本以上をまとめて買う場合は1本あたり34.95ドルです。教育向けの割引も案内されています。
見落としやすいのが更新の扱いです。Default Folder XのFAQでは、2023年3月1日より前に購入した人が6系を使う場合、更新の費用がかかると説明されています。金額は購入時期で分かれ、2022年9月1日以降に買ったライセンスなら9.95ドル、それより前なら19.95ドルです。古いライセンス番号を設定の一般タブに入れると、更新が必要かどうかを判定してくれます。
ライセンスの数え方も先に理解しておくほうが安全です。単一ユーザー向けという形なので、台数ではなく人に対して1本です。同じ人が使う限り、複数のMacで同じライセンスを使えます。MacBookとデスクトップの2台持ちでも、買うのは1本です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 最新版 | 6.3 |
| 対応するmacOS | 10.13から27 |
| 試用 | 30日間 |
| 単体ライセンス | 39.95ドル |
| 2本以上 | 1本あたり34.95ドル |
| 6系への更新 | 9.95ドルまたは19.95ドル |
| 数え方 | 台数ではなく人ごとに1本 |
古いmacOSで動かす必要がある場合の選択肢も用意されています。10.10から10.12向けには5.6.6が置かれており、5系の最終版は5.7.8です。ただし5.7.8はmacOS 14以降には対応しません。手元のmacOSのバージョンを先に確かめてから、どの版を落とすのかを決めます。
手順の2番目は、画面収録の許可を出すかどうかの判断
入れて最初に戸惑うのが、画面収録の許可を求められる点です。ファイル管理の道具が画面を録るという組み合わせは、事情を知らないと止まります。FAQでは、ファイルダイアログの中のメニューを操作する必要がある場面で、そのメニューが画面に出ているあいだだけダイアログの画像を手前に表示して隠すため、と説明されています。撮った画像はRAMの中だけに置かれ、ファイルとして保存されることはなく、使い終わると即座に破棄されるとも書かれています。
判断は2つに分かれます。許可を出すなら、システム設定のプライバシーとセキュリティにある画面収録の欄で有効にします。許可を出さずに動かす道も用意されていて、ターミナルから次のコマンドを実行します。
defaults write com.stclairsoft.DefaultFolderX5 launchWithoutScreenRecordingPermission 1
この場合、メニューを操作するときにメニューと黄色いウインドウが見えたままになります。動作そのものは続きますが、見た目が一瞬乱れます。会社から支給されたMacで画面収録の許可に制限がかかっているなら、この逃げ道があるかどうかを先に確かめておくと、導入の検討そのものが無駄になりません。
許可の話は、この道具に限った特殊事情ではありません。ダイアログやほかのアプリの画面に触る仕組みは、新しいmacOSでは利用者の許可を前提にする作りに変わっています。許可を求められた理由を製品側の資料で確かめ、納得したものだけを有効にする、という手順を決めておくと、道具が増えても判断が揺れません。
手順の3番目は、どのアプリに既定のフォルダを決めるのか
機能の中心は、フォルダを覚えておく仕組みです。同じフォルダに保存し続けているなら、そのフォルダを覚えさせられます。アプリごとに既定のフォルダを指定しておけば、保存ダイアログが最初からその場所で開きます。最近使ったフォルダ、お気に入り、いま開いているFinderウインドウは、ツールバーとメニューバーのアイコンから階層のメニューで辿れます。
ここで手を広げすぎると、あとで効き目が分からなくなります。最初に指定するのは3つまでに抑えるのが現実的です。目安は、書き出しの行き先が固定されているアプリです。スクリーンショットを扱うアプリ、請求書を作るアプリ、動画の書き出しを行うアプリのように、保存先が毎回同じものから始めます。逆に、案件ごとに保存先が変わるエディタは指定しないほうがよく、そこは最近使ったフォルダの一覧に任せます。
お気に入りの登録は、既定のフォルダを決めたあとに行います。順番を逆にすると、お気に入りに並べた項目と既定のフォルダが食い違い、どちらが効いているのか読めなくなります。既定のフォルダで足りない場所だけをお気に入りに足す、という順序にすると、登録の数も自然に絞られます。
手順の4番目は、キーボードの割り当てを2つに絞ること
キーボードからの呼び出しは、この道具でいちばん体に馴染む部分です。Command+Shift+スペースでクイックサーチの窓が出て、ファイル名やフォルダ名の頭の数文字を打つと、最近使った項目が絞り込まれます。お気に入りのフォルダにはそれぞれショートカットを割り当てられ、割り当ては自由に変えられます。
ここで衝突しやすいのが、標準の検索です。Appleのユーザガイドには次のように書かれています。
Spotlight を使うと、アプリ、ファイル、メール、メッセージなど、Mac上のあらゆるものを素早く検索できます。Spotlightを開くには、Command+スペースバーを押して入力を開始します。 出典: support.apple.com
標準の検索がCommand+スペース、道具側の検索がCommand+Shift+スペースという並びになります。近い打鍵に2つの検索が並ぶので、どちらを何のために使うのかを決めておかないと、指が迷います。決め方は単純で、名前を覚えているファイルを開くのは道具側、アプリの起動と計算や換算は標準側、という切り分けです。
割り当てを増やすのは、2週間ほど使ったあとにします。使い始めの勢いでフォルダごとのショートカットを10個作ると、そのほとんどを覚えられずに終わります。実際に手が止まった場所だけを、あとから足すほうが定着します。
手順の5番目は、Finderとの連携をどこまで使うかの線引き
保存ダイアログの外にも機能が伸びています。Finderで開いているウインドウをクリックするだけで、その場所へ保存できます。Finderウインドウの下に出る引き出しへ項目をドラッグしておけば、あとから手元で取り出せます。メニューバーのアイコンに項目をドロップして、メニューからフォルダへ送ることもできます。保存ダイアログの中から、情報を見る、複製する、名前を変える、削除するといった操作も通ります。最近閉じたFinderウインドウを開き直す機能もあります。
全部を同時に使い始めると、どの操作がどの機能なのかが混ざります。線引きの目安は、手が止まる場所です。保存の直前に場所を探しているならFinderウインドウをクリックする使い方から、名前の付け方で毎回悩むならダイアログ内での名称変更から始めます。保存ダイアログのファイル名の入力欄が広くなる点は、設定ではなく既定の挙動なので、意識して覚える必要はありません。
入れたあとに崩れやすい場所と、その見分け方
設定が効かなくなる場面は、決まったところに出ます。1つ目は、サンドボックスの制約が強いアプリです。ダイアログの見た目は変わっても、フォルダの記憶が働かないことがあります。2つ目は、独自のファイル選択画面を持つアプリです。システムのダイアログを使っていないため、そもそも割り込む先がありません。3つ目は、macOSを大きく上げた直後です。ダイアログ周りの作りが変わるため、対応する版が出るまで待つ期間が生まれます。
見分ける手順を1つ決めておくと、原因探しが短くなります。まず、Finderの「ファイル」から新規Finderウインドウを開いてから、テキストエディットのような標準のアプリで保存ダイアログを出します。ここで正しく動いているなら、道具側ではなく個々のアプリ側の事情です。標準のアプリでも動いていないなら、許可の設定か版の対応を疑います。この2段構えにすると、アプリを1つずつ試す必要がなくなります。
窓の数そのものを減らすという別の道
ここまでの手順は、保存と開くのダイアログを強くする方向の話です。効く範囲は、ファイルの場所を選ぶ瞬間に限られます。裏を返すと、Finderで場所を確かめ、ターミナルでコマンドを打ち、またFinderに戻るという往復は、この道具では短くなりません。ダイアログが速くなった分だけ、窓を行き来している時間の比率が上がって見えるようになります。
その往復のほうが重いと感じた場合に、別の考え方があります。フォルダとターミナルとAIが同じ窓にある作りは、場所を選ぶ手間ではなく、道具を切り替える手間を削るためのものです。どこまでを1つの窓で扱えるのかはできることに整理してあります。保存ダイアログを拡張する型、棚を出す型、条件で移す型との立ち位置の違いは他のファイル管理との比較にまとめています。
費用の考え方を並べて比べるなら料金に、入れて最初の週に出やすい疑問はよくある質問にあります。表示の言語をどこまで選べるかは対応言語に、Macの前を離れているあいだに続きを確かめる話はiPhone・iPadから続きをが近い内容です。
判断の材料としては、機能の一覧を見比べるよりも、1週間ふだんどおりに作業して、手が止まった回数を2種類に分けて数えるほうが早く結論に着きます。1つは保存先を探して止まった回数、もう1つは別の窓に切り替えるために止まった回数です。前者が多いならダイアログを強くする道具が効き、後者が多いなら窓の数を減らす側に手を付けるのが順番として無理がありません。
よくある質問
Default Folder Xの手順は、どこから始めるのが安全ですか?
費用とライセンスの形の確認からです。単体で39.95ドル、2本以上なら1本あたり34.95ドルで、古いライセンスから6系へ移る場合は9.95ドルまたは19.95ドルの更新費用がかかります。30日間の試用があるので、費用の見当を付けてから入れて、設定は既定のフォルダを3つ決めるところまでで一度止めます。
画面収録の許可を出さずに使えますか?
使えます。ターミナルから launchWithoutScreenRecordingPermission の設定を1にすると、許可を出さずに起動できます。ただしファイルダイアログのメニューを操作する場面で、メニューと黄色いウインドウが見えたままになります。動作は続くため、見た目の乱れを受け入れられるかどうかの判断になります。
Macを2台使っている場合、ライセンスは2本必要ですか?
1本で足ります。ライセンスは単一ユーザー向けという形で、台数ではなく人に対して1本という数え方です。同じ人が使う限り、複数のMacで同じライセンスを使えます。人が増える場合は人数分が必要で、2本以上をまとめて買うと1本あたりの金額が下がります。
標準のSpotlightと機能が重なりませんか?
重なる部分はありますが、割り当てを分ければ役割も分かれます。標準の検索はCommand+スペースで、アプリの起動や計算や換算まで扱います。道具側の検索はCommand+Shift+スペースで、最近使ったファイルとフォルダを名前の頭の数文字で絞り込む用途に向きます。打鍵が近いので、どちらを何に使うかを先に決めておきます。