Finderが重いときに原因を切り分けて、表示を軽くする方法
フォルダを開くたびに数秒待たされる。アイコンがなかなか出てこない。スクロールすると画面が引っかかる。Finderが重いと、ファイルを1つ探すだけで集中が切れます。ただ、finder 重いという症状の原因は1つではありません。表示の設定、プレビューの生成、ネットワークの待ち時間、Spotlightの索引、ディスクの空き容量と、重さの出どころはいくつもあります。この記事では、どこが重さを生んでいるかを切り分ける手順と、それぞれを軽くする方法を順に示します。
Finderの重さは5つの出どころに分けられる
Finderが重いと感じたとき、実際にはFinderの外で起きている処理が原因であることが少なくありません。まずは、重さの出どころを5つに分けて考えます。
- 表示の設定:フォルダのサイズ計算やアイコンの表示方法が、毎回の描画に時間を使わせている
- プレビューの生成:画像や動画、PDFのサムネイルをQuick Lookが作り続けている
- ネットワークの待ち時間:オフラインの共有先に、Finderが再接続を試みて待っている
- Spotlightの索引:ファイルの中身を読み込む処理が裏で走っている
- ディスクの空き容量:キャッシュや一時ファイルを書き込む余地がない
同じ「重い」でも、どこから来ているかで効く手はまったく違います。表示の設定が原因なのにMacを再起動しても、次にそのフォルダを開けば同じだけ待たされます。逆に、ネットワークの待ち時間が原因なのに表示の設定を変えても、ほとんど変わりません。
長くMacを使っている人ほど、この症状に心当たりがあるはずです。
Macを長く使っていると、Finderだけが妙に重い、アイコン表示に時間がかかる、スクロールがカクつく。そんな経験はないだろうか。 出典: note.com
まずは、どの出どころに当たるかを見分けるところから始めます。
最初の切り分け:アクティビティモニタで何が動いているかを見る
原因を当て推量で探すより、実際に何が動いているかを見るほうが確実です。アクティビティモニタを開き、Finderが重いと感じる操作をしている間の数値を観察します。
- Command+スペースでSpotlightを開き、「アクティビティモニタ」と打って起動する
- 「CPU」タブを開き、「% CPU」の列で並べ替える
- Finderが重い操作(フォルダを開く、スクロールする)をしながら、上位に何が来るかを見る
上位に来るプロセスの名前で、出どころの見当がつきます。
| 上位に来るプロセス | 意味 | 疑う出どころ |
|---|---|---|
| Finder | Finder本体が処理している | 表示の設定、ファイル数の多いフォルダ |
| QuickLookUIService、com.apple.quicklook.ThumbnailsAgent | サムネイルを作っている | プレビューの生成 |
| mds、mds_stores、mdworker | Spotlightが索引を作っている | Spotlightの索引 |
| どれも低い | 何かの返事を待っている | ネットワークの待ち時間 |
最後の行は見落としやすい点です。CPUがどれも低いのにFinderが重いなら、Finderは計算しているのではなく、何かの返事を待って止まっています。この場合はネットワークの共有先や外付けディスクを疑います。
表示の設定を軽くする
Finder本体が上位に来るなら、表示の設定を見直します。特に重さに効くのは次の3つです。
1つ目は、リスト表示の「すべてのサイズを計算」です。リスト表示でCommand+Jを押して表示オプションを開くと、この項目があります。オンにすると、Finderはフォルダを表示するたびに、その中のすべてのフォルダの合計サイズを数えに行きます。フォルダの階層が深いと、これだけで表示が大きく遅れます。普段はオフにし、サイズが知りたいときだけ「情報を見る」で確かめます。
2つ目は、アイコンプレビューです。アイコン表示では、画像や動画、PDFの中身を縮小したサムネイルが表示されます。ファイル数の多いフォルダでは、このサムネイル作りが重さの大部分を占めます。表示オプションの「アイコンプレビューを表示」を外すと、ファイルの種類ごとの共通アイコンで表示され、描画が軽くなります。
3つ目は、表示形式そのものです。写真や素材が数千単位で入ったフォルダは、アイコン表示よりリスト表示のほうが軽く動きます。リスト表示はCommand+2で切り替えられます。プレビューの列(Command+Shift+P)も、開いていると選ぶたびに中身を読み込むので、重いと感じるフォルダでは閉じておきます。
見落としやすいのがデスクトップです。デスクトップのアイコンもFinderが描いているため、デスクトップに数百のファイルを置いたままにしていると、どのフォルダを開いていなくてもFinderはそれらのサムネイルを抱え続けます。スクリーンショットの保存先がデスクトップのままになっていて、気づけば大量の画像が並んでいる、という例はよくあります。デスクトップのファイルを1つのフォルダにまとめて移すだけで、Finder全体の動きが変わることがあります。スクリーンショットの保存先は、Command+Shift+5で出るツールバーの「オプション」から別のフォルダに変えられます。
これらの設定はフォルダごとに記憶されます。重いフォルダだけ設定を変えても、ほかのフォルダの見た目は変わりません。すべてのフォルダに同じ設定を当てたい場合は、表示オプションの下にある「デフォルトとして使用」を押します。
プレビューのキャッシュを作り直す
サムネイルを作るプロセスが上位に来るなら、Quick Lookのキャッシュが肥大化しているか、壊れている可能性があります。Quick Lookは一度作ったサムネイルを保存して使い回しますが、長く使ううちにこの保存領域が大きくなり、読み込みそのものが遅くなることがあります。
ターミナルから、Quick Lookのサムネイルのキャッシュを作り直せます。
qlmanage -r cache
qlmanage -r
1行目がサムネイルのキャッシュを消し、2行目がQuick Lookのサーバーを立ち上げ直します。キャッシュを消しても元のファイルには影響しません。次にフォルダを開いたときにサムネイルが作り直されるので、最初の1回は少し待たされ、その後は軽くなります。
サムネイルが作られないファイル形式のプレビューを追加するアプリを入れている場合、そのアプリのプレビュー機能が重さの原因になっていることもあります。最近入れたアプリがあるなら、そのアプリのプレビュー機能を一時的に外して様子を見ます。
ネットワークの共有先と外付けディスクを見直す
CPUがどれも低いのにFinderが重いなら、ネットワークの待ち時間を疑います。
Finderは、過去に接続したネットワークドライブを自動的に「再接続」しようとする習性がある。もしNASや共有サーバーがオフラインの場合、Finderは数秒から数十秒のタイムアウトを待つ。これが全体の動作を"重く"感じさせる主な要因だ。 出典: note.com
自宅のNASに接続したままカフェに移動した、社内の共有フォルダを開いたまま退社した、というような場面で起きます。サイドバーの「場所」に出ている共有先の取り出しの印を押し、今は届かない接続先を外します。サイドバーに登録した共有先のショートカットや、最近使ったフォルダの一覧に残った共有先も、Finderが確かめに行く対象です。使っていないものはサイドバーから外しておくと、待ち時間の発生そのものを減らせます。
外付けディスクも同じです。スリープから目覚めるのに時間がかかるハードディスクは、Finderがアクセスするたびに数秒の待ち時間を生みます。常時つないでおく必要がないなら、使うときだけつなぐほうがFinder全体の軽さは保てます。
索引と空き容量、最後に設定ファイル
mdsやmdworkerが上位に来るなら、Spotlightが索引を作っています。macOSを更新した直後や、大量のファイルをコピーした直後は、この処理がしばらく続きます。多くの場合は時間が経てば落ち着くので、数時間は様子を見ます。いつまでも終わらない場合、索引の対象から外したいフォルダ(ビルドの生成物や、大量のログを置く場所など)を、システム設定の「Spotlight」にある「検索のプライバシー」に加えると、索引作りの負担が減ります。
索引が今どういう状態かは、ターミナルからも確かめられます。
mdutil -s /
「Indexing enabled.」と返れば索引は有効です。索引作りが終わらない状態が何日も続く場合は、索引を作り直す手もあります。ただし作り直しの間はSpotlightの検索結果が欠け、処理がさらに長く続くので、ほかの手を試してから選びます。
ディスクの空き容量も確かめます。システム設定の「一般」「ストレージ」で残りを見て、空きが10GBを切っているなら、先に容量を空けます。キャッシュや一時ファイルを書き込めない状態では、どの設定を変えても重さは取れません。
ここまで試しても重いままなら、Finderの設定ファイルを初期化します。
Finder で「Shift + Command + G」を押して、「フォルダへ移動」を開きます。 そして「~/Library/Preferences/com.apple.finder.plist」と入力して移動をクリック。 出典: beadored.com
移動した先の com.apple.finder.plist を削除せず、デスクトップなど別の場所へ移してから、Finderを再起動します。直らなければ元の場所へ戻せるように、控えを残しておくのが安全です。
重さを生みにくい作業の置き方
ここまでの原因を並べると、Finderが重くなる場面には共通点があります。Finderが一度にたくさんのファイルを見張らされている、ということです。
AIのエージェントやビルドをターミナルで動かし、その出力先のフォルダをFinderで開いたまま待つ作業は、まさにこの形です。エージェントがファイルを書き換えるたびに、Finderは表示を更新し、Quick Lookはサムネイルを作り直し、Spotlightは索引に加えようとします。3つの処理が同時に走るので、Finderが重くなるのは自然な結果です。
対策の1つは、出力先のフォルダをSpotlightの対象から外し、Finderでは処理が終わってから開くことです。もう1つは、ターミナルとフォルダを同じ窓で扱えるファイル管理アプリに作業の場所を移し、Finderに見張らせる量そのものを減らすことです。できることでは、フォルダの中身とターミナルの出力を1つの窓で見る作りが紹介されています。Finderとの違いは他のファイル管理との比較で確かめられます。
Finderが重いと感じたら、まずアクティビティモニタで上位のプロセスを見ること。それだけで、5つの出どころのどれに当たるかが分かり、試すべき手が絞れます。設定を変えたら、同じフォルダを開いて待ち時間が縮んだかを確かめ、効かなかった変更は元に戻してから次に進みます。一度に複数を変えると、どれが効いたのかが分からなくなるためです。
よくある質問
Finderが重いとき、最初に何を確かめればよいですか?
アクティビティモニタを開き、Finderが重い操作をしている間にCPUの上位に来るプロセスを見ます。Finder本体なら表示の設定、QuickLook系ならプレビュー、mdsやmdworkerならSpotlightの索引が原因です。どれも低い場合は、ネットワークの共有先や外付けディスクの応答待ちを疑います。
「すべてのサイズを計算」をオフにすると何が変わりますか?
リスト表示でフォルダの合計サイズが表示されなくなり、代わりにフォルダを開くたびの計算がなくなります。フォルダの階層が深い場所ほど、表示の速さに差が出ます。サイズを知りたいときは、そのフォルダを選んでCommand+Iで情報を見れば確かめられます。
Quick Lookのキャッシュを消してもファイルは消えませんか?
消えません。qlmanage -r cache で消えるのは、Quick Lookが作ったサムネイルの保存分だけです。元の画像や書類はそのまま残ります。次にフォルダを開いたときにサムネイルが作り直されるため、最初の1回は表示に少し時間がかかります。
Macを買い替えればFinderの重さは解消しますか?
処理が速くなる分、軽く感じる場面は増えますが、原因が残っていれば同じ症状は起きます。オフラインの共有先への再接続待ちや、「すべてのサイズを計算」による遅れは、機械の速さではなく設定から来るものです。買い替えを考える前に、この記事の切り分けを一通り試すことを勧めます。