ForkLift 代替 Macアプリを、乗り換える理由から選ぶ
「forklift 代替 mac」で探し始める理由は、だいたい3つに分かれる。更新のタイミングで料金が気になった、リモート接続や同期で具体的に困ることが起きた、あるいは特に壊れてはいないのに毎日の流れがどこかしっくりこない。この3つはまったく別の答えを指しているので、おすすめ順に並べた一覧を読んでも決まらない。ここでは候補を役割ごとに分け、公開されている料金の表示とあわせて整理する。
ダウンロードページを開く前に、理由を1文で書く
最初にやることに費用はかからない。いま使っている構成が面倒に感じた直近の場面を、そのときの言葉のまま1文で書き出す。
その1文が料金の話なら、答えは値段の比較だけで済む。ForkLift 4のシングルユーザーライセンスは19.95ドル(更新1年付き)、34.95ドル(更新2年付き)と表示されていて、金額としては大きくない。それでも不満が出る場合は、この金額が高いというより、この用途に払うこと自体に納得できていないことが多い。であれば向かう先は無料の層になる。この分野には実用に耐える無料の選択肢がある。
1文が接続の話なら、そもそも汎用のファイル管理アプリが答えではない可能性が高い。転送専用のアプリのほうが、プロトコルの細かい癖、中断からの再開、サーバー側の独自仕様への対応で強い。そこだけを作り込んでいるからだ。
1文が漠然としている場合、そしてたいていは漠然としているのだが、正直に言い換えると「窓を行き来しすぎている」になる。これはレイアウトの問題であって機能の問題ではない。2画面のアプリを別の2画面のアプリに替えても、この不満には触れられない。
そのまま置き換わる候補
同じ役割、つまり2画面でリモートも扱えるFinderの置き換えにあたるアプリから見ていく。
CocoatechのPath Finderはこの分野で最も長く続いている選択肢で、1年ライセンスが32.95ドルと表示されている。補助ツールではなくFinderそのものの置き換えを狙っていて、ローカルのファイルを見る、比べる、整理するという部分に重心がある。試用は30日間あるので、レイアウトが自分の作業の型に合うかどうかを判断するには十分な長さになる。
Electronic TeamのCommander Oneは、2画面のファイル管理という系譜をそのまま受け継いでいる。クラウドサービスやリモートのプロトコルをマウントでき、ターミナルのエミュレータがアプリに組み込まれているので、アプリを離れずにコマンドを実行できる。PRO Packは買い切りで29.99ドルと表示され、機能を絞った版がMac App Storeでも配布されている。
MartaはSwiftで書かれたmacOSネイティブのファイル管理アプリで、無料で配布され、支援したい人向けにPatreonが用意されている。
Marta is a native macOS application written entirely in Swift. It offers a native experience and is blazingly fast. 出典: marta.sh
機能一覧にはタスクの待ち行列、ディスク使用量の分析、ZIPやRAR、7Z、TAR、ISOなどの圧縮形式への対応、Luaで書けるプラグイン、そしてBuilt-in Terminalが並ぶ。料金を理由に離れる人にとっては、いちばん素直な移り先になる。プラグインで拡張できるぶん、足りない部分を我慢するのではなく埋められる点も大きい。
この3本に共通するのは、ファイルの作業を1つの窓に収め、それ以外を別のアプリへ渡す構造だ。Commander OneとMartaのようにターミナルを内蔵している場合でも、それはコマンドを打つための欄であって、長く動き続けるAIエージェントが常駐して結果を返してくる場所としては設計されていない。この違いは5年前より今のほうが効いてくる。
転送専用アプリは別のカテゴリ
ここを混同すると、検討に無駄な時間がかかる。転送専用アプリはサーバーやクラウドに接続してファイルを運ぶ道具で、ローカルの作業でFinderの代わりにはならない。
PanicのTransmit 5は45ドルで、FTP、SFTP、WebDAV、S3に加えてBackblaze B2、Box、Google Drive、Microsoft Azure、Dropbox、OneDrive for Business、Rackspace Cloud Filesなど11のクラウドサービスに対応する。Macにおけるこの分野の基準になってきたアプリと言っていい。
Cyberduckは無料のオープンソースで、対応するプロトコルとクラウドの幅は広く、ライセンス料ではなく寄付を求める形になっている。サーバーに触るのがときどきであれば、費用の問題そのものが消える。
ForkLiftからこのどちらかに移ることは、ローカルのファイル操作を下げてサーバーとのやり取りの確実性を上げる取引になる。乗り換える理由が接続の不具合だったなら正しい取引で、それ以外の理由なら間違った取引になる。
無料で揃える道と、そこで払う代償
この分野の無料の選択肢は本当によくできていて、代償は請求書ではない場所に出てくる。
画面付きの選択肢は前述のMartaが担当する。その下には、ターミナルの中で動くファイル管理の一群がある。Yazi、ranger、nnn、そして長く使われてきたMidnight Commanderで、いずれも無料のオープンソースになる。画面付きに戻ると、Double CommanderとmuCommanderは無料のオープンソースかつ複数のOSで動くので、macOSとLinuxを行き来していて同じキー操作を両方で使いたい人には合う。
無料の道で実際に払うのは、設定に使う時間と、ターミナル系では画像や動画やPDFのプレビューが限定的か存在しないという点だ。写真や映像を扱う人はすぐに不便を感じる。テキスト中心の開発作業なら、まったく気づかないまま使い続けられることも多い。無料の層はテキスト中心の仕事には十分な答えで、素材を扱う仕事には向かない答えになる。
誰も計算に入れない乗り換えのコスト
この分野の乗り換えには、料金表に出てこない請求がついてくる。お気に入りやブックマークは作り直しになる。保存してあったサーバーの接続情報は入力し直しで、パスワード管理アプリのどの名前で保存したかを思い出すところから始まることも多い。一括リネームの設定や同期のペアも引き継がれない。指が覚えていたキー操作は、1週間ほど意識して打つものに戻る。
これは動かない理由ではなく、3回ではなく1回で決める理由になる。移行に半日を見込んだうえで、機能一覧がいちばん長い候補ではなく、最初に書いた1文の不満に答える候補を選ぶ。候補は2つで足りる。6つ並べると、どれも本気で試さないまま試用期間が終わる。
候補を1つの表にまとめる
| アプリ | 種類 | 表示されている料金 | 同じ窓にターミナル |
|---|---|---|---|
| ForkLift 4 | 2画面管理+リモート | 19.95ドル(更新1年) | なし。別のターミナルを開く |
| Path Finder | Finderの置き換え | 32.95ドル(1年ライセンス) | 製品ページに記載なし |
| Commander One | 2画面管理 | 29.99ドル(PRO Pack買い切り) | あり(ターミナル内蔵) |
| Marta | Swift製の2画面管理 | 無料(Patreonで支援) | あり(Built-in Terminal) |
| Transmit 5 | サーバー転送 | 45ドル | なし |
| Cyberduck | サーバー転送 | 無料・オープンソース | なし |
| Yazi・ranger・nnn | ターミナル内のファイル管理 | 無料・オープンソース | ターミナルの中で動く |
読むべきは4列目になる。窓の中にシェルがあるのが2本、ないのが3本、そもそもシェルの中に住んでいるのが1群。見た目を変えるだけの乗り換えと、作業の感触が変わる乗り換えを分けているのは、料金の列ではなくこの列のほうだ。
本当の不満は窓の数であることが多い
Macでの作業は、実際にはこういう輪を回っている。フォルダを見る。何かを実行する。出力を読む。またフォルダを見る。ファイルや一括処理についてAIに尋ねる。そして戻る。
2画面のファイル管理アプリは、どれだけ出来がよくても1番目と4番目を担当する。2番目と3番目はターミナルのアプリで起こり、5番目はブラウザのタブやチャットの窓で起こる。しかもその相手は、ファイル管理の画面で何が選択されているかを知らないので、毎回状況を言葉にして渡し直すことになる。機能を比べるより、ふだんの作業1つで注意が何回移ったかを数えるほうが、いまの構成を正しく測れる。数えてみると、想像より多いことが普通だ。
新しい世代のアプリが違う形をしているのはここが理由になる。ファイルの機能を足すのではなく、作業が置かれる場所の数を減らす。フォルダとターミナルとAIが同じ窓にある状態で、いまいるフォルダの位置を3者が共有する。この形が従来の2画面型と何を交換しているのかは他のファイル管理との比較に整理されており、その窓の中で完結する範囲はできることにまとまっている。費用の考え方は料金、導入前によく確認される点はよくある質問にある。Macで始めた作業を席を離れたあとに続ける使い方はiPhone・iPadから続きをで説明されていて、習慣が変わるのはむしろこちらの部分になる。
結論が出る試用のやり方
試用期間の使い方はたいてい間違っている。アプリを開き、2画面の見た目に感心し、環境設定をいくつか変え、2週間後に何も決まらないまま期限が来る。防ぐ方法は単純で、入れる前に試す作業を決めておくことだ。
最初に書いた1文の不満を生んだ作業を、そのまま1つ選ぶ。フォルダをサーバーへ反映する、書き出したファイルを規則に沿って一括で改名する、ディスクを圧迫している原因を突き止める、プロジェクトを別のMacへ移す。その作業を、本物のファイルと普段どおりの回線条件で、最初から最後まで各候補で通す。候補2つで1作業ずつなら、合計90分ほどで実際の答えが出る。
その間に書き留めることは3つある。アプリの外へ注意が移った回数。完了までにドキュメントを調べる必要があったかどうか。そして終わったあとに結果を確認し直す必要を感じたかどうか。同期が正しく走ったのか不安が残るアプリは、その不安を使い続けるかぎり払い続けることになる。3つとも良い候補には払う価値がある。機能一覧でだけ勝っている候補には、その価値はない。
理由と答えを対応させる
料金が理由で離れるなら、最初に入れるべきはMartaで、サーバー側はCyberduckが無料で埋める。接続の不具合が理由なら、確実なのはTransmit、無料で済ませたいならCyberduckになる。実績のあるFinderの置き換えが欲しいなら、Path Finderを30日の試用で試す。コマンドを打てる2画面が欲しいなら、Commander Oneが買い切りでそれを満たす。
不満がそもそもファイル管理アプリの話ではなかった場合、ここまでのどれを選んでも状況は変わらない。2画面の窓を別の2画面の窓に替えても、輪の中のアプリの数は同じままで、キー操作を覚え直す1週間が消えるだけになる。判断を分けるのは、実際の作業を1つ選んで、アプリ間で注意が移った回数を数えることだ。1回か2回なら表から値段で選べばよく、4回以上なら替えるべきは窓の中身ではなく窓の数のほうになる。
よくある質問
ForkLiftの代替でいちばん近い無料アプリはどれですか?
Martaが最も近い。Swiftで書かれたmacOSネイティブのファイル管理アプリで、無料配布かつPatreonでの支援制になっている。2画面、タスクの待ち行列、幅広い圧縮形式への対応、Luaのプラグイン、ターミナル内蔵まで揃う。プレビューはForkLiftより軽い作りなので、素材を扱う仕事では差が出る。
Path FinderとForkLiftはどちらを選ぶべきですか?
想定している読者が少し違う。Path Finderは1年ライセンス32.95ドルで、ローカルのファイルを深く見て整理する方向に寄っている。ForkLiftはシングル19.95ドル(更新1年)で、リモートのマウントと同期に寄っている。時間を実際に使っているほうに合う側を試用するのが早い。
Macのファイル管理アプリでターミナルを内蔵しているものはありますか?
ある。Commander Oneはターミナルのエミュレータを備え、Martaも機能一覧にBuilt-in Terminalを挙げている。ForkLiftにあるのはOpen in Terminalで、別のターミナルアプリを現在のフォルダの位置で開く機能になる。窓の中でシェルが動くわけではない点が違いになる。
転送専用アプリだけでForkLiftの代わりになりますか?
乗り換える理由がサーバー作業だった場合に限られる。45ドルのTransmitや無料のCyberduckは、プロトコルへの対応と転送の確実さでは汎用のファイル管理アプリより強いが、ローカルの閲覧やタグ付けやプレビューは置き換えられない。片方の穴を埋めて別の穴を開けることになりやすい。