大きいファイルの洗い出しの費用|無料でできる範囲

大きいファイルの洗い出しにいくらかかるのか、という問いには、先に答えが出ています。追加費用なしで最後まで到達できます。それでも有料のアプリが売れているのは、洗い出しそのものではなく、その前後にある手間に値段が付いているからです。ここでは、標準機能でどこまで行けるのか、無料で配られているアプリが埋めているのはどの部分か、有料のものが何を売っているのかを、公開されている条件に沿って分けて見ていきます。

macOSに最初から入っている範囲

追加のインストールなしで使える経路は、大きく3つあります。

  • システム設定のストレージ画面。カテゴリごとの内訳と、カテゴリによっては個別の一覧が出る
  • Finderの検索とスマートフォルダ。ファイルサイズを条件にして、その条件を保存できる
  • ターミナルのコマンド。du find ls mdfind はすべて最初から入っている

Appleの案内では、ストレージ画面までの行き方がこう説明されています。

macOS Ventura 13以降では、Appleメニューから「システム設定」を選択し、サイドバーで「一般」をクリックした後、右側にある「ストレージ」をクリックします。リストされたカテゴリの横に詳細情報ボタンが表示されている場合は、クリックするとそのカテゴリの詳細とストレージを管理するためのオプションが表示されます。 出典: support.apple.com

この3つで、容量の偏りを見つけて、大きい順に並べて、消すところまで到達できます。費用は0円です。追加で買わなければならないものはなく、期限も台数の制限もありません。ストレージ画面はカテゴリごとの内訳に加えて、ゴミ箱を一定期間で自動的に空にする設定や、視聴済みの映像を自動で消す設定も抱えています。これらは洗い出しの手前で、そもそも溜めない側に効く仕組みです。制約もはっきりしていて、ストレージ画面はカテゴリの粒度までしか降りられず、細かい条件は指定できません。Finderの検索は索引に頼るので、索引から外れている領域は出てきません。コマンドはどこまでも細かく指定できますが、条件を自分で組む必要があります。

コマンドが無料でも、条件を組む時間は無料ではない

費用の話でいちばん見落とされるのが、ここです。finddu も無料ですが、目的に合う条件を書くまでには一定の調べものが要ります。

find でサイズを指定するとき、単位の書き方を落とすと、意図した容量とは桁違いの条件になります。単位を付けない書き方が許されていて、そのときはブロック数として解釈されるためです。du のほうは、既定で返す数字と -A を付けたときの数字が別物です。どちらが欲しい答えなのかは、空きを増やしたいのか移動先の容量を見積もりたいのかで変わります。こうした細部は、知っていれば数秒で済み、知らなければ結果を見ながら何度も打ち直すことになります。

結果を並べ替えて上位だけ取り出す、フォルダ単位に畳む、外付けを除外する、といった加工も、パイプでつなげば実現できますが、その組み立てにも時間がかかります。ここに値段が付いているのが、有料のアプリだと考えると分かりやすくなります。買っているのは機能というより、条件を組む工程を飛ばせることです。何度も繰り返す人ほど元が取れますし、一度片付けたら当分やらない人には、その時間を払ってでも無料で済ませる選択が合理的になります。

無料で配られているアプリが埋める部分

標準機能とコマンドで足りないのは、主に「全体を1枚の絵で見る」ことです。ここを埋めるアプリは、無料のものが複数あります。

Omni Groupが配っているOmniDiskSweeperは、ドライブ上のファイルを大きい順に並べて、その場でゴミ箱に入れるか開くかを選べる形の道具です。同社は2009年にこのアプリを含む複数の製品をフリーウェアとして公開しており、機能制限なしで無料で配布されています。

GrandPerspectiveは、ファイルの大きさを長方形の面積で表す図を描くアプリです。公式サイトでは、GNU General Public Licenseのもとで公開されたオープンソースであると説明されており、サイトからのダウンロードは無料です。同じアプリがMac App Storeでは2.99ドルで売られていて、サイト側にはその理由として、Appleの審査を通っていること、自動更新が受けられること、配布費用と開発の支援になることが挙げられています。同じソフトが無料と有料の両方で存在する、珍しい形です。最新の3.8.0はmacOS 14以降が必要で、それより前のOSには古いバージョンが用意されています。

無料のアプリを選ぶときに確かめておきたいのは、対応するOSの範囲です。無料であることと、いまのMacで動くことは別です。macOSは毎年更新されるので、更新が止まったアプリは、ある年を境に起動しなくなります。費用の比較をする前に、この一点だけは先に確認しておくと無駄がありません。

無料のものを入れる前に確かめる3点

金額が0円でも、導入には手続きが伴います。ここを知らずに入れると、動かない理由が分からないまま時間を使うことになります。

1つ目は、配布経路です。Mac App Store以外から配布されるアプリは、開発者の署名と、Appleによる公証を受けていることが前提になります。この手当てがされていないアプリは、初回の起動でGatekeeperに止められます。無料のアプリは個人や少人数で維持されているものが多く、更新が滞ると署名の扱いが古いままになることがあります。ダウンロード前に、最終更新がいつかを見ておくと判断が付きます。

2つ目は、権限です。ディスク全体を数える道具は、保護された領域を読むためにフルディスクアクセスを求めます。許可を与えないまま走らせると、写真ライブラリやメールのように容量の主役級になりうる場所が集計から抜けます。数字が小さく出るので、一見すると問題なく動いているように見えるのが厄介な点です。許可を与えるかどうかは、そのアプリをどこまで信用するかの判断になります。無料であることと、信用してよいことは別の話です。

3つ目は、アーキテクチャです。Apple silicon向けに作り直されていない古いアプリは、変換の仕組みに依存して動いてきました。この仕組みへの依存は将来にわたって保証されたものではないため、更新が止まっているアプリほど、ある時点で動かなくなる可能性を抱えます。無料の道具を長く使う前提で選ぶなら、いまも更新が続いているかどうかが、対応OSの表記より確かな手掛かりになります。

有料のものは何を売っているのか

有料のアプリは、買い切りと定期課金に分かれます。洗い出し専門の道具は買い切りが多く、Mac全体の手入れをうたう製品は定期課金が多い、という傾向があります。

買い切りの例として、DaisyDiskは公式サイトで9.99ドルと表示されています。買い切りであることが明示され、個人所有のMac5台まで使えること、小規模な更新とバグ修正が含まれること、30日間の返金保証が付くことが条件として書かれています。動作にはmacOS 10.13以降が必要とされています。

定期課金の製品は、洗い出しを機能の1つとして含み、キャッシュの掃除、不要なアプリの削除、起動項目の整理といった作業をまとめて扱います。こちらは金額よりも、契約が続く形であることが判断の分かれ目になります。整理が一度きりの用事なら、続く支払いに見合わない可能性があります。

種別 費用 主な条件
OS標準 システム設定のストレージ、Finder検索、コマンド 0円 条件は自分で組む
無料アプリ OmniDiskSweeper 無料(フリーウェア) 大きい順の一覧形式
無料アプリ GrandPerspective(サイト配布) 無料(GPL) 3.8.0はmacOS 14以降
有料(App Store) GrandPerspective(App Store) 2.99ドル 中身は同じ。自動更新と支援
有料(買い切り) DaisyDisk 9.99ドル 個人のMac5台まで、30日返金保証、macOS 10.13以降
有料(定期課金) 総合的な手入れ製品 製品により異なる 洗い出しは機能の1つ

金額は各社の公開ページに基づくもので、通貨や販売経路によって変わります。App Store経由の場合は、その国の価格が適用されます。同じ製品でも、公式サイトで買う場合とApp Storeで買う場合とで、価格だけでなく更新の受け取り方や返金の扱いが変わることがあるので、条件は買う直前に本家の表示で確かめてください。

一度きりの片付けか、続く運用か

費用を比べるときの軸は、金額そのものより「何回やるか」です。

一度きりなら、標準機能と無料アプリで十分に成立します。0円で終わります。逆に、容量が定期的に逼迫する使い方をしているなら、同じ作業が何度も発生します。動画の書き出し、仮想環境のイメージ、開発環境のビルド生成物を扱っていると、片付けても数週間でまた埋まります。この場合に効くのは、その都度の洗い出しを速くすることではなく、条件を保存して同じ手順を繰り返せるようにすることです。

頻度を見積もるときの目安は、直近の履歴です。ここ1年で空き容量の警告が何回出たかを思い出せば、だいたいの回数が分かります。年に1回なら一度きりの用事に近く、月に1回以上なら運用です。運用側だと分かった時点で、考えるべきことが「今回どうやって空けるか」から「何を作らせないか」に移ります。ビルド生成物を定期的に消す設定、書き出し先を外付けに固定する設定、キャッシュの上限を決める設定は、いずれも費用がかかりません。洗い出しの回数そのものを減らすほうが、道具に払う金額より効きます。

繰り返す前提なら、費用の比較対象が変わります。有料アプリの9.99ドルは、一度きりの用事には割高に見えても、月に一度の作業を数年続けるなら小さい額です。反対に、条件を保存する仕組みを自分で持てるなら、無料のまま繰り返しにも耐えます。金額を比べる前に、自分がどちらの使い方をするのかを決めるほうが先です。どの想定でどこまで扱えるかは料金の考え方に整理されています。

費用に出てこない往復の時間

見積もりから抜け落ちやすいのが、洗い出しから処理までの移動です。一覧を見るアプリ、中身を確かめるFinder、コマンドを打つターミナル、調べもののブラウザ。この4つを行き来していると、1件あたり数十秒が積み上がります。40件を処理するだけで、移動だけに数十分かかる計算になります。

フォルダとターミナルとAIが同じ窓にある状態であれば、一覧を見ながらそのまま属性を確かめ、そのまま移動や削除に進めます。どの作業を1つの窓で扱えるのかはできることに、他の道具との違いは他のファイル管理との比較にまとめられています。走査に時間がかかる間、別の端末から進み具合だけ見る使い方はiPhone・iPadから続きをにあります。細かい条件や表記の疑問はよくある質問にも項目が置かれています。

支払う前に決めておく1つ

決めるべきは金額ではなく、頻度です。今回限りで片付くなら、標準機能と無料アプリで完結するので、支払う理由がありません。月に一度以上の作業になるなら、比べる相手は製品の価格ではなく、毎回自分で条件を組み直す時間のほうです。

よくある質問

大きいファイルの洗い出しに、お金を払う必要はありますか?

ありません。システム設定のストレージ画面、Finderのスマートフォルダ、ターミナルの dufind はすべて最初から入っていて、容量の偏りを見つけて消すところまで到達できます。有料のアプリが売っているのは、条件を自分で組む工程と、全体を1枚の図で見る機能です。

無料のアプリと有料のアプリでは、結果が変わりますか?

大きい順に並べるという結果自体は変わりません。違いは見せ方と手順です。無料のOmniDiskSweeperは大きい順の一覧、GrandPerspectiveは面積で表す図という形をとります。有料のDaisyDiskは公式サイトで9.99ドル、個人所有のMac5台まで、30日間の返金保証という条件が示されています。

GrandPerspectiveが無料と有料の両方にあるのはなぜですか?

配布経路の違いです。公式サイトからはGNU General Public Licenseのオープンソースとして無料で入手でき、Mac App Storeでは2.99ドルで販売されています。サイト側は有料版の理由として、Appleの審査を通っていること、自動更新が受けられること、配布費用と開発の支援になることを挙げています。

定期課金の製品と買い切りの製品は、どちらを選ぶべきですか?

作業の頻度で決まります。容量の整理が今回限りなら、続く支払いに見合いません。動画や仮想環境や開発環境を扱っていて数週間ごとに埋まるなら、繰り返しを前提に選ぶ価値があります。判断の前に、対応するmacOSのバージョンが手元のMacに合っているかも確かめてください。

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