Path Finderの使い方|最初の30日で決める6つの順番

Path Finderの使い方を調べる人がつまずくのは、操作の難しさではありません。設定できる箇所が多いので、どこから手を付けるかで結果が変わってしまう点です。順番を間違えると、権限が通っていない状態の画面を見て不具合だと判断したり、画面の形を作り込んだあとで全部やり直したりします。ここでは、最初の期間に決めるべきことを6つに絞り、その順番を理由ごと並べます。

体験できる期間は探検に使うと足りない

前提として時間の条件を確認しておきます。体験版は30日で、最初にアプリを起動した時点で自動的に始まります。登録の手続きはなく、残りの日数はメニューバーのPath Finderの中にあるRegistrationで見られます。

ここで効いてくるのが、体験の状態がMacのハードウェアに紐づいている点です。アプリを削除して入れ直しても日数は戻りません。つまり「とりあえず入れておいて、時間のあるときに触ろう」という置き方をすると、触らないまま期限だけが減ります。入れた日から数日は、実際の仕事をこのアプリの上で回す日にしておく必要があります。

そのうえで、最初の数時間を何に使うかが分かれ目になります。機能を1つずつ開いて回る使い方は楽しいのですが、判断には結びつきません。判断に結びつくのは、いつもの作業を最後まで通してみることです。そのためには、通す前に環境を整える必要があります。以下の順番はそのための並びです。

順番 決めること 後回しにしたときに起きること
1 フルディスクアクセスを通す 中身が空に見えて、不具合だと判断してしまう
2 使わない機能を切る 画面が情報で埋まり、必要な面が探せない
3 画面の形を保存する 起動のたびに配置が戻り、毎回組み直す
4 既定の入口を寄せるか決める 他のアプリからの操作で挙動が混ざる
5 ターミナルの担当範囲を決める 便利そうという印象だけで評価がぶれる
6 支払いの形を選ぶ 期限が切れた日に、想定と違う状態になる

順番1、権限を通してから中身を見る

最初にやるのは、システム設定のプライバシーとセキュリティにあるフルディスクアクセスで、このアプリを許可することです。macOSはアプリごとにファイルへの到達範囲を制御しているので、許可していない状態では、Finderで見えているフォルダがこちら側では空に見えることがあります。

開発元の案内でも、中身が表示されないときの手順としてこの操作が挙げられています。すでに許可している場合でも、スイッチを一度切って5秒待ち、入れ直してからアプリを終了して開き直す、という手順です。macOSの側が持っている許可の記録を作り直すための操作で、更新の直後に効く場面があります。

同じ症状を疑う前に見る場所があと3つあります。リスト表示に切り替えること、フォルダを右クリックして表示設定を既定に戻すこと、⌘Rで読み直すことです。クラウドのフォルダの場合は、そのファイルがローカルに落ちているかどうかも確認します。オンラインだけに置かれた状態だと、一覧に名前があっても実体はまだ手元にありません。ここを順番の1番目に置くのは、ここが通っていない状態で他の判断をすると、全部の判断が狂うからです。

順番2、使わない機能を切ってから画面を見る

次に設定を開きます。メニューバーのPath Finderから設定を開くと、General、Browser、Featuresといったタブが並びます。Featuresのタブには、ターミナルの統合、Gitの統合、クラウドサービス、キーボードショートカットといった項目が並んでいて、使わないものはここで切れます。

開発元はこの点を明示しています。

Disabling a feature can simplify the interface if you don't use it. 出典: support.cocoatech.com

機能が多い道具は、全部を出したままにすると画面の密度が上がります。密度が上がると、必要な面を探す時間が増えます。Gitを使っていないならGitの統合を切る、クラウドの連携を使わないならそこを切る。この判断は、画面の形を作り込む前に済ませておくほうが早く終わります。切ったあとに配置を決めれば、消した分の場所を最初から別の用途に使えるからです。

同じ設定画面のBrowserのタブでは、隠しファイルを出すか、拡張子を出すか、フォルダを新しいタブで開くか新しい窓で開くか、ゴミ箱へ移す前に確認を出すか、といった挙動を決めます。ここは好みの問題に見えますが、あとで変えると操作の感覚が丸ごと変わるので、最初の数日で決めておくほうが身に付きます。

順番3、画面の形を決めて固定する

配置を作ったあと、そのままにしておくと起動のたびに元へ戻る場合があります。決めた形を保存する操作が別に用意されていて、Windowのメニューから既定として保存します。保存してから一度アプリを終了し、開き直して形が残っているかを確かめるところまでが1セットです。

配置で決めることは3つあります。左右2区画の表示を常に出すか、どの面を窓の端に貼り付けておくか、そして各面の大きさです。プレビュー、情報、ターミナルといった面は、それぞれが独立した設定を持っています。ここで混乱しやすいのは、これらの面の設定が全体の設定画面には入っていない点です。各面の中にある歯車や右クリックから開く形になっています。

大きさの決め方には目安があります。窓の端に貼り付ける面は、常に見ておきたいものだけに絞ります。プレビューを開きっぱなしにすると、フォルダを移動するたびに画像や動画の下ごしらえが走るので、大きなファイルを扱うフォルダでは動きが重くなります。開発元も、動作が重いときの対処としてフォルダの大きさを自動で計算する設定を切ることと、使っていない面を閉じることを挙げています。面の数は、あとから増やすほうが簡単です。最初は少なく始めます。

配置が戻ってしまう症状が続く場合、設定ファイルが壊れている可能性があります。開発元はアプリを終了したうえで、ユーザーのライブラリ配下にあるこのアプリの設定ファイルとキャッシュを削除して開き直す手順を案内しています。作り込みをやり直すことになるので、配置を保存する操作は最初に覚えておく価値があります。

順番4、既定の入口を寄せるかどうかは後で決める

設定のGeneralに、標準のファイル管理として扱うための項目があります。これを入れると、他のアプリからフォルダを開いたときや、システムのダイアログから場所をたどったときに、こちらのアプリが開く場面が増えます。

この判断を4番目に置くのは理由があります。入れた瞬間から、日常のあらゆる操作の行き先が変わるからです。まだ画面の形も決まっていない段階でこれを入れると、慣れていない画面が不意に出てきて、それを道具の評価と混同します。先に画面を整えて、自分の手に馴染んでから寄せるほうが、判断の材料が濁りません。

なお完全な置き換えにはなりません。開発元自身が、macOSの制約で引き取れないシステム側のダイアログが残ると書いています。Finderはシステムに残り続け、そちらが出る場面もあります。戻すのは同じチェックを外すだけです。全部が入れ替わるスイッチではなく、多くの入口を寄せるスイッチだと理解しておくと、期待と結果がずれません。

順番5、ターミナルの区画が引き受ける範囲を決める

内蔵のターミナルは、Windowのメニューからモジュールとして開きます。開くと窓に貼り付く形で出て、位置は自由に動かせます。この区画は、いま選んでいるフォルダの位置を引き継ぎます。フォルダを移動すれば、そちらに追従させることもできます。

もう1つ効くのがドラッグです。ファイルやフォルダをこの区画に落とすと、絶対パスがそのまま入力されます。長いパスを手で打つ場面と、打ち間違いを直す場面が消えます。シェルはbashやzshなど手元の設定に従い、既定のシェルや文字の大きさ、スクロールの行数はこの区画自身の設定で変えられます。

決めておくのは担当範囲です。この区画に任せるのは、そのフォルダの中で完結する短い操作にする。ビルドやテストのように出力を長く追うものは、普段使っているターミナルのアプリに残す。この線を最初に引いておくと、どちらを開くかで迷う時間が消えます。線を引かずに両方で同じことをすると、履歴が2か所に散って、どちらで何をしたか分からなくなります。なお、この機能そのものを使わないと決めたなら、設定のFeaturesのタブで切ってしまうほうが画面が軽くなります。使うか使わないかを曖昧にしたまま置いておく面が、画面の密度を上げていきます。

順番6、支払いの形とパスワードの置き場所

最後が支払いです。自動で更新される年額のサブスクリプションが29.95ドル、期間を決めて買う単体のライセンスが1年32.95ドル、2年55.95ドル、5年122.95ドルです。

手続きの形が2つで違います。単体ライセンスはメールで届くキーを、購入時のメールアドレスとMacの名前と一緒に入力します。サブスクリプションのほうはキーがなく、メールアドレスでのサインインです。初回のサインインのときに自分でパスワードを決める形で、機械を買い替えたときやmacOSを入れ直したときに再び必要になります。決めたその場で、アプリの外に控えておく類のものです。

期限が切れたあとの動きも先に知っておきます。期限より前に公開されていた最新の版はそのまま動き続け、それより新しい版へ上げる時点で改めて購入が必要になります。認証が通らなくなったときの対処として、Registrationからサインアウトし、アプリを終了し、キーチェーンに残っている関連の項目を消してから入れ直す、という手順が案内されています。料金の考え方を他の道具と並べて見たい場合は料金に整理してあります。

順番を決めたあとに残る作業

この6つを通すと、道具の側の準備は終わります。ここから先に残るのは、道具では決まらない部分です。

設定が終わったMacで実際の作業を1週間回すと、時間の使われ方が2つに分かれて見えてきます。片方は、場所を扱う時間です。どこにあるか探す、どこへ移すか決める、2つのフォルダの差を見る。この部分は今回の6つの順番で減ります。左右の区画も、一時的に集めておく仕組みも、フォルダ同期も、全部ここに属しています。

もう片方は、中身を判断する時間です。このファイルは何だったか、どちらが最新か、これは何という名前にすべきか。200件たまった受領書のPDFを、取引先と月で並べ直す作業を思い浮かべると分かりやすい。フォルダは置き場所を、シェルは移動を担当できますが、どれを何と呼ぶかを決める部分は、そのどちらの機能でもありません。フォルダとターミナルとAIが同じ窓にある形が効くのは、残っているのがこの後者だと分かったときだけです。

だから6つを通し終えたら、次に数えるのはこの配分です。場所を扱う時間が減ったのに手元の忙しさが変わっていないなら、詰まりは道具の外にあります。何ができて何ができないかの線引きはできることに、iPhoneやiPadから続きを扱う場面の考え方はiPhone・iPadから続きをに整理してあります。

よくある質問

入れた直後にフォルダの中身が表示されないのは故障ですか?

多くはmacOSの権限が理由です。システム設定のプライバシーとセキュリティにあるフルディスクアクセスで許可し、すでに許可済みなら一度切って5秒待ってから入れ直し、アプリを開き直します。あわせてリスト表示への切り替え、表示設定を既定に戻す操作、⌘Rでの読み直しも試す価値があります。

設定はどこから始めるのがよいですか?

権限を通したあと、設定画面のFeaturesのタブで使わない機能を切るところからです。ターミナルの統合、Gitの統合、クラウドの連携などを切ると画面の密度が下がり、その後の配置作りが楽になります。順番を逆にすると、作った配置を後から組み直すことになります。

起動するたびに画面の配置が戻ってしまいます。

決めた配置を既定として保存する操作が別に用意されています。Windowのメニューから保存し、一度アプリを終了して開き直し、形が残っているか確かめます。それでも戻る場合は、ユーザーのライブラリ配下にある設定ファイルとキャッシュを削除して開き直す手順が案内されています。

内蔵のターミナルは普段使っているターミナルの代わりになりますか?

選んでいるフォルダの位置でシェルが開き、ファイルをドラッグすると絶対パスが入る点が効きます。省けるのはアプリ間でパスを受け渡す手順です。出力を長く追うビルドやテストは、自分の設定で整えたターミナルのアプリに残しておくほうが迷いません。

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